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【交流分析の基礎知識③】ストロークとディスカウント

参考資料「セラピューティックTA」ふくちみずほ著

ストロークとは

「人の存在や価値を認める言動や働きかけ」のことを、交流分析では「ストローク」といいます。
ストロークには次の二種類があります。どちらも人が生きていく上で必要な刺激です。

「プラスのストローク(肯定的ストローク)」
「マイナスのストローク(否定的ストローク)」

ディスカウントとは

「人の存在や価値を否定する言動や働きかけ」のことを、交流分析では「ディスカウント」といいます。「ディスカウント」は人に与えてはいけない刺激です。

ストロークとディスカウント


「プラスのストローク」の例

「プラスのストローク」には以下のようなものがあります。人が生きていく上で必要な刺激です。

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身体的ストローク
やさしく触れる。なでる。さする。愛撫する。抱きしめる。キスをする。
握手する。手を取る。手をつなぐ。肩を抱く。髪をなでる。頭をなでる。
頬を寄せる。目を見る。

心のストローク
ほめる。うなづく。あいづちをうつ。認める。尊重する。感謝する。
(興味を持って)尋ねる。励ます。共感する。尊敬する。信頼する。誘う。気にかける。微笑む。手を振る。あいさつする。相談する。

「マイナスのストローク」の例

「マイナスのストローク」には以下のようなものがあります。人が生きていく上で必要な刺激です。

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身体的ストローク
皮膚に皮膚を当てて危険から守る。制止する。

心のストローク
間違っていることを正直に伝える。指示する。
アドバイスする。教える。諭す。提案する。

「ディスカウント」の例

以下のようなものは「ディスカウント」に当たります。人に与えてはいけない刺激です。

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身体のディスカウント
殴る。蹴る。叩く。押しのける。押さえつける。噛みつく。
引っ掻く。つねる。身体に傷をつける。命をおびやかす行為。

心のディスカウント
皮肉。嫌味。傷つくような言葉を聞かせる。疑う。脅す。怒鳴る。
過保護。過干渉。無干渉。無保護。放置。無視。無関心。軽視する。
情報を知らせない。仲間外れにする。尋ねない。

「マイナスのストローク」のしかた

「マイナスのストローク(否定的ストローク)」は人にとって必要な刺激です。しかし「マイナスのストローク」だけを相手に渡すと、相手が受け取りにくいこともあります。そこで、以下のような3ステップで渡す方法があります。

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マイナスのストロークの前後にプラスのストロークを付け加えています。この方法はサンドイッチを手渡すときに似ています。マイナスのストロークがサンドイッチの具にあたり、プラスのストロークがパンにあたります。
具だけを手渡すと相手は受け取りにくいですよね。渡しにくいもの(マイナスのストローク)は、相手が受け取りやすいもの(プラスのストローク)ではさんで渡してあげると良いのです。

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