減量06.減量中の筋力トレーニング

 減量中はエネルギーが不足している状態なので、筋肉量が増加することはほとんどないと考えられます。
 エネルギーが不足していると筋肉の分解が促進されるため、トレーニングを行うことによって合成を促進しても、分解される量の方が多いことがほとんどです。
 例外として、運動習慣がほとんどない人や、体脂肪率の高い人は筋肉が増えることもあるようですが、あまり期待はしない方がいいでしょう。

 そのため、減量中は最低限のトレーニングで「筋肉量を維持する」、という考え方をすることが大事です。

1.コンパウンド種目とアイソレーション種目

 減量中の筋力トレーニングでは、コンパウンド種目と呼ばれるものを優先することをお勧めします。

 コンパウンド種目はスクワットやベンチプレス、腕立て伏せのように、複数の関節を同時に動かす種目のことを指します。逆に、アームカールやサイドレイズのように、一つの関節だけを動かす種目のことをアイソレーション種目と言います。

 コンパウンド種目は複数の関節が動くため、動作に関与する筋肉も複数です。そのため、アイソレーション種目と比べた際には様々な違いがあります。
 どちらの種目もそれぞれのメリットがありますが、減量中にはコンパウンド種目を行うことをお勧めします。

2.コンパウンド種目を優先する

 減量中は筋肉の減少を防ぐことが重要です。
 仮に、特定の部位の筋肉を減らしたいということであれば、その部位のトレーニングを行わないということは選択肢の一つです。しかし、基本的には全身の筋肉が減少しないようにした方が、メリットが多いと考えられます。

 コンパウンド種目であれば3種目で、ほとんど全身に刺激を与えることが出来ます。それだけでは与えられる刺激が弱い部位も出てきますが、余程筋肉量が多い人でなければ維持をするには十分だと考えられます。
 もしも、アイソレーション種目であれば全身を鍛えるためには、少なく見積もっても7種目程度は必要だと考えられます。

3.終わりに

 筋力トレーニングを行う際に種目が多いと悪いわけではないですが、少ない種目で済ませた方がメリットは多いと考えられます。

 一番のメリットとしては、時間を有効活用できるという点です。
 もしも、一回のトレーニングで確保できる時間が2時間の場合、アイソレーション種目だけで全身を鍛えようとするとそれだけで2時間を要してしまうかもしれません。しかし、コンパウンド種目の場合だと、1時間もあれば全身が鍛えられるでしょう。そして、残りの時間で有酸素運動を行うことができれば、同じ2時間の運動でも消費エネルギーは、コンパウンド種目と有酸素運動を合わせて行った例の方が多いと考えられます。

 減量中では筋肉の増加はあまり望めないので、最低限のトレーニングを行って、残りの時間は他のことに回した方が効率はよくなるでしょう。
 体力・精神力に余裕があるようであれば、先述したように有酸素運動で消費エネルギーを増やすことや、余裕がなければゆっくり体を休めるのも良いでしょう。
 アイソレーション種目を行うことが無駄なわけでもないです。自身の好みや生活リズムに合わせて、継続しやすいように計画を立ててみましょう。


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