猿楽珈琲@横浜(神奈川)
まるで秘密基地のようなその場所は
表通りに面しているのに、
どこから入ればいいのかわからない。
なんなら、看板すら見つけることが難しい、
お店を見つけるのも一苦労のこのお店。
しかし、一歩でも足を踏み入れると
その不思議空間と、
店主の個性と、
黒く、濃く、なめらかな
一杯のコーヒーのとりこになってしまう。
「ふつうの珈琲」と書かれた珈琲すら、
しっかり深く焙煎してある。
しかし、苦味というよりも、香りの奥に濃厚な甘みを感じる。
ここは一人で来ることが望ましい。
一杯のコーヒーを待つ時間を、
時計の音を聞きながら、
一人物思いにふけりながら待つのが贅沢だ。
まるで、しずくが連なるように、
ゆっくりと注がれるお湯。
ストップモーションアニメを見ているみたいに、
ゆったりとした時間が流れる。
会話は外でもできるがこの空間は、
ここにしかない。
時間をかけて飲むコーヒーを
楽しみたいものである。
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