有料コンテンツ(note)が流行らなければいけない理由とは?

ここ最近、急速な広がりを見せているコンテンツ・プラットフォーム「note」。

noteに関しては、「有料記事を作成できるブログ」くらいの認識を持っている人が多数だと思います。「イケダハヤトさんやはあちゅうさんをはじめとしたブロガーが、なぜそこまでnoteに熱中するのかよくわからない!」なんて方も多いのではないでしょうか?

僕も今回初めてnoteを使用する程度のど素人で、正直よくわかっていない部分もありますが、多くのブロガーにとって、有料コンテンツ(特にnote)が流行らなければならない切実な事情があることはわかっているつもりです。

広告・アフィリエイト収入の限界

現在のメディア(ブログ)業界のビジネスモデルのほとんどが広告かアフィリエイト収入によって成り立っています。このモデルでは、各々が作るサイトにどれだけ多くの人を呼びこみ、どれだけ広告見てもらえるか(PV)、どれだけ購入に繋げられるか(CV)が非常に重要となります。

そのため、コンテンツは原則無料で提供され、検索上位をいかに多く取るか、SNSでいかにバズらせるかが主な儲けの手法となり、各々こぞってSEO・SMM対策などをするわけです。

しかしここ最近、そういった広告・アフィリエイト収入に頼るビジネスモデルには限界が見えてきています。理由は様々ですが、その大半を要約すると、特定のチャネルや収益源に頼っていると、そのシステムが使えなくなった時に収入が激減するリスクがあるから、というのもの。

参照:Adsense広告冬の時代? Google決算斜め読み(ゆとりずむ)

参照:平均32%も減った、主要メディアの「Facebook流入」:いまニュースフィードでなにが起きているのか?(DIGIDAY)

参照:「ネイティブアド」ってなんだ?~インターネット広告の限界とメディアコンテンツ型広告~(ハフィントンポスト)

この現状を打破すべく、ネイティブアドや記事広告といった工夫がされてきており、今後広告はよりユーザーにフィットし、違和感のないものになっていきます。つまるところこのような状況で、アドセンス広告に代表されるバナー広告はどれだけ精度が上がったとしても、いずれあまり儲けにならないものになっていくわけです。

それならば、ブロガーは記事広告だけ書いていれば儲かるというお話にもなりそうですが、それは個人ブロガーとしてではなく、ただのステマとしての広報になるので価値が無くなります(ネイティブアドもUXが下がるので嫌う人が多いでしょうし)。

分散型メディア台頭

そこで、この現状を解決しようと(特に今は、ブロガー界隈で)台頭してきたのが「分散型メディア」です。

分散型メディアとは、自前のサイトだけではなく、FacebookやTwitter、InstagramといったSNSやnote、Mediumといったメディアプラットフォームなど複数の販売・流通チャネルをもつメディアの形態のこと。

参考:もう自社メディアはいらない?分散型メディアでコンテンツは流通する(TheStartup)

こう言われると、既に多くのメディアやブロガーがSNSを利用しているため、分散型メディアの形をとっているように見えますが、先ほども記載したとおり、①既存のチャネル(検索エンジンやSNSの流入)に頼りすぎない②広告・アフィリエイト収入以外の収入源を手に入れる、ということが大事なので、これでは不完全・不安定。

このような状況で見出したのが、noteやMedium(storys.jpもその一角になりそうな気がする)というわけで、先ほど挙げた①、②の問題を解決してくれるnoteはブロガーの次なる一手となっているわけです。

noteの素晴らしさ

しかも、noteにはブロガーにとって嬉しい仕組みがあります。それは、note自体が「拡散性を持つプラットフォーム」であること。

従来、有料でコンテンツを売る場合は、メルマガ登録やサロン(プログラム)への入会など、閉鎖的な手段しかなかったのに対し、noteでは、コンテンツ自体をそのまま販売できるため、ネット上で拡散できるようになったのです。(※)

※有料コンテンツがnote内や他SNS等でシェア・拡散されたとしても、そのコンテンツを購入していなければ、文章の一部とコメントしか見れないようになっています。

その結果、どんなメリットが発生するのか? これまで、noteをほとんど利用してこなかった僕が思いつくだけでもこれだけあります。

・単一コンテンツだと数百円くらいで販売できるため、コンテンツ購入に対するハードルが低い。

・複数コンテンツ(マガジン)を提供するという口実があるため、記事単価を上げたり、月額制を導入しやすい。

・コンテンツ自体を自由に拡散できるので、リーチが広い。

・フォロワーに対して、直にコンテンツを届けられる。(「これいいよ〜」と有料コンテンツを友人に紹介してくれるメルマガ登録者だと考えれば、効果は凄い!)

・購入の指標となりえる口コミ(コメント)が記事下に表示されるので、コンテンツへの信ぴょう性を高めやすい。

もう、ブロガーにとってはこれ以上ないくらい、素晴らしい環境ですよね。だから今、noteを使ってお金を稼ぐことに躍起になっている人が増えてきているわけです。

有料コンテンツに口コミ評価を付けてほしい(要望)

ただ、こうした有料コンテンツの動きが活発化すると今度は、タイトルや導入文の煽りコンテンツが増えてくる可能性があります。

もちろん、ファンづくりには信頼関係を構築できる質の高いコンテンツを継続的に作っていく必要がありますが、それだと既得権益(既にファンを多く)を持っている人ばかりが注目されて面白くない。アマチュアが力を持ってこそのネットですから。

じゃあ既得権益を持つ人とも対等にしていくためにはやはり、★5点満点とかの口コミ評価制度は重要なんじゃないかと思うんですよね。

そうしてもらったほうが、知名度は低いけど良質なコンテンツを出している人がスポットライト浴びて、ユーザー側としても、note側としても盛り上がりそうですし。「月間でこれが一番評価が高かった!」とか見てて楽しそうじゃないですか?

あとは今も多分やっているのだろうけど、タイムラインに各ユーザーにフィットするコンテンツを届けてくれるような、精度の高いアルゴリズムを導入できるならなお嬉しいなぁ(検索も使いづらいので、いい感じにしてほしい)。

noteはもっともっと便利になって、利用者も増える余地があるので、これからが楽しみです!

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