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あまりにもタイプじゃない男と3年付き合った話


女は追いかけられる恋をしろ

誰もが1回は耳にしたことがあるのではないでしょうか

女は追いかける恋ではなく、追いかけられる恋をしたら幸せになれる
自分のことを好き好き言ってくれる男と付き合えば幸せになれる、と

同じような内容のツイートがバズっているのを1億回は目にしていますが
見るたびに思うことがあります

「嘘やろ、場合によるだろ」

わたしたちの始まり

このnoteでは大学2年生から社会人1年目の夏まで付き合っていた(あまりにもタイプから外れている)元カレの話をしようと思います。

彼とは大学のインカレサークルで出会いました

その場のノリで2人で遊ぶことになり
夕陽が沈む江ノ島のコンクリでギターを弾き
YUIのSummer songや秦基博の鱗を歌い

大学生にしては綺麗でエモい始まり方をしたと思います。

江ノ島から始まった彼には大学1年生の時に2回告白され、2回とも断りました。友達としては好きだったけど、恋愛として彼を見れなかったこと、そして他に好きな人がいたため、この気持ちがある限りは彼とは付き合えないと思っていたからです

2回目の告白を断ったとき彼は泣いていました

わたしと話している時も、LINEしてくる時も
ああこの人はわたしのことが本当に好きなんだなと感じられるほど
全身からわたしへの想いが溢れ出ていました


「追いかける恋を辞めた」わたし

大学1年から2年に上がる春休みに
わたしがこれまでの人生で1番好きだった男から連絡が来ました。
大学で上京してきて、近くに住んでる、今度ご飯行こう、と

中学の卒業式ぶりに会った彼は変わらずわたしのタイプど真ん中で
自分の話ばっかりするところも、わたしが興味のないスポーツの話を楽しそうにするのも、わたしはSuicaだけ持っていけば全てお支払いしてくれる男っぽいところも、わたしをいじってくるところも、すごくすごくタイプだった。

でもなんか
わたしのことずっと全然好きじゃないけど、わたしが好きだから誘ってくれるんだろうなというのは分かりました。

そういうことがこの期間に何度かあって
誰も大してわたしに興味ないんだよなあと思ったらふとあの通説が頭に浮かびました


「女は自分のことを好き好き言ってくれる男と付き合えば幸せになれる」

タイプだったとしても、自分ばっかり追いかける恋はやめて、自分のことを追いかけてくれる男と付き合えば、幸せになれるんじゃないか

そんなことを考えているうちにわたしの頭の中は私のことを泣くほど好きな彼でいっぱいになり、最終的に自分から告白して恋人としての関係が始まりました。

「おはよう」だけで「好き」「かわいい」が返ってくる世界線


わたしと付き合った彼は本当に幸せそうで
会うたびにわたしの顔を愛おしそうに見てくれて毎日抱えきれないくらいの好きをくれました。

「おはよう」とLINEをすれば「おはよう!!今日もかわいいね」が30秒で返ってきます。

LINEが未読無視、既読無視されることなんてありませんし、待ち合わせには必ず10分前くらいに到着しています。
毎日毎日本当に私のことが好きで、愛されてるんだなと思いました。


好きな男のタイプ

で、本題なんですが
わたしは彼のことがタイプではありませんでした。

「好きな男性のタイプって何?」
「え~好きになった人がタイプかな」
みたいなやりとり、よくありますよね

なーにが好きになった人がタイプだよ!!!!
わたしは明らかに自分のタイプが確立しています。かき集めて理想の男を錬成出来れば最高なのになぁ。

顔も好きなタイプがあるし(輪郭はちょっと丸め。目は一重のたれ目が好きだし笑った時に口めちゃくちゃ開くタイプが好き)、身長は175センチくらいがやっぱりドキドキするし(180センチは首が痛い)、女々しくなくて男っぽい、Sっぽい男がやっぱり!!どうしても!!!SUKI!!!

彼はどの分野においてもわたしのタイプに引っかからない男でした。

どれくらい引っかからないかというと母親と弟に「男のタイプ変わったよね。昔はヤンキーみたいな男が好きだったのに。」と言われるほどです。

↑実際中学生の時はスクールカーストの△ここが好きだったしやっぱり今でもESTPみたいな男が好き。

彼はどちらかといえば、
というかどちらかと言わなくても陰キャでした

常にわたしの方がしゃべっていたし、スタバの注文は1人でできないし
デートプランとか率先して考えてくれる方でもありませんでした

顔や声、しぐさ、ファッション、趣味、
そして性的な相性、好み、
なーんにも刺さるところが無かった


店員に高圧的な態度は取らないし、
どうでもいい悪口も言わない
凄くいい人。

そして圧倒的に「わたしのことが好き」
女は追いかけられる恋をしろ。


価値観の不和~LINEってそんな大切すかね~

わたしと彼はまあまあ価値観が合いませんでした
彼の話を友達にするたび、「…で逆にどこが合うの?」と言われていました

その1つにLINEの頻度があります
彼はずっとLINEしていたいタイプ。
わたしは用事あるときだけでいいタイプ。

付き合った最初の頃は1時間LINEを返さなかっただけで勝手にキレていましたし(特に急ぎの連絡をしていたわけでもなく生産性のない会話をしていた)、追いラインもめちゃくちゃしてきましたし、社会人になってもわたしの定時ピッタリ(か1分前)に「おつかれさま」とLINEをしてくるほどでした。

よく言えば「マメ」
悪く言えば「束縛」

mbti診断INFPのわたしはLINEというツールがすごく苦手です
本当に仲のいい友達でも、雑談の場合は普通に既読無視とかするし、急ぎじゃないなら2週間とか1ヶ月とか未読無視することもあります。
話すことがあるなら会いたいし、電話でちょっと話すだけでもいい
LINEの頻度が合わないのはわたしにとってすごく苦痛でした

何度か彼にこの話をしたことがあります
でも「わかったけど、俺は送りたいから送るね」と言われた気がします

………いや何もわかっとらんがな、
人の気持ちって知ってる?


でも彼はSSR級に「わたしのことが好き」
女は追いかけられる恋をしろ。


奢り奢られ戦争

もはやきのこたけのこ戦争よりも勃発している奢り奢られ戦争(どうでもいいけどわたしは絶対にきのこ派。なんでたけのこあんな強いの?)

女尊男卑とか年収がどうとかメイク代がどうとかいろんな話は置いといて

わたしは奢ってほしい派です。
だってかっこいいじゃんそっちのほうが。

全然割り勘でもいいし払うけど
かっこいいじゃん奢ってくれる男

かっこいいじゃん
「あ、大丈夫だよ」って言ってくれる男

かっこいいじゃん!!!
トイレ行ってる間に払ってくれる男!!!!
かっこつけてるのも!!!
かっこいいじゃん!!!!!!

で、彼は一切奢ってくれない男でした
基本的に全部割り勘。

ジュース買うわって自販機行って「みそちゃんも飲む?」って言われたから
(わ!珍し!買ってくれるんや!)って思ったら自分でお金入れて買う感じだった。
うん。120円も払いたくない?わたしに

ご飯食べ行って割り勘だから「○○○○円だよね~」って渡したらちょっと間があって「○○50円だね」って返答。
計算間違えてごめん。50円も払ってもらえないんや~わたし

でわたしの誕生日に2人で温泉旅行行ったとき旅費、交通費、食べ歩きの数百円も全部割り勘請求された。あれ、旅行楽しんでるな。

この3大割り勘話は別れた後いろんな飲み会で擦りに擦っているわたしの十八番話ですが、まあ、その、当時も思うところはいろいろありました。

でも彼は
全世界で一番「わたしのことが好き」
女は追いかけられる恋をしろ。

女は追いかけられる恋をしろ

という呪縛。
圧倒的に「わたしのことが好き」だから違和感があっても、タイプじゃなくても、3年も一緒にいた(あ、結局わたしの方が「もう俺のこと好きじゃないよね」って言われて振られました!!!!!クァッ)

追いかけられる恋をしたら幸せになれると思っていたし、きっといつか幸せになれるんだと希望を持っていたんだと思う。

大切なのは追いかけられること自体ではなく、
追いかけて、
愛してくれること。
すきの押し売りだけではないこと。

わたしは人を愛するって、その人がどう思うか、どうしたら喜んでくれるかその人が目の前にいない時でも想像して行動することだと思ってる。

わたしも彼に不満を言えなかったのも悪いと思うし、いつか別れるんだろうなと思いながら「わたしのことが好き」という事実だけに縋り付いて関係を続けていたことに申し訳ない思いもある。

女は「追いかけられる恋」をしたら幸せになれる、は場合による。


これは「追いかけられる恋」をしてあんまり幸せになれなかった女の話でした。


ps.ちなみに結局ESTPぽい男を追いかけています~~~~~~わたしの幸せ!!!どこ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!????







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