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社会人は何を勉強すれば良いのか

社会人の7割は勉強していない

勉強しない人の割合はいろいろなデータがあり様々ではありますが、例えば雇用者の33.1%しか勉強していないとか(全国就業実態パネル調査/リクルートワークス研究所)、日本人の20〜59歳は平均で1日約9分しか勉強をしていない(平成28年社会生活基本調査 )といったデータがあります。

みんな勉強していないのだから、少し勉強すれば追い抜ける

社会人の3割しか勉強していないということは、7割の人は仕事上で覚える知識や技術しか身に付かないということです。つまり、少し勉強すれば、7割の人を追い越すことが可能です。その中には当然、仕事の才能がある人や高学歴な人も含まれます。

高学歴な人に関して言うと、もちろんそうでない人に比べれば社会人になってから勉強している人は多いと考えられますが、能力が高校で止まっている人も意外に多かったりします。

例えば「数学はできるのにエクセルの関数は最低限しか使えない」「英検準1級なのに窓口に来た外国人の話していることを全然聞き取れない」のような分かりやすい例だけでなく、「グラフを作って分析することはできるけど、そこから問題解決の方策を検討することに関しては勉強したことが無い」とか「論理的に説明する文章を作れるけど、資料の見せ方を勉強したことが無い」など、そういった人は結構多かったりします。

こういった能力は、少し勉強してコツを覚えるだけで飛躍的に伸びます。ですが、ほとんどの人は勉強をしていません。

逆に言うと、勉強している人がほとんどいないのだから、少し勉強すれば一気にたくさんの人を追い越すことができるということです。

弱点は最低限で良いから克服した方がいい

勉強と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、簿記やファイナンシャルプランナーのような資格とか、英語の勉強だと思います。

もちろんそれは効果がありますし、勉強する価値は高いと思います。

私自身、資格や英語など、以前は実用的な勉強ばかりしていました。

しかしながら、ある時、気づいたのです。

「本当に勉強すべきは、そこじゃないな」と。

正確にいうと、前から薄々気付いていたのに向き合って来なかったのです。

それは何かと言うと、私の場合は「コミュニケーション能力」「声を大きくする」、主にこの2つでした。

そう、表面的な技術も大事だけど、自分のもっと根本的なところを見ないといけないと気付いたのです。

あなたにとって、仕事をする上での自分自身の課題って何でしょうか?

人によって違うと思いますが、コミュニケーションが苦手とか、メンタルが落ち込みやすいとか、仕事のやる気が起きないとか、人それぞれの“課題”があると思います。

つまり、英語や資格の勉強をするのも良いけど、それは自分の課題を解決する手段にはなっていないのです。

よく「弱点を克服するよりも長所を伸ばした方が良い」と言いますが、やはり、社会人として自分自身の足を引っ張る欠点があれば、足を引っ張らないレベルにはした方が良いというのが私の考えです。

私の場合は、声が小さいことによって自分の意見がかき消されてしまうことが度々ありました。つまりこの「声が小さい」ことが自分の足を引っ張っていました。そこで声を大きくする方法が書かれた本を買い、出勤の車の中を使って毎日5分の発生練習をするようにしました。当たり前に大きな声が出せる人からしたらバカバカしいかもしれませんが、私にとってはそれが重要だったのです。そして、その発声練習を3ヶ月続けたところ、少なくとも打ち合わせなどで自分の意見がかき消されることはほとんど無くなりました。今でも声が小さい方の部類に入るとは思いますが、仕事上の支障は無くなったので、とりあえずはOKと考えています。

要するに、どうしたら良いか?

最低限のレベルに達していない弱点は、最低限のレベルくらいには持ち上げる必要があります。

そして、その弱点というのは人によって違います。私が思うのは、あれこれ考える前に、まずは本屋さんに行って、ビジネス書コーナーを一通り見てみるのが手っ取り早いと思います。

まずは本屋に行こう

本屋さんに行けば、魅力的なタイトルの本がたくさんあります。

「○○が9割」「○○するだけで人生が変わる」「○○の魔法」などなど、魅力的なタイトルの本がたくさんあります。

ウサンくさいなんて言って敬遠していたら機会を見逃すだけです。タイトルが気になったら、まずは手に取ってみましょう。

そして、目次を見ましょう。

目次を見れば、だいたいどんなことが書いてあるか、結論も含めてだいたい内容が分かります。

あなたがもし「改善しなきゃ」と思っている自分の弱点があれば、そのアンテナに引っかかる本が必ずあります。

目次を見て「これは読まなきゃいけない」と直感すれば、それはあなたの読むべき本です。

弱点克服は「実践」が大事

同じテーマに対して、いろんな人がいろんなアプローチで本を書いていたりします。

例えばコミュニケーションの本を例にとってみても、心構えを説いた精神論的な本から、小手先のテクニックがたくさん書かれたハウツー本、スピリチュアル的なアプローチの本まで、いろいろあります。

個人的には、まずは小手先のテクニック本からで良いと思っています。

なぜなら、本を読んで一番重要なのは「実践」だからです。

「実践」をしなければ、あなたの現状は何も変わりません。頭の中にインプットしても、それを実践(アウトプット)しなければ何も現実は変わらないのです。

ですから、最初は小手先の技術を覚え、それを明日から一つでも良いから実行してみることが大事です。

これを繰り返していくことで、小手先の技術が自分の行動パターンに染みついて、思考回路が変わってくれば、劇的に成長できます。

もちろん、この辺は好みと直感で構いません。精神論から入りたい人はそれでも良いと思います。

弱点克服、気が進まない場合は?

ここまで「あなたにとって本当に必要なことを勉強しよう」と言う話をしましたが、とは言え、なかなかそのような「自分の弱いところと向き合う」と言うのは、気が進まない人が多いと思います。

やはり、自分の弱いところと向き合って苦手なところを改善するというのは、ものすごくエネルギーが要ることですし、できれば避けて通りたいものです。

「本を買ったけど読む気にならない」いわゆる”積ん読”にもなりがちです。

それは「勉強しようと思ったけど勉強していない」状態、つまり結果だけ見れば「最初から勉強する気がない人」と何も変わりません。

無理に気が進まないことに手を付けようとするとそういうことになることがあります。

ではどうしたら良いか。

自分の得意分野を伸ばす勉強、もっと簡単に言うと、やりたいことを勉強すれば良いのです。

もし、これといって勉強したい分野が無ければ、おすすめはやはり英語とエクセルです。

英語の勉強をオススメする理由

学生時代に結構勉強したのにそんなに喋れないっていう人が多いはずです。

学生時代の英語は読解、特に精読と文法が中心です。逆に言うと、精読と文法はほとんど勉強する必要が無く受験に臨んだ人が多いでしょう。

一方でTOEICに必要なのは、速読とリスニングです。精読と文法は学生時代にやっている人は速読とリスニングを集中して勉強すれば、割と簡単にTOEIC700点くらいは取れるようになります。

私の場合は「音読」だけ毎日30分を半年くらい続けてTOEIC700点は超えました。もちろん個人差はあります。ただ音読するだけでなく、できるだけ早く音読するとか、できるだけネイティブの発音を真似する、シャドーイングをするなど負荷の高い音読をしなくてはなりません。そこさえ重点的に訓練すれば読解のスピード、リスニングの聞き取る力、リスニングのスピードに付いていく力が付きます。元々センスのある人や受験でリスニングの勉強をしていた人ならもっと早く良い点が取れるかもしれません(昔はセンター試験にリスニングが無かったのでガチなリスニング勉強を私はほとんどしたことがありませんでした)。

こういう話をすると「TOEIC700点とか800点くらいでは何の役にも立たない」と言う議論があります。その通りです。全然喋れません。ですが、英語に対する苦手意識が無くなるだけでも十分に価値はあります。英語に対する苦手意識が無くなるとどうなるかと言うと、次の3つです。

【TOEIC800点のレベル感】
▶︎海外旅行の幅が広がる(ツアーで行く必要がなくなるし、現地のホテルやレンタカー屋さんなどと直接メールのやりとりをしたりできる)
▶︎日本語の検索で見つからない情報を英語で検索したり、それを読もうという気持ちになれる
▶︎日常会話なら英語で何とかできるようになる(英語ネイティブの人からすると"片言の英語が喋れる外国人”)

このレベルになるには、ガチで勉強すれば半年、ゆるく勉強しても毎日勉強を継続さえすれば1年間くらいでたどり着けると思います。

英語は勉強を継続さえできればすぐ結果が実感でき半年から1年である程度のレベルに到達できるのでかなりオススメです。

何よりも、勉強をしていく過程での経験=自分の意思の弱さと向き合ったり、つまらない訓練を積み重ねていくといった経験が、自分の成長につながり、また、自信にもつながります。英語は「自信」を持つための取っ掛かりとして一番効果が実感しやすい勉強だと思います。

エクセルの勉強をオススメする理由

もう一つのオススメはエクセルです。

エクセルのいいところはコミュニケーションとか取らなくても勉強できるという点と、すぐに実践できて効果が目に見えて分かりやすいという点です。

また、わざわざ勉強している人も少ないので、例えば同じ部署など10人くらいの集団の中で1番得意な人くらいのレベルなら、ちょっと勉強するだけですぐになれます。

仕事で使うエクセルの関数なんて、そんなに多くはありません。

それこそ、「エクセルはこれだけ覚えればいい」みたいな本はいくらでもあるので、自分のやっているものを選んで一冊マスターするだけで、「エクセルが得意な人」に簡単になれます。

エクセルはすぐに役に立つ

また、大事なのは実践で活かすことです。

エクセルはすぐに役に立ちます。

事務仕事をしている中で、面倒くさいと思う作業はありませんか。

数字をコピペして集計表を作る、エクセルのデータを元にワードで文書を作って印刷する、申請を受け付けた内容を表でまとめる、などなど、すべてExcelで自動化することができます。

極論を言えば、めんどくさいと思う事務の99%はExcelで自動化できます。もちろんExcelよりも最適なツールはあるかもしれませんが、事務仕事のほとんどはエクセルでも自動化できます。

エクセルの技術を身に付ける一番効果的な方法は、何でもいいから自動化をやってみることです。

本に書いてあったことをやるのはもちろんですが、自分の知っているテクニックの範囲でやれることを考えるのではなく、「こういうことができたらいいな」というのを先に考えて、そのためにどんな関数を使えばいいか、どんなマクロを使えばいいかは、後からGoogleで検索すればいいのです。

そうして、「めんどくさい作業を自動化する」→「そのために必要なテクニックを調べる」というサイクルを繰り返しているうちに、だんだんとエクセルが使えるようになります。

このように、Excelを使いこなしていくと、職場の狭い世界の中では「Excelと言えば〇〇さん」と言われるくらいのレベルなら簡単に到達することが可能です。

これもやはり「自信」につながりますし、こういった経験が「次は何を勉強しようかな」というモチベーションにもつながるので、エクセルのような実践的な勉強もオススメです。

仕事辞めたいなら稼げるレベルでスキルを身に付ける

この記事を読んでいる人の中には、今の職場がすごく嫌で「いつか辞めたい」とか思っている人もいるでしょう。

もしそうならば、お金を稼げるレベル、つまり副業できるレベルでスキルを身に付ける必要があります。

クラウドソーシングのサイトを見てみて、この仕事ならできそうだと言うのをまずは探してみてください。

おそらく英語であればTOEIC 800点とか900点くらいでは稼ぐことはかなり難しいでしょう。Excelでできる仕事などもおそらくほとんどありません。

もしあなたが今、自分なりにお金を稼げるレベルのスキルが今あるのなら、それを使ってまずは稼いでみたらいいと思います。もし副業が禁止されているのであれば、知り合いの仕事を手伝うような形でタダでやってあげるとか、副業未満でやってみても良いでしょう。

とにかく、今の自分のスキルがお金がもらえるレベルなのかを知ることが大事です。

自分にはお金を稼げるレベルのスキルがなくて、それでも仕事を辞めたいという事なら、お金を稼げるレベルの何らかのスキルを身に付ける必要があるでしょう。

もちろん転職サイトやハローワークで普通に転職活動をしても良いと思います。

ですが、とりあえずこの記事では「どんな勉強をしたら良いか」という視点により、あなたが転職したいのなら、転職に必要な勉強をすべきだと考えます。

具体的には、もしあなたが今何もスキルがないとしたら、ウェブ制作(プログラミング) かライティングなどが勉強する候補として考えられます。

これらの良いところは、ネット上で仕事を引き受けることができるし、クラウドソーシングサイトで検索すればたくさんの仕事が出てくるというところです。何もスキルがない人がこれから始めるならこの2つが定番です。

これも、もし副業が禁止されているのなら個人的なウェブサイトを作ってみるとか、アプリを作ってみるとか、ライティングなら自分でブログを書いてみれば良いのです。まずはやってみないと自分が向いているかどうかは分かりません。やってみて初めて、「やってみたら楽しい」というのが分かるのです。

したがって、このような副業系の勉強というのは、まずは何でもいいから始めてみること、そして、やりながら勉強するが大事です。そうしないと永遠にスキルが身につかず、永遠に副業も転職もできません。

まずは始めてみることかと思います。

そして、このような副業系の勉強はもう一つ大きなメリットがあります。

それは、「いつやめてもいい」と思えるという点です。

例えば、今までだったら周りの人とか上司に合わせて、とりあえずイエスマンだったりしたかもしれませんが、いつ辞めてもいいと自信がついてくると、反対意見を言ったりとか、自分の意見を発言するのが、すごくやりやすくなったりします。

結果的に自分の意見が言えるようになったりすると「この仕事も悪くないな」となる場合もあります。なぜなら、仕事の嫌な理由はだいたい人間関係が原因で我慢を強いられているからです。それが、自信がついて自分の意見を言えるようになったりすると、今までほど我慢する必要がなくなったりして、すごくメンタルが軽くなると言う現象が起きます。もちろん、イヤになったら勉強した成果で転職してもいいですし、転職せず自信を持って今の仕事をやっても良いので、選択肢が増えると言うところが最大のメリットです。

まとめ

ここまでの内容をまとめますと

・社会人は勉強しない。少し勉強すれば追い越せる。

・自分自身の足を引っ張るような弱点は最低限でも良いから克服した方が良い

・本屋さんに行こう

・勉強したいことが見つからなければ「英語」か「エクセル」

・仕事を辞めたいなら、稼げるレベルで勉強すべき

という話をしました。何か一つでも参考になれば幸いです。

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