記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

COME FROM AWAY 鑑賞記録


COME FROM AWAYのあらすじ

2001年9月11日8時46分アメリカ同時多発テロ事件が発生。
アメリカ領空全域が封鎖され、飛行中の飛行機はすべて近隣の空港への着陸を余儀なくされます。
その空港のうちの一つがガンダー国際空港。かつては燃料補給地として多くの飛行機が飛来してた非常に大きな空港です。事件当時、1日6便程度の小さな空港になっていましたが、アメリカの国境に近く、多くの飛行機を駐機できることから、行き場を失った38機の飛行機がガンダー国際空港に着陸します。
その空港の隣にある人口9000人の町がガンダー。
38機の乗員乗客、約7000人がガンダーに降り立ちます。
地元の人々がどのように寄り添い、乗客たちがどのように過ごし、
そしてどのような未来を辿ったのか、ミュージカルとなってぎゅぎゅっと100分で描かれます。

そもそも9.11って

9.11といえば、日本人でも分かる大事件、アメリカ同時多発テロ事件です。
テロリストにハイジャックされた飛行機4機が、ワールドトレードセンター(WTC)2棟やアメリカ国防省(ペンタゴン)などへ激突し、4機の乗員乗客全員と、それぞれの建物やその周囲にいた人々、救助や捜査にあたった消防士や警察官、など2977人が死亡、負傷者25000人以上を出した凄惨な事件です。

私みんは、当時2歳。正直記憶はありません。事件自体は知っていたものの、4機も被害にあったなんて、WTC2棟が被害に遭い倒壊までしていたなんて、恥ずかしながらCFAのために予習するまで知りませんでした。
せっかくならきちんと知りたいと思い、WikipediaやYouTubeを漁って映像や画像、ドキュメンタリーを観ました。こんなにもフィクションにみえるものがノンフィクションとは、人って恐ろしいことを考えつくんだと思いました。
(衝撃が強い画像ばかりでしたので、載せるのは避けます。もっと知りたい方はご自身で調べてみてください。)

3月12日(火)19時開演を観に行きました。
ソワレだと17〜18時開演が多いところを、最近の舞台にしては珍しく19時開演。
100分1幕ものだからでしょうか、仕事終わりでも観に行ける時間ですし、
サクッと観れるからこそ、多くの人に観てほしいという願いもみえる気がします。

個人的お気に入りシーンを。ネタバレ、長文ご注意ください👀

個人的なお気に入りのシーンを。
前半のシーン多めですが、時間の許す限り追記しますね。
・「そう、我らこの島の民」のしっくり感
どう訳すのかめちゃ気になってた。
英語だと「I’m an islander. I am an islander.」私は島民、私こそが島民 みたいなニュアンスがしっかり伝わる。
・光夫オズの「KSBD クソみてぇなスピード出すなバカ!」
急なDAI語感(笑)
・シルビアボニーの「ワンワンニャーニャーごはんちょうだいお腹撫でて〜」
お腹撫でて〜は、犬が見えましたね(もちろんいないんだけども。)
犬好きな人の撫で方ですよね、あれは。
・ガンダージモティーたちの「おーはーよー」
こんなにほんわかする挨拶聞いたことない。
・ティムホートンでの瞳子クリスタルの「ペプシ〜?」「ジャァニス」
ザ・田舎のおばちゃん感があって好き。毎回1人で笑っちゃう。
・コックピットを表現する1人1人が持つ懐中電灯。
持ち忘れてたり、明かりが暗かったりするとすぐバレる。私が観た時は瞳子さん暗かった。
・禅ダグの「ただちに着陸しなさい」
いい声。
・ジャケット着ると完全にキャプテン(機長)なめぐさん
とにかくカッコいい。
・ゆうみCAのポップな案内とシリアスな心境の温度差がすごい。
・ゆうみジャニスのリポート
初っ端からしっかりしすぎてすごい。
・38planesの歌詞がすごい
本家は「thirty-eight thirty-eight planes」
→「さんじゅはーち さんじゅうはーっきー」そうとしか訳せないんだけど、ピッタリすぎてすごい。
・緊急事態をするときに日付を言う場面
今回はめちゃくちゃ予習して行ったけど、予習無しで来た人にとっては、「2001年9月11日」って言われて初めて9.11のことだって
・光夫オズが買い出しに行く場面
生理用品がわからないあたり、「えぇーーーー」のおとぼけ感がいい。
・28hoursの和訳と、乗客たちの疲労感
音少ないのに、ほぼ直訳で歌詞が収まってるのすごい。
ついさっきまでガンダー町民としてせわしなく動いてた人たちが、場面が機内に変わった途端疲労感溢れる乗客たちに変わってる。
・Wherever we areの入り、光夫の「アフーー」素晴らしい
一気にポップになるし、観客のテンションまで上がる。
そして光夫さんの声「太っ、厚っ」って感じ。
・万里生ケヴィンの「パニクッちまうんだよ!!」
ゲイのはずなんだけど、怒りから野太い声になっちゃうあたり、最高。
・町長クロードとスト中のガースの言い合い
言い合いの終わり、英語だと「Jesus(ジーザス)!!」なんだけど、日本語だと「まったくもう!!」になる。ジーザスは直訳難しいですね笑
・タイタニックのオマージュ
千恵さんの「どーこにーいよーぉともー」うまく聞かせるってよりも「みんな聞いてっ」って感じが好き。もっと笑い声起きていいシーン。
・ゆうみさん、もりくみさんのウワォなシーン👙
Apple TVで観た時から、「本当にしちゃうのか、このシーン😚」と思ってましたが、本当にしちゃいました。推しの👙シーン、突然のことすぎて目のやり場に困った方も多いはず。細いゆうみさんとグラマラスなもりくみさんの対比も良かっった。
・千恵さんビューラのすべて受け入れてくれそうな安心感
会長なんだけど、600人でも700人でもって小学校での受け入れを決めて、「電話してよかった〜」のとこ、「来るもの拒まず」って感じで泣ける。
・光夫体育教師の からのめぐアネットの「何の話してましたっけ?」のおとぼけ感
・ゆうみさんの犬・猫・チンパンジー、うらけんさんの犬、の鳴き声
めちゃ上手。特に終盤のゆうみさんは客席側向いてて表情みえるから、より可愛い。
・ボニーの「吠えてたのはこの猫だと思う?」と「猿が乗ってる」
猫は吠えないですもんね。尻に敷かれたダグが面白い。
・森くみと光夫のバス
東北系の訛りなのかしら。「もうだぁいじょうぶだよぉ☺️」のほっこり感。
・「ヘラジカさぁ〜」からの静かに立ち上がるうらけんさん
面白さを倍増させてる。
・ゆうみウォルマート店員の「ウォルマートでのお買い物ありがとうございます。うちでシャワーを浴びて行きませんか?」
可愛さと不気味さが共存してる。このセリフを受けてる禅さんの表情も良い。
・ジャニスの「震えが止まらない」
この一言で、恐ろしい出来事であったことを思い出す。どうしたらあんなに震えた声が出せるのか。ゆうみさんの本領発揮って感じ。
・ボニーの「雨がーー」
透明感ありすぎ。歌だけなのに、透き通った雨(?)感が伝わる。
・もりくみハンナの「息子、死んじゃった。終わったわ。」
「亡くなった」ではなく「死んじゃった」なのが、現実を受け入れきれてない感じもするし、自分にも直接訴えかけられてる感じもして涙が溢れる。英語だと「He’s gone. It’s over.」ですが、「逝っちゃった」でもないあたり、秀逸。

・全体を通しての和訳のしっくり感
海外モノを日本語版で上演すると、単純に音が足りなくて説明不足になることが多い気がしますが、過不足なく訳されている印象。英語で言われたことそのままに物語を伝えてくれてます。

あとがき

CFAに関しては、9.11をよく知らない人間からしたらもっと知らない話で。
でも、もっと早く知りたかった。
事件自体は凄惨だけども、その裏で起きていたガンダーの話は心温まる話で。
キャストの方も制作発表などで仰っていましたが、
「傷つけるのは人だが、その傷を癒すのも人である」
まさにこの言葉通りだなと思います。
観終わった後、こんなにも心が温かくて切なくて、不思議な気持ちになりました。そして、今自分の周りにいる人たちを大切にしつつ、たとえ他人でも助けることができる心の余裕を持てる人になりたいと思える作品でした。
私は東京3公演、福岡1公演の計4公演鑑賞予定です。これだけ何回も観たい思わせてくれる作品で、かつ何度観ても飽きない作品ってなかなか出会えないですよね。

4月19日現在、愛知・福岡・熊本・群馬公演が上演予定です。
また、Apple TVでブロードウェイ版が配信されています。
お読みいただいた皆様もぜひお近くの劇場やApple TVでご覧くださいね。


お読みいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?