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シングルマザーのための戦略的就活論

●わたしならこう攻める!


以前フルタイム正社員で働いていた方もパートタイムで働いていた方も子どもを抱えての社会復帰にあたり、悩みはつきないもの。シングルマザーが効率的に就活するコツを提案したく、戦略的な保活の仕方、転職サイトの使いこなし方、実はハローワークがおすすめな理由、支援団体のひとり親サポート事業など就活に役立つ情報や体験談をまとめてみました。


●まずは、保活先行で!


シングルマザーの就活において、必ずと言っていいほど壁になるのが保育園の問題。運良く認可保育園に入れればそれに越したことはありません。しかしながら、入園募集を見据えて離婚を決める方ばかりではないでしょう。そうは言っても、いくら早く動いても早すぎる事はないのが保活です。できる限り情報を集めましょう。まずは、お住まいの地域の児童福祉課に相談するのが先決です。ファミリーサポート事業など地域の保育情報は保健師さんが把握していますので、詳しく聞きましょう。託児ルームのリストも保健師さんが持っているはず。

●ベビーシッターに預けるという選択肢


私も息子が認可保育園の入園対象になるまでは、個人の託児を利用してお仕事に行っていました。当時のベビーシッター料金でI時間800円と決して安い出費ではありませんでしたが、現場を長く離れ職を失ってしまうのも心配ですよね。お仕事が決まる前から、託児を利用しておき、ママ以外の人に子供を慣れさせておくのも仕事が入った時にスムーズに社会復帰するコツではないかと思います。


●経歴の棚卸しからスタート!


妊娠・出産のため社会からいったん遠ざかってしまうと、職を探すにも履歴書を書くところからはじめなければなりません。私はIndeedという転職サイトのWeb履歴書の作成から着手しました。個人情報詳細、職歴、最終学歴、スキル、免許・資格などを入力しておくと、Web応募可能な企業の求人にアプリから応募する事もできます。紙に書くよりハードルが低いので、お子さんが小さいママでも授乳の合間などにできるので効率的かと思います。準備ができたら実際に履歴書を書いてみましょう。

●魅力的な履歴書を書くコツ


採用されやすい履歴書の書き方は転職サイトに詳しく解説されていますので、コツをつかんで魅力あふれる履歴書を作成しましょう。誤字脱字に気を付けるのはもちろんてすが、志望動機は自分の言葉で丁寧に書く事が大切ですね。写真欄も重要なポイント。可能であれば、フォトプリントの証明写真ではなく写真館で撮影すると画像処理もしてくれますから、人事担当者からのあなたの印象がアップする事間違いなしです。

●転職サイトやハロワを利用する


王道ですが、就活はやはりハローワークに行くのが基本です。インターネットの求人情報だけではわからない地域の企業の情報はハローワークが持っていますので、足しげく通って相談員の方に事情を理解してもらい、働きやすい職場を一緒に探してもらうのが就活のコツです。

また、残業がなく土日祝休みのお仕事はとても人気の職種で求人倍率も高くなっています。履歴書をあらかじめ準備し何部かストックしておけば、志望動機さえ埋めればすぐ応募できるので、とても効率的です。戦闘態勢を整えておき、条件の良い求人を逃さないようにしましょう。

絶対ではありませんが、ハローワークからおすすめの求人に応募しないかと連絡がもらえる事もあるようです。私は産業カウンセラーの資格があるのてすが、そのような経緯から労働基準監督署の労働相談員の仕事を紹介してもらえた事があります。模擬面接のトレーニングもしてくれましたが、残念なから採用には至りませんでした。後から社会保険労務士の資格勉強中の男性の方が採用されたと知りましたが、今思い出しても良い経験になったと思っています。

余談ですが、ハローワークで苦い経験をした事もあります。当時、ハローワークでの相談員が総括責任者の方らしく女性の方でしたが職業訓練の講師もされていました。訓練校終了後、たまたま私が狙っていた司法書士事務所で翻訳業務補助のパート求人を出していて紹介状を出してもらいたかったのですが、ここはお薦めしないわといろいろ理由を出してくるのです。パート募集って言っていても実は将来的にフルで働けて夜も残業できる人が欲しいの。定時で終わるし土日も休めるのよ、と希望していない工場勤めを勧められたのです。頭脳労働のほうが向いていて、単純作業だと眠気に襲われるタイプの人間だっているのに。しかも、工場未経験なのに子持ちというだけで工場を勧めるのはどうかと思いました。その後、たまたま朝、車を運転していたら職業訓練校で一緒のクラスだった人が事務所に入っていく姿を見ました。英語も話せないと言っていたし、彼女も中高生のお子さんがいました。ショックでしたが、仕事が見つかるまでとの約束で知り合いの紹介でお豆腐工場の直売所で働き、就活も続けて4か月やっと事務職に転職できた時は嬉しかったです。この記事をお読みのみなさんがこんなしくじりをされない事を願うばかりです!

●マザーズハローワークに行ってみよう


お子さんがまだ小さくてハローワークに行くのは気後れしてしまうという方も少なくないと思います。そういう方のためにマザーズハローワークはあります。託児完備なので、子連れでも就職相談に集中する事ができますし、子育て中でも働きやすい就職先の紹介をしてくれます。マザーズハローワークは全国に12カ所。家庭の環境や今までの仕事の経歴に応じてた就職支援を行っています。具体的には、下記のような就活セミナーを開催しています。

・再就職準備セミナー
・応募書類対策セミナー
・ビジネスメイクセミナー
・面接対策セミナー
・コミュニケーションセミナー

など半日程度の日程のものから、

・初心者向けパソコン講習ワードエクセル基本操作(5日間)
・パワーポイント講習(2日間)
・エクセル中級講習(3日間)

など短期間に集中して学べる講座もあります。開催内容は地域や時期で異なりますので、こまめにウェブサイトで調べてみる事をおすすめします。興味がある講習が見つかったら申し込んでみましょう。マザーズハローワークの良いところはこのようなセミナーを託児付きで開催しているところです。預け先のないシングルマザーにはありがたい配慮です。ママの気分転換にもなり一石二鳥ですね。

●資格取得は職業訓練で


事務系のお仕事に限らず、パソコン操作の習得はIT化が進んでいる社会情勢の中、必須になってくると思います。失業中の方であれば失業給付を受けながらハローワークの職業訓練を受講できます。実際のところ、私も職業訓練校でワード・エクセル2級と簿記3級を取得しています。短期決戦、4か月あまりのハードスケジュールでしたが、ジョブカードの添削、ビジネスマナー講座、面接対策など内容は盛り沢山。その後の就活にかなり役立ちましたし、講師の指導も歯に衣着せぬもので、当時の自分には良い刺激になりました。下記の支援も踏まえて、ぜひ検討してみてください。

●求職者支援制度


子育てや介護、病気などで仕事から離れており、雇用保険の期間が終了している場合、求職者支援制度の対象になる可能性があります。

条件は、
・本人収入が月8万円以下
・世帯全体の収入が月 25 万円以下
・世帯全体の金融資産が 300 万円以下
・現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
・全ての訓練実施日に出席している(※)
・同世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない
・過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない

これらの条件を満たせば失業給付を受給していなくても、月10万程度の給付金を受給しながら資格取得の勉強に励む事ができます。ぜひハローワークで相談してみてください。

●ひとり親支援団体の就活支援


みなさんは、全国母子寡婦福祉団体協議会(全母子協)という団体をご存知でしょうか?全母子協は全国55 団体。ひとりで悩む前に、お住まいの地区の母子父子福祉団体にご連絡や相談してみてください。 全母子協でも就活に役立つ研修やセミナーを開催しています。東京都ひとり親家庭支援センター「はあと」では就業支援講習会としてパソコン講習を随時開催しています。

・初級:PC操作の基礎とワード・エクセル・パワーポイントの基本操作
・応用:ワード・エクセル・パワーポイントの応用

基礎から学べるのでパソコンが初めての方でもわかりやすいと思います。ワード・エクセルは3級は持っていたいところです。

●まとめ(自分なりの道を見つける)


シングルマザーが子育てをしながら自分自身のキャリアを積み上げて行くのは、決して楽な道ではありません。でも、あなたは一人ではありません。どうか一人で抱え込まず、行政や支援団体のサポートをうまく利用して、自分なりの働き方を見つけていってもらえたらと思い記事を書きました。それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました

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