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目覚ましい言語発達! 我が家でやってよかったこと

子どもの言葉の成長って気になるものです。頭では「人それぞれだから」とは分かっていても、自分の子どもが他の子よりも喋るのが遅いと、どうしても不安になるのは親としては仕方ないことだと思います。

普通言語発達においては、2歳で2語、3歳で5〜6語ができれば良く、男の子よりも女の子の方が発達が早いと言われます。幸いにもわたしの息子はとても発達が早く、2歳で8語を使ったセンテンスを作るようになり、3歳になった今は、同じ歳の子と比べてボキャブラリーがとても豊富で、十分に大人と会話できます。英語も日本語と同じく堪能で、完全なバイリンガルです。(もちろんまだ日米の言語はミックスしてますが...)

彼の場合、本人がとても言葉に興味があったというのもありますが、家庭の環境が普通とは違ったので、それも影響したのではないかと思います。そこで、今回は、言語発達が目覚しかった理由として考えられる、我が家でやって良かったなと思うことを、いくつか挙げてみます。

1: テレビを2歳まで見ていない

テレビは良くないという話はよく聞きます。その理由としては...

テレビには言語発達に必要なインタラクションが欠如している
テレビを見ていることによって、他の大人との会話の機会が失われる
刺激が強すぎてエネルギーを使うわりに脳に良い影響がない
長時間のテレビは、運動不足や肥満の恐れがある
睡眠障害
などなど、挙げたらきりがありません。

実は我が家には元からテレビがありません。つまり見る機会が全くなかったのです。とはいえ、今の時代iPadやスマホのスクリーンなど、映像視聴の方法はいくらでもあります。それもわたし達は赤ちゃんには不要と思っていましたので、2歳まで全く見せていません。

その後、彼が2歳になり、初めてわたしの日本の実家で大画面のテレビを見せた時のことです。じっくりと食いつくように見ていた教育テレビ、30分くらい後にそっと消すと、何と突然わたしの顔を見てほろっと涙を流したのです。そして徐々に我に返ったようになり、わたしにしっかりと抱きつくと、大声で泣き始めるのです。わたしも驚いて、どうしたのか聞いたのですが、「悲しいの」と言ってとにかく泣くばかりです。

思えば、その時見た日本の教育番組は、彼にとっては極度に刺激が強すぎたのかもしれません。そして、食い入るように見ていたので、目を閉じるのも忘れるほどで、テレビが消された後に乾燥した目を閉じた途端、自然現象として涙が溢れ、それを「涙→自分は悲しいんだ」と頭の中で変換したのではないかと思うのです。そこでわたしは、テレビはもっと計画的に見せるべきだと思いました。

2歳以降は、決まった番組だけをiPadで見せることにしました。それも必ず夕方5時を過ぎてからというルールにしました。こちらのブログでも前に書きましたが、CMもなく、なるべく刺激が強くなく、言葉遣いが丁寧で、教育的なものを見せるようにしています。

※以前書いた「アメリカの超先進的なこども向けテレビ教育番組」についての投稿。参考まで。

2: ベイビーサインを教えた

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息子にはアメリカでSign Languageと呼ばれるものを教えました。日本ではベビーサインと呼ばれています。要するに「手話」なんですが、特に赤ちゃんでもわかるような手話だけを選び、言葉とともにコミュニケーションの手段として使うのです。例えば、オムツや、おっぱい、本、飛行機、終わり、もっと、食べる、などです。

わたしは、息子が4ヶ月くらいの時に夫と1時間のクラスに行き、その後からベビーサインを使い始めました。そして絵本「My First Signs」も購入し、家族で学びました。

このおかげで助かったのは、とにかくコミュニケーションに困らなかったことです。例えば、息子の場合「ボール」も「帽子」も同じ「ぼぼ」だったのですが、ボールを持つ手話と、頭に手を当てる手話の違いを見て、どっちを欲しているかがすぐにわかったのです。

また、いわゆるイヤイヤ期と言われる2歳児の問題の一つとして、コミュニケーションがうまくできなことがフラストレーションの原因とも言われています。このイヤイヤ期も幸いなことに、ほとんどありませんでした。

言葉の発達が早かったので、よく喋るようになってからは全然サインは使ってなかったのですが、息子は最近でもふと思い出したように手話が出てきます。

ベビーサインが直接的な言語発達とどのくらい繋がりがあるのか、正直専門的なことはわかりませんが、ただ、家族の幸せなコミュニケーションを促進させたこと、そして、英語と日本語の架け橋になったことは間違いありません。

「My First Signs」は、US Amazonで買えます↓

3: とにかく絵本を読みまくった

結局もうこれに尽きます。とにかく絵本を山ほど読んだんです。子どもがまだ5、6ヶ月くらいから読み始めました。当時テレビも見てませんし、保育園にも入っていませんでしたから、彼にとって絵本は大事なエンターテイメントだったのです。ベビーサインも「本 / Book」という言葉はすぐ覚え、朝起きると、おはようの前に「本を読んで」と言うのです。「公園に行く?」と聞いても「行かない。本読んで」と言います。時には一日に総合して3〜5時間も本を読むことがありましたし、こちらが風邪で喉が痛いときは地獄かと思いました。この本好きは3歳になった今でも続いています。

本の良いところは、テレビと違って、きちんとコミュニケーションがあることです。本の筋書き通りに読むだけではなく、「この小鳥、うちに来る鳥と似てるね」とか「この車の色、〇〇ちゃんの好きな色だね」などと、途中で話しながら進めるので、とても語学力が発達します。親も内容を覚えているので、一人で見させるテレビと違って、後で会話も弾みます。

また、語彙力も豊富になります。例えば、息子は日本語で「靴が見当たらない」とか「悲しくてたまらない」「ご飯を振る舞う」という言い方をして、周りに驚かれることがあります。こうした言葉遣いは、日常会話ではあまり親が子どもにすることはありません。そして、わからないことがあると、その場で「これどういう意味?」と聞くので、どんどん言葉を吸収する機会が増えます。語彙力を伸ばすには、いろんな種類の本を読み聞かせるのが効果的だと思います。

いろんな読み聞かせの方法としてわたしが気をつけていたことを挙げておきます。

「なんでこのクマさんはここで振り返ったんだと思う?」と質問したりしながら楽しく読むこと。子どもから思いがけない面白い答えが返ってきたりして、盛り上がります。そして、自分で考える力の練習にもなります。

読み手(親)が何度も読んで飽きてしまった本の場合、わたしは演劇のように抑揚をつけて読むことで、自分自身を飽きさせない工夫をしたりもします。大人相手だと恥ずかしくてとてもできませんが、自分の息子なら喜んで聞いてくれますので、わたし自身も楽しんでできました。

大人が読んでも飽きない本は、こちらの記事「大人が読んでも面白い絵本10選」で紹介しましたので、読んでみてください。この他にも、図鑑系は割と会話が弾むのと、毎回いろんな違った視点で話せますので、オススメです。

もう一つ最近わたしが行っているのは、長くて文字が多い本(100ページくらいある本や図鑑、百科事典)を何日かに分けて読むことです。そうすると続きが読みたくなるのです。3歳ではこういう読み方は難しいかなと思いましたが、案外面白いみたいで、「今日の夜はあの続きを読んで」とせがまれます。これでしおりの使い方も覚えました。

小さな赤ちゃんから本を読む習慣をつけたい方はこの「ぶんぶんきいろ」などの「いっしょにあそぼ」シリーズがオススメです。うちの子は6ヶ月くらいの時にバナナの絵をみると必ずニヤッと笑っていたので、それが面白くてやめられませんでした。他にも「しましまぐるぐる」や「あかあかくろくろ」など、いろいろあります。このシリーズ以外でも、「いないいないばあ」シリーズや「だるまさんが」シリーズなどは鉄板です。この手の本は、実はもう累計で百何万部突破というような、驚異的な隠れたベストセラーなのですが、わたしを含め、多くの方にとって、子どもを持つまでは全く知らない世界なのではないでしょうか。

今回は思いつくままに3つだけ、我が家がやって良かったことを書いてみました。正直、わたしも意図的にこのようなことを続けてきたわけではないのですが、結果的に息子がとてもおしゃべり上手になったので、過去を振り返りながらまとめたのが本記事です。

わたしたちが、こうした環境に彼をおくことができたのは、とてもラッキーだったと思います。普段、会社出勤の共働きの両親の場合、あるいはシングルマザー・ファザーの場合など、家庭によっては、一日に3時間も本を読む、テレビを全く見せないなどは、とても現実的ではないでしょう。その意味で、今日ご紹介したメソッドが必ずしも全ての家庭に有効な方法ではないと思います。ただ、この中の何か小さなことでも、ご家庭の中で、楽しくコミュニケーションを取るためのなんらかの参考になれば嬉しいです。もし他にも「うちではこんなことをやってるよ!」などがありましたら、どうぞ教えてください。

そして、最後に、例えご自分のお子さんが、他の子と比べて、言語発達が遅れていたとしても心配しないでください。多くの場合、すぐに追いつくと聞いていますので、気長に待ってあげるのも親の役目かと思います。我が子も、言語は長けていますが、運動に関しては、あんまり興味がないみたいです。歩き始めたのも17ヶ月目でしたし、土いじりは大好きですが、ジャングルジムなどは怖がります。それも、脳の発達段階の違いですし、個性だと思っています。今は好きなことを伸ばしてあげる、そして苦手なことは優しくサポートしてあげる、そういう気持ちで向き合うのが、お互いの幸せに繋がるのかなと感じています。

※追記:これは2019/4/3に書いた記事を、ブログのプラットフォーム移行に伴い、若干の修正を加えて転載したものです。

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