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小説家になりたかった。

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作品集。
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#恋愛

【小説】もう少しだけ

【小説】もう少しだけ

花の枝に顔を寄せる彼女を見るとまるで世界がピンクに色づいたようだった。

コンテスト用の絵のモデルをお願いしたら快く承諾してくれた私の友人。
彼女の写真に撮ってから取り組もうと思っていたが、その美しさはカメラに収まりきらない。

その柔らかさの伝わる唇はとても魅力的で。
美しく、柔らかで。

こう言うのを世の男はエロいとか言うのだろうか。
それはあまりにも言葉が足りていないなと思う。
それくらい、

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【小説】まどろみ。

【小説】まどろみ。

ふと目を覚ますと、目の前に彼の顔があった。

もう付き合って2年が来ようとしている年上の彼。
話が下手で単調なことしか言えないコミュ障の私と付き合おうという杞憂な人。

彼を愛しいとは思うけど、私が恋愛対象になる彼の頭の中は理解できない。

まあ、それを言ったら、私は男が好きだから女を好きな気持ち全般を私は理解できないのだけど。

異性が好きな男性より同性が好きな男性との方が、男を好きというフィー

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