ジェンダーレス

半世紀近く生きてるのは初めての経験なので(当たり前だがな笑)、これだけ長生きしていると、自分が子供の時とはずいぶん色々世の中が変わったなぁとしみじみ思うのです(笑)

結論から言うと、私が子供時代に抱えていた様々な理不尽、矛盾などは、私は誰かに訴えたわけでもないし、今みたいにSNSもないから拡散もできないのに、おそらくたくさんの人が私と同じことを思ってくれて、最近世の中が変わってきたなぁと感じるのがとても嬉しい。

具体的な理不尽や矛盾の代表格は「同調圧力によるいじめまがいのもの」「子供に人権がないこと」など。今も、地域や学校によってまだまだ強く残っているところもあるだろうし、日本人は同調圧力が大好きなのでなかなか無くなることはないと思うけど、それでも私の子供の時は本当にひどかったと思うし、息子の様子を見ているとだいぶマシだよなぁと感じる。

で、タイトルの「ジェンダーレス」についてですが。

私は幸いにして、学生時代や社会人バリキャリ時代に男女差別を感じたことはあまりありませんでした。これは私の生きてた時代背景を考えると他の職場などでは差別が横行してたっぽいので、私が置かれた環境がたまたまラッキーだったのかなと思う。

父はめちゃくちゃ男女差別する人なくせに、自分の娘は可愛かったようで、私に対して「女だから」という差別はしなかった。(のちに私が子供を産んで父にとっての「孫のお母さん」になった途端に、私への女性卑下発言が始まる)

職場も女性が多くて牛耳ってる職場だったので、むしろ男性が肩身が狭い感じでもあった。

だからこそ、かも。差別なんてないと普通に思って30歳までは生きてきたから、自分が「お母さん」になってからの男女差別を感じることがここ十数年ハンパない。ここにも良く書いているし腹を立てています。(これについては過去の投稿で言及しているので割愛します)

が、しかし。

子供と一緒に観るアニメだとか、若い有名人だとか、まぁ以前からもちょいちょい存在してたけど「性別不明」キャラ。これが、若い子の間で今はだいぶ普通になってるのかな?そうだとしたら素敵です。

私たちが若者だった時代は、性別不明な人は「オネエ」だとか「オカマ」「オナベ」だとか言われて、理解がある人もいるけど理解のない人もまだまだたくさんいたという記憶。

私は服飾専門学校に居たので、ジェンダーレスの人はクラスにもいて先生にもいて、そこはどうであれ、その人の能力とか人格とかで人として判断してたのが当たり前の世界だった。

ただ、恋愛はしたいし恋愛対象は私は男性なので…といったところで、人付き合いをする時に「男の子」「女の子」「性別不明」のカテゴリ分けは当時からしていた。

でも、女友達との会話で良くあるのが

「◯◯ちゃんてそういうところ男だよね〜」ってやつ。

そのセリフは女同士でお互いにめちゃくちゃ使用頻度が高いわけなんだけど、なぜそのセリフが出るかって改めて考えてみると、

「女とはこういうもの」

という定義に縛られてるからというのはあるな、と思った。だから、今の時代ではそういうセリフは無くなっていくのかなと思う。◯◯ちゃん男だよね〜ではなくて、普通に◯◯ちゃんの性格とか性質として認識すればいいだけの話。

女とは…

「群れる」「ていねい」「かわいいもの好き」「ねちねちしてる」「男より同調圧力が強い」こんなところ。

これの特に「群れる」「ねちねちしてる」「同調圧力」の部分は、学生の時に散々な目に遭ってトラウマになっている女子は非常に多い。

「女はみんなそう(群れてネチネチ面倒くさそう)だ」と、うちの息子なんかはクラスの女子達を見てきて勘違いしてるのだが、そうではない。半分以上の女子は群れてネチネチする同調圧力にはうんざりなのだ。だけど、それが大好きな女が2割くらいは存在してて、しかも強烈にそれが大好きな女が1割くらい居る。その1割がかなり面倒くさくて知恵が働くタイプなので、その子に従わないと自分が不利な立場になり、学校生活が円滑に進まないのだ。だから女子達は皆、嫌々とそのネチネチの群れに参加したりといった経験が少なからずあると思う。

今になってママ友さん達と接してると、未だにそういうママさんもたまに居るけど、基本的には「子供と自分」がメインの人生なのをお互いに理解してるオトナの関係なので、むしろ学生の時にそれが嫌だったし本当は個人を尊重したいという風潮を多くの人から感じる。

だからこの歳になると、女の世界でも個別に付き合ってるとお互いを尊重できてすごく楽。大人って素晴らしい。

しかし面白いのが、ママ友さんも集団になると学生時代のその面倒な同調を発揮する。学生の時に「同調しておかないといじめられる」というのを脳に身体に刻み込まれているのだろう。急に「◯◯ちゃんに同意しなきゃダメだよ」「勝手なことしちゃダメだよ」ってみんな言い出すの。なんなのあれ。個別だとそんなこと言わないのに。

まぁそれはさておき、その、女子とはなんぞや、男子とはなんぞや…。

これは、決めつけるのは良くない。

ただ、決めつけるのと「どうしても傾向はある」というのは別問題だと思っている。

息子を育てながら、息子の同級生の女の子達も小さい頃から見てきて、男女の傾向は存在する。

人類は動物なので、生まれ持った性質がそこには確かに存在していた。体の造りはもちろんだけどそれだけじゃなくて目に見えない中身、行動や考え方ね。

ここからは私の実際見てきた子供達観察データなんだけど、女子は小さいうちから群れてた。2〜3歳から群れてた(笑)女子は自分でやろうとする子が多かった。女子は考えて行動する子が多かった。男子は考えずに突っ走る子が多かった。自立心よりも「ママにやって欲しい」という甘えも多い(小さいうちはそれが可愛い)。男子は他人にあんまり同調しないし興味もない傾向。適当で困っても困ってる自覚がないからずっと適当なまま。

しかし思春期になると様々な知識も経験も入ってきて、生まれ持った性質とミックスして、右にも左にも真ん中にも行けるようになると思う。

しかし、昔からの圧力「男はこうである」「女はこうである」という決めつけが生まれ持った性質にミックスされると、それで良い場合もあるがそれが辛くなる場合もあり、ある人はそれで何も問題ない、ある人はとても生きづらい、とかなんとか…複雑でぐちゃぐちゃになる。

例えば「女の子は群れる」のは本能もあると思う(2歳から群れてんだからそうなんだと思う。男子は2歳からは群れてない)。しかし、思春期からは「女子が1人でいたら変」「仲良しさんがいないとヤバい人」っていう決めつけで行動を制限される。そこが問題。

確かに本能的には多数の傾向はあれど、みんな、色んな家庭環境で色んな情報をインプットして色んな経験をしながら大きくなる過程で、生まれ持った性質よりも影響を受ける場合も多々あるんだ。

そこに「生まれ持った性質」の違いもあるかもしれない。だけど、決められたジェンダーに当てはまらない場合は性同一性障害なの?と思うのもおかしい話で、個人個人の環境や思考などでも「世の中が決めつけた範囲」から外れることはあって良いのだ。

人間というのは複雑な感情と思考を持ち、たくさんの情報管理と分析をし(IT化で更に加速しているはず)、その中で、古い時代の「決めつけ」なんて通用しない。

女が俺と言ってもいいし、男がメイクしてもいい。芸能、芸術分野ではだいぶ前から通用してたけど、まだまだ一般社会の上の世代の方々の間では「変なやつ」「気持ち悪い」と言われることもある。

でも若い子たちは普通になってるのかな?と思う時が多々あるので、嬉しい。

ただ、息子の中学でも男子女子で制服も違うし色々と男女の区別してるし、そういった学校教育がある限りはあんまり変わらないのかな?

ジェンダーレスは難しい。ジェンダーはあるので。

人類が生殖をし子孫繁栄をするのなら、ジェンダーははっきりとあるのだ。(当たり前なのだが)

人が恋をする理由は「生殖したいから」

よく、「好きって気持ちがわからない〜。理由はないけど惹かれちゃう〜」なんて、恋愛のあるある文句があるけど。

異性への恋愛感情は「生殖したいから」それだけです。だから見た目が良いとドキドキしちゃうし、ワイルドな男、セクシーな女に惹かれる。

だけど人間は知識と知恵があるから「それじゃただの猿」って気づいて、結婚するには年収だのなんだの打算的になる奴もいるし、やっぱり性格だよね〜だの、一緒に居ると癒されます、だの。知的なこと言い出すようになる(笑)

しかし知識と知恵による知的なことと、本能との、せめぎ合いなのですよ、人間は…。

本能に従うだけだと馬鹿な奴、みたいな考えも、少し違うと思う。

なんのために生きてるんだろう?

時々、本当にわからなくなる。

そもそも子孫繁栄のために生物は存在していた。

だから、本能を封印しまくっていたら、子孫は繁栄しない。

だけど本能だけで生きていたら、自分さえ良ければ良くて、殺し合うし、人の物取っちゃうし、めちゃくちゃな世界になるから、

だから、人間は、知識と知恵で知的な社会を作ったけれど…

ここからは、本能をどう生かすかが、人類の課題でもある。本能を無くしたら人は滅びる。

なので、性的に興奮する「男は、女は、こうであって欲しい」という願いが、「男はこうあるべき」「女はこうあるべき」であり、

その「べき」が、個人の事情や持ち味を潰して生きづらくしてしまうことを人間の知性でどうにかしていこうよ、と、

オスとメスと、どちらにも属さない性と、オスだけど趣味や嗜好は自由、メスだけど趣味や嗜好は自由…みんな違ってみんないいんだ。

難しいけど、まだ言いたいこと7割くらいだな…長いのでいったん終わります。

お読みいただきありがとうございます。

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