美味希少種『中ヨークシャー』について
中ヨークシャー種はイギリスの織物職人ジェセフ・タリーの存在無しには語れない。
*ジェセフ・タリーの顔はイメージです。
その理由は中途半端な大きさが問題でした。大ヨークシャー種と小ヨークシャー種のどちらとも言えない大きさで、どちらの品種にも当てはまらないとされたのです。
しかし、豚自体が優れていることから、新たな品種として認められたのでした。この中ヨークシャー種は大ヨークシャーのメスと小ヨークシャー種を交配させて、生産されたものです。
そんなジョセフ・タリーが産んだ1匹の豚は世界中で生産されるようになります。
扱い易く、交雑が容易で、味も良い、中ヨークシャー種。20世紀前半には、世界中に広まりました。しかし…。
第二次世界大戦。戦争が中ヨークシャー種の運命を大きく左右します。保存の効くベーコンタイプの豚肉へと需要が偏ったのです。どういうことかと言うと、豚肉は用途によって「ラードタイプ(脂肪用)」「ポークタイプ(生肉用)」「ベーコンタイプ(加工用)」の3種に分けることができます。そして「ポークタイプ」の中ヨークシャーの生産は著しく低下しました。
世界中に、中ヨークシャー種が広まった時、日本にも、例に漏れず中ヨークシャー種が持ち込まれました。そして、最盛期には日本の豚の95%が、この中ヨークシャー種だったと言われています。
その理由は2つあります。日本の飼育環境と嗜好性です。まず飼育環境についてですが、当時の日本(明治時代)は豚を育てる飼料が乏しく、食品廃棄物で飼育をしていました。そういった環境でもよく育ち、日本人の嗜好にも適していたのが、中ヨークシャー種ということです。
第二次世界大戦は日本の中ヨークシャー種のみならず、豚全体に影響を与えていました。
復興後、登録された豚のうち、82%が中ヨークシャー種でしたが、その後、豚肉生産の量・質・効率のバランスを図るため、複数の品種の掛け合わせが主流になっています。
1999年に、新たに登録された中ヨークシャー種はわずか15頭と、とても希少な豚となっています。
なぜ、中ヨークシャー種なのか?
『信州産幻の豚を食す会』↓
https://www.facebook.com/events/669330646922336/?ti=icl
というイベントで貴重な中ヨークシャー種を食べられることになり、良い機会なので、どんな豚なのかを掘り下げてみました。
あぁ、食べられる日が待ち遠しいです。
また、食べた感想を記事にしたいと思います。
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