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〜私が"あたし"を取り戻すまで〜カルト宗教【エホバの証人】元二世が覚め、離れた理由

シリーズ第三弾です。
よろしければ、合わせてお読み下さい。

今回は高校1年生の一学期前半まで、どっぷり二世信者だった私がある事をきっかけにすっかり
覚め、母親に「もう信仰しない」とハッキリ宣言した事までを書いていきます。



私と同い年の女の子の信者が2人いました。
確か1人は同じ中学校、もう1人は違う中学校
だったかな?
同い年ということもあって仲が良かったし、
同志のようで切磋琢磨している感もあったから、エホバの証人の信者ということを学校で特に隠したりはしていなかったのです。
幸いな事にエホバの証人を理由にしてのイジメとかの対象になったことはありませんでした。

中学2年生の時までは…。

2年生の時に転校してきた女の子と意気投合し、
短期間でかなり仲良くなった時に信仰に誘ったら、所属していたバレーボール部全員に気持ち
悪がられ、完全無視されました。
その子もバレー部に所属したので、その子が悪いように発信したのがすぐに分かりました。

かなりショックを受け傷つき、その話を母親にしたら、特に何かフォローしてくれる訳でもなく
「エホバに祈れば助けてくれる」と言われただけ
でした。

その言葉を聞いて表向きは納得したように振舞いましたが、じわじわと心を傷つけていき、やがて訪れる親との決別の序章だったと思います。

無視されるとペア練習さえも出来なかったので、部活に行く意味もなくなり、休みがちになりました。

何かしら部活に入っていないといけないので、
当時仲が良かった美術の先生に事情を説明して
3年生から美術部に転部させてもらいました。
小さい頃から絵を描くのが好きだったし、美術の成績は常に良かったので割とすんなり話が進んだ事が私の傷ついた心を少し軽くしてくれたのでした。

母親には事後報告し、書類を書いてもらう時に
「バレー部は続けられないの?」的な事を言われ、その時に状況を説明した気がします。

母親は何故続けさせたかったか?
①自分がバレーボール部だったから。
②娘に悪に立ち向かって欲しかったから。

②は困難な状況を悪魔サタンが作り出していると考えていて、負けずに立ち向かえば自分の娘は
信仰心が強いと言う考えからなんです。

全部自分の為。って感じですね。
実際「辛いよね。苦しいよね。しんどいよね」
などの共感の言葉はほとんど無かったです。

何故私の意見が通ったかというと、この頃の私は母親より集会参加や奉仕の時間が上回っていたからです。

小学生までは報道にある通り、ベルトのムチで
言う事を聞かされていたのですが、私が洗脳され信仰心が増して行き、病気がち(うつ病であろう)で伏せっている母親より模範的な信者になっていたからです。

集会で会う同い年の仲良し信者は、神権家族と呼ばれる家族全員信者(父・母・本人・妹)の子。
別の中学校の子は母親と2人。
うちは母親と私・妹達という感じでした。

エホバの証人の理想のひとつとして神権家族
なること。とされていましたが、それはなかなか難しく、信仰を理由に離婚されるケースも多いのでは?と思います。
うちの場合は特殊で、父は無信者でしたが(反対派だと自分では言っていましたが…)躾として母親と同じようにベルトのムチを使っていましたし、集会所まで車で送り迎えをしていました。

私1人で集会に行く時は送ってはくれず、基本的には自転車で通っていました。
小さい頃からですが長女の私に対する扱い、と母親や妹2人に対する扱いが違いすぎるんですよね。

父親が毅然とした態度で反対して私を守ってくれていれば、両親と決別せずに済んだのですが
父親の中途半端な対応は、半分は母親による洗脳だとも思います。

母親は周りの信者から「神権家族になるまで、あと少しね。頑張って」的な事を言われていましたし、私も父親を説得?しようと何回か試みたのですが、無理でした。

今思えば、母親はそこまで強く父親を信仰に誘ってはいなかったので、2人の間で別の心理的な契約が交わされていたのかもしれません。

父親の筋の無さ・芯の無さは、私の人の好き嫌いに反映されています。
筋の無い人、芯の無い人は本当に大っ嫌いだからです。

それを踏まえて、私の中である事件が起きました。

ある日の集会終わり、いつものように仲良し3人組でお喋りしていたら神権家族の父親が来て会話に入ってきました。そして

「この中で誰が1番最初にバプテスマ(信者として、一段階上がれる儀式)を受けられるかねぇ?」

と言ってきたのです。
私はそれを聞いて(何言ってんだ?こいつ)と思いながら、その時は愛想笑いをして「誰でしょうねぇ」
と返していましたが、私の心は疑問や怒りで満ち溢れていました。

だって私達の中でそれぞれ目指してはいたけど、誰が1番とかの話は一切無かったし(思ってもいない)そもそも信仰って競争するものでは無いし、
もしかして自分の娘が1番になるよ?とアピールされてる?神権家族の父親がそういう事をしていいの?煽るよう事を理想とされてる神権家族が??

私の中でグルングルンと巡り、消化出来ないままその後も集会に参加しましたが、もう前のような仲良し3人組には戻れなかったのは言うまでもないと思います。
少し経ってから母親にこの出来事を話したのですが、納得する回答は得られず
信仰心がどんどん冷め、とうとう母親に

「エホバの証人の信仰ってもっと純粋で綺麗な気持ちでいられるかと思ったけど、模範的な神権家族でさえ全然違う考えの人もいて、なんかがっかりした。納得する答えもないし、冷めました。もう辞めます!!」

と宣言し、離れました。

この出来事の少し前に高校に進学していました。

私の高校は体育の授業の一環で柔道か剣道のどちかを必ず選ばなくてはいけなかったのですが、
第二弾で書いた通り神道にあたるので、エホバの証人ではやってはいけなかった為、体育の先生に相談し見学してレポート提出という形を取っていました。

信仰から覚めたのが一学期だったので、先生に
「普通に授業を受けたいのですが」と再び相談しに行ったら、本当は購入しなくてはいけなかった
柔道着を「部活のお古で良ければあげるよ」と
譲ってくれました。

こうして、私は高校1年生の一学期後半から普通の生活を始めたのですが、隣の市に引っ越すことになり少し大人しかった母親が再び不穏な動きを私に仕掛けて来るのですが…。

第四弾に続きます。


私の人生において、学校の先生とのやりとりは、
温かく救われた思い出がほとんどなので、真面目な先生に対する世の中の評価や環境がより良くなって欲しい!!と強く願っています。

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