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オリンパス OM-D E-M1 Mark3とりあえず短期レビュー。

早速E-M1 Mark3(以下E-M1と略します)を数日使う機会を得ましたのでいろいろ試してみました。結論から言いますと、このカメラは今まで使ってきたカメラ達とはかなり使い勝手が違うと感じました。今日はそのお話をします。


最初の印象はよくなかった

カメラが届き、ウチでいろいろ試し撮りしたぶんには、これスゲ〜!、手ぶれ補正マジ最強〜!、さすがフラッグシップ〜!画質も全然使える〜!ってな感じで、こりゃいい買い物したわ!と満足していたわけです。それから数日後に仕事で一泊する機会を得たのでE-M1を持って行きました。そして早速ストリートスナップをパシャパシャ撮ったわけです。今まで使ってきたカメラのような感覚でカメラをテキトウに設定し、液晶モニターではあくまで構図やピントの確認が必要な場合のみ見るのが僕のスタイルです。自宅に戻り、写真データをLightroomに取り込んでみたらめちゃくちゃショックでした。

ノイズ酷すぎ!! 全然使い物になるレベルじゃねー!!なんじゃこりゃ。

というのが初日の印象でした。予想を裏切り、かなりの悪印象をもってしまいました。

少し原因を調査することに

なぜだ、なぜこんなに酷い写真しか撮れなかったのだろう?マイクロフォーサーズだから?いや、そんなはずはない、だってフラッグシップ機だし、レンズは神レンズ。プロ写真家の方々も使っている機材だ。ということはなにか僕の使い方がよくなかったのか?ここからネットを駆使してE-M1の使い方やコツを調べまくりました。

アンダーよりオーバー

ノイズが酷い写真になってしまった理由を探していると、複数のウェブサイトブログ、YouTube動画などで同じようなことが言われていました。

ノイズは露出不足の暗部にのる。だから露出はアンダーでは撮らずしっかり露出してあえてややオーバー目くらいで撮った方がノイズが出にくい

なるほど。確かにノイズが多いのは暗部でした。

今までは常にアンダー気味

僕がこれまで使ってきたカメラは主にAPS-Cセンサーが載ったカメラ類と、ライカのフルサイズセンサーカメラです。特にライカなんかはアンダー気味で撮るとシャドー部の階調がそれはもう美しく、逆に、例えば僕が使っているM(typ240)なんかは古いカメラなので、オーバー気味の露出で撮ってしまうと現像時にハイライト部が全く粘りません。飛んじゃったハイライト部は飛んじゃったままです。でも暗部はかなり粘ります。そのため、これまではアンダー目(EV-0.3~1.0くらい)で撮ることが習慣になっていました。同じ調子でE-M1を使うと暗部が全然粘らずノイズがめちゃくちゃ酷い写真しか撮れませんでした。

一発で決めるつもりで撮る


今までの撮影スタイルでは前述の通りアンダー目で撮り、液晶モニターに映し出される画像については特に気にしていませんでした。どうせあとで現像するし。いつもこう思っていました。残念ながらE-M1の場合は同じようにはいかないと早々に悟りました。むしろ、後で現像しなくてもいいくらいの写真を撮ることに集中すべきだと思うようになりました。そのために今まで使うことがほぼゼロだったヒストグラムをEVF内に表示させるセッティングにしました。マイクロフォーサーズは他の大型センサーカメラと比べるとラチチュード・ダイナミックレンジが狭いと言われる通り、後で現像で補正するのはかなり制限があるようです。だったら最初から後で補正しなくて済むような写真を撮れば良いということです。

ISO100~200/RAW/階調Normal ←ここ重要!


露出設定に気を使う以外には、ISOは100を基準に、200でもオッケーとしました。流石にこれは日中の撮影に限られるので、夜間の動き物の撮影などは難しいところがあるのは妥協しなければいけないかと思っています。そしてJPEGよりもRAWで撮影します。オリンパスの色は結構いいのでJPEGでも構いませんが、明暗差が大きい場合には絶対RAWが良いです。そして階調設定はNormalが基準のようです。自動にしてしまうと暗部を無理やり持ち上げようとするようで、それがノイズにつながるそうです。ある程度の白飛び・黒潰れは諦めた方が良いようですが、ヒストグラムで大体真ん中くらいになるように露出を調整すればさほど破綻しません。

階調はノーマルにしておけば間違いなさそう

早速新たな撮影スタイルで撮影すると、第一印象のように「なかなかイケるやん!」という好印象に戻れるような写真が撮れました。色味もなかなかオシャレです。空気の霞や光をうまく捉えているように感じました。やはりラチチュードは狭く感じますが、それを逆手に取った写真を撮れば良いだけ。そもそもマイクロフォーサーズってそういう、やや天邪鬼的なところを楽しむカメラではないでしょうか。

以下、お目汚しになりますが。

ラスベガスにて
カンクン空港の朝
メキシコの朝焼け
今まで撮ることはまずなかった花写真

まとめ

マイクロフォーサーズ初心者の僕がいきなりつまずき、そしてそこから立ち上がったサクセスストーリーをご覧いただきました笑。正直に申しますと、なんだかとっつきにくいカメラシステムだなというのがしばらく使っての印象ですが、それでももっと使い込みたくなる魅力のあるカメラです。オートモードがあるE-M5(OM-5)やE-M10シリーズだともしかしたらカメラがイイ感じにいろいろ調整してくれて、マイクロフォーサーズ初心者にはいいのかもしれませんが、僕はオートモードの緑色のダイヤル表記が何よりも苦手。これからもE-M1で突き進むつもりです。僕にとっての最大の魅力は、これから増える雨雪の日でも躊躇せず持ち出せること、唯一のズームレンズ搭載カメラだということ、そしてハイレゾとコンピュテーショナル撮影ができるという点です。これだけのためにE-M1の居場所が十分確保できる状態にあります。モノクロを撮りたければライカMを使うし、雰囲気のあるローライトで背景をぼかしたポートレートを撮りたかったらライカQを使います。それ以外のニッチな分野を当面はE-M1に任せようと考えています。

そういえば、先日の投稿でサイズや重量のお話をしたところ、読者の方にコメントで「単焦点なら軽いよ」とアドバイスを頂きました。ありがとうございます。おっしゃる通りなので、軽い単焦点もいつか試してみたいですが、単焦点は僕のカメラ沼ではライカ様の独壇場になっておりまして、これ以上別マウントのレンズを増やすのはミニマリストを名乗る僕にはなかなかできない行為であります(っと今の時点では思っています)。

なお、最初にマイクロフォーサーズで撮ったノイズマシマシの画像を見た瞬間、「富士フイルムのXシリーズにまた戻ろうかな」というアイデアが脳裏をよぎったのは内緒です。噂ではXF18-55の後継レンズがそろそろ出てくるとも聞きますし・・・。

GR IIIxは先日売却できたので、さっさとZ50も売却しないと・・・。


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