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ブリスベンで迎える夏

オーストラリアのブリスベンに来ています。
えぇ今です、いま。ブリスベンなう(←すでに死語)

11月初めにニュージーランドに行って、とんぼ返りに近い状態で月半ばに一度イギリスに戻り、で、今またシンポジウムに出席するためにオーストラリア。何この強行なスケジュール。

といっても、自分で組んだ予定なので、誰にも文句は言えません。
しかし、イギリスと南半球の間を飛ぶ長距離フライトを同じ月に2回もやると、さすがにしんどい。。。

思うに、国際線の客室搭乗員の方々ってすごいですね。なんというか、体力的に。

「しかし、たしか葉隠は学者のはずだが、学者の仕事はそんなに旅行が多いのか?」、といぶかしく思うかたもおられるでしょう。これは研究者によります。あと、専門分野や研究手法(現地調査が多いとか)にもよるんじゃないでしょうか。

英語圏の研究大学で働く教員は、たいてい年に 1、2回くらいは国際学会にいく人が多いと思います。でなくても、少なくとも年に一度は、自国か国外での研究発表会には出席するでしょう。

ただ、学会で発表したからといって、それがどやっちゅーねん、という気もしますが。

研究論文は学術誌に受理・掲載されなければほとんど意味がないわけですから、研究室にこもって書き続けた方がいいんじゃないかと最近とみに思います。

それはともかく、うちの学部は、学会へ出席する旅行費用や研究費については気前がよく、海外での国際学会に年に2回程度出席するに足る費用を、各教員が個人経費として与えられています。これは大学によっても異なり、また同じ大学内でも学部によってまちまちです。

まぁ、経費として与えられている以上、使わなければ損なわけで。

私は今年の後期は講義がつまっているので、学会へ出席する機会を前期にシフトしたら、それが時期的に11月12月に集中してハード・スケジュールになってしまいました。

オーストラリアはいいなぁ(あくまでも一般論)

そんなこんなでオーストラリアなわけですが、オーストラリアはいま夏です。今年前半、イギリスはろくでもない天候だったので(今年に限ったことでもないけど…)、なんか久しぶりに夏を迎える気がします。

ブリスベンに来るのはこれで3度目なのですが、訪れるたびに発展している印象があります。実際、国内外からの人口流入が増えているそうで、急成長している都市らしいです。

多様性という点ではイギリスも負けてはいませんが、あいにくイギリスのほとんどの都市は、成長どころか失速しそうな状態なんじゃないでしょうか。それに加えて、EU離脱もあるし。

「まず微笑」のオーストラリア (注: 再び一般論)

なによりも、イギリスと何が違うって言うと、オーストラリアの人って、目が合うと、通りすがりの人でもにっこり微笑む人が多いです。(皆がそうとは限りませんが)

「いーや、オーストラリアは人種差別がひどいんだ!」と、日本人が言うのをたまに見聞きするんですが、そうなんですか?

確かに、ほんの 40年くらい前まで、国をあげて白豪主義だった国だし、日本人は有色人種ですから、運悪く不愉快な目に合うこともあるでしょう。

ただ、人種差別はどこへ行っても(そして日本でも)あります。だから仕方ないというわけでは決してないですが。

視線ということだけについて言うと、イギリス人は、さりげなーく目をそらすのが非常に上手い。

職場で挨拶くらいはする顔見知りの(ここ重要。特に親しくはない)同僚に、休日に街で偶然出くわしたら、さくっと目をそらされた、という経験はよく聞きます。(わたしもされたことがある)

ただし、イギリス人の名誉のために言うと、イギリス人でも、赤の他人に何かをしてもらった時や、逆にしてあげた時(ドアを開けて待っていてあげた、またはそうしてもらった時とか)には、たいてい笑顔を返します。

欧米人と比べると、日本人はえてして「微笑」が下手じゃないですか?
日本人男性の場合は、なんか中途半端な薄ら笑い、日本人女性の場合は、変に媚びた愛想笑い、というのが相場になってる気がします。(えらい偏見だな)

それはさておき、ブリスベンの大学で教授をしている私の友人(オーストラリア人)は、以前10年近くイギリスの大学にいた人ですが、

私が、「オーストラリアって、イギリス同様英語圏だけど、何かが違うんだよねぇ」と言ったら、彼女は即、「目が合うと、知らない人でも笑顔で返してくれるでしょ?」、と答えました。ほんと、そうなんですよ。

彼女自身、長らくイギリスで暮らした後、再びオーストラリアに戻ってくるまで、この違いに気づかなかったと言います。

オーストラリアはいいなぁ。。。気候もいいし(こだわっている)。

むろん、地元に長く住む人にしてみれば、いいことも悪いことも色々あるんでしょうけど。

学術職じゃなくてもいいんで、どなたか私をオーストラリアで雇ってくれませんか。(と言ってみたところで、今春に豪政府が発表した就労ビザ規定変更によると、私の年齢でオーストラリアへ移住・永住するのは、もはや不可能に近いですけど)