いつまでも若々しく生きるコツ
長寿は日本の専売特許みたいに思われていますが、医療の発展とともに、平均寿命は世界各国で伸びています。
当然、経済発展のレベルは重要項目ですが、食生活も大きく関わっていると思われます。気候はあまり関係ありません。温暖な国だけでなく、北欧諸国をはじめ、冬はそれなりに(というか、かなり)寒いスイスやカナダの平均寿命も 80歳を越しています。
ちなみに、イギリス政府の統計機関が発表した2015年度のデータによると、イギリスの平均寿命は81歳(女性83歳、男性79歳)。そして、90歳以上のお年寄りの数は50万人を超え、100歳以上の人口は過去10年間で65%増加しました。
長い老後をいかに生きるか、というのは、高齢化社会に直面するすべての人々にとっての課題かと思います。
これに関係して、今年のクリスマス前に BBC による興味深いニュースがあったので、末尾に添付しておきます。
記事の内容そのものは目新しいものではありませんが、リンク先のニュースの冒頭にあるビデオ・クリップで、80歳以上の方々が語っておられることは、いま一度、心に留めておく価値があると思います。
まずは心身ともに活動的であれ
ビデオ中のインタビューは英語の字幕がついているので英語が苦手な方でもわかると思いますが、念のため、いくつかをかいつまんで訳しておきます。
Audrey (88歳):「人生への興味を失わないように」
Hilda (95歳):「忙しく活動的な状態を維持しなさい」
Ginger (84歳):「(健康の秘訣は)まず運動。私は、かなり若い頃に運動を始めたの。私が言う "若い頃"っていうのは、50代よ」
Lester (101歳):「私はいろんなことをするのが好きなんだよ。何もせずに裏でのんびり構えてるのなんて好きじゃないね」
ようするに、とにかく心身ともに活動的にする、そういうふうに自分をもっていく、ということが肝心なようです。
そうするためには、当然それなりの動機づけや継続する努力を要します。
現状維持で成長はあり得ない
インタビューの中には、次のような言葉もあります。
「何事においても、自分の体のことも含めて、(今ある状態が)当然のことだと思い込まない」
「新しい友達をつくって、新しいことを始めなさい」
私達は、ある年齢に達すると、現状を維持することが優先課題であると思いがちです。
もちろん、維持することも大切ですが、そこに改善や強化が付加されないと、老いていく体や進歩し続ける社会をかんがみた場合、単なる現状維持は、相対的には劣化・弱体化を意味します。
それは停滞ではありません。後退です。
これは、運動でも仕事でも日常生活でも、同様のことが言えます。現状を維持するだけでは成長はありません。
また、ビデオの中で、101歳になる Lester さんが、「挑戦をうけることを楽しめ」と言っておられたのが印象的です。原文は、"Enjoy being challenged" と受身形の表現で、"enjoy challenging" ではありません。
新しいことに挑戦するだけでなく、試練や困難などの挑戦を、自ら「受けてたつ」ことを楽しめ、ということになるかと思います。
そこそこ安住な生活に甘んじて、「もうそろそろ現状維持でいいよねぇ」なんて言っているかた、目を覚ましましょう。
BBC news (20 Dec 2017): "How long could we live?"