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欅坂46の美しさ 【好きなアイドルを語る#1】

少しづつ文章を書くのにも慣れてきたところで、ただただ好きなものを語るシリーズを始めてみようと思います!初回は大好きなアイドル編!

アイドル編の第1回は
私の人生を変えたアイドルグループ
欅坂46について語りたいと思います。

この記事では、けやき坂46(ひらがなけやき)については取り上げず、欅坂46(漢字けやき)についてのみ取り上げました。


目次
1.出会い
2.楽曲
3.欅坂46の特異性
4.出会いと同時に始まった崩壊
5.美しさと儚さ
6.欅から櫻へ


1.出会い

私が欅坂46と出会ったのは2017年の夏、高校2年生の時だった。
同級生がジャニーズやKpopグループ、イケメン俳優に夢中になっている中、私には特別好きなものがなかった。まあそれに困ることもなく日常を過ごしていたんだけれど。


そんな時に、偶然出会った。

何をきっかけに知ったのか忘れてしまったけど、初めてみたMVは不協和音だった。
伝えたいことは多分見ていただければわかる。


圧倒的存在感のセンター、平手友梨奈。
惹きつけられる瞳と独特な佇まい。
今までにこんな人を見たことがなかった。
小さい頃にモダンバレエを習っていたこともあって、踊りに感情をのせる美しさを求めていた私は、一瞬で虜になった。



2.楽曲

不協和音の平手友梨奈に虜になり
そこから一気に過去の楽曲を掘り返すわけなんだけれど、欅坂46の楽曲は他のアイドル楽曲とは一線を画していた。 
デビューシングルのサイレントマジョリティーを知っている人は多いだろう。アイドルのデビューシングルとしては異例の歌詞や曲調、笑わないメンバー、サビ前の転調など、音楽面でも特別で、欅坂46として完璧なデビューシングルだと思う。


またカップリング曲もクオリティの高いものが並んでいる。このクオリティのカップリングを出し続けられるアイドルはなかなかいない。ここではオススメの3曲をご紹介。

1stシングルc/w「キミガイナイ

本当の孤独は 誰もいないことじゃなく
誰かがいるはずなのに 1人にされてる この状況


3rdシングルc/w「制服と太陽

制服を脱ぎ捨てて大人になる 校則のない世界へ



4thシングルc/w「エキセントリック

この曲関しては、もうカップリングの域を出ている、ファンの中でも圧倒的人気の名曲だ。楽曲のクオリティとしてはサイレントマジョリティー不協和音に並んでいると思う。歌詞はかなり尖った、青臭さのある歌詞だが、この歌詞に救われる人はたくさんいるはずだ。

I am eccentric  変わり者でいい
普通なんかごめんだ 僕は僕でいさせてくれ
敬遠されたって 好きなように生きてくよ
カメレオンみたいに同じ色に染まれない



世間的な欅坂46の特徴といえば、サイレントマジョリティー不協和音のような反抗的で、青臭さのある楽曲だろう。これは欅坂46にしかない唯一無二のものだと思う。しかし、私は彼らの強みはそこではないと思っている。





世間的にはあまり有名ではないが2ndシングルの世界には愛しかない、3rdシングル二人セゾンに目を向けてみてほしい。

「複雑に見えるこの世界は単純な感情で動いている。」
世界には愛しかない(信じるのはそれだけだ)
今すぐ僕は君を探しに行こう
誰に反対されても(心の向きは変えられない)
それが僕のアイデンティティ
涙に色があったら(人はもっとやさしくなる)
太陽が戻って来るまでに
大切な人ときっと出会える
見過ごしちゃもったいない
愛を拒否しないで
一瞬の光が重なって
折々の色が四季を作る
そのどれが欠けたって
永遠は生まれない


こんなに美しく、儚い曲があるだろうか。
1stシングルであれだけ世間に、大人に反抗し、1人になることを厭わなかった主人公が、2ndシングルで世界には愛しかないと、3rdシングルで愛を拒否しないでと歌い上げる。表現の幅が広いからこそ、深い歌詞を歌いこなすことができる。

その振り幅こそ欅坂46楽曲の強みだと思うのだ。


3.欅坂46の特異性

欅坂46はアイドル界の中で特異な存在であることはわかっていただけたと思うが、その中の秋元康プロデュースグループとしても、他のグループとは違うところが多い。

ご存知の方も多いだろうが、欅坂46は秋元康プロデュースのグループで、乃木坂46の後輩として生まれた。秋元康グループは人数が多いことが特徴で、メンバーであっても表題曲を歌えるとは限らない。

AKB48グループは選抜メンバーを投票で決める総選挙で有名であったし、乃木坂46はデビュー時の1期生が34名、そのうち1stシングルの選抜メンバーは16名だ。

しかし欅坂46は一期生21人、全員が歌唱メンバーとして選ばれる。何名か卒業生が出た後も"一期生全員で表題曲を歌う"ことは最後まで貫かれた。それに加えて、メンバー全員に1列目を経験させると言う他のグループではありえないような運営方法がとられた。

各シングルでフォーメーションが大きく変わることで、センターは変わらないにもかかわらず、曲ごとに全く違う雰囲気が作られ、それによって表現の振り幅も大きくなったのだと思う。

この、当時はあり得なかった活動方法によって、欅坂46は唯一無二のものを手に入れたのだ。



4.出会いと同時に始まった崩壊

欅坂46と出会ったのは彼らがデビューして2年目のことだ。
しかしその出会った瞬間から、欅坂46は崩壊へと歩みを進めていたと思う。

サイレントマジョリティーが大ヒットしその一年後に不協和音をリリース。
一躍有名になったが、それと同時に世間からは「笑わないアイドル」「社会への反発」のようなイメージがつくことになった。彼らの本質はそこではないのにもかかわらず、だ。

世間のそのようなイメージからかわからないが、6枚目以降、愛を歌う曲はなくなり、破壊、孤独、諦念といったテーマの曲が歌われるようになった。愛を歌えなくなった欅坂46は、歌える曲や表現の幅がどんどん狭まっていった。それは彼らの強みを奪い、苦しめることになったと私は思っている。

また2017年以降、センターの平手友梨奈は体調不良(ということ)で舞台に立てない日々が続いた。
圧倒的な存在感を放っていたセンターの不在は、グループに大きな影響を与えた。彼女がいない舞台では他のメンバーが代理でセンターを務めた。しかしどうやっても本人を超えることはできない。それはメンバー、ファン、また平手友梨奈本人をも苦しめることになったであろう。



私は平手友梨奈推しとして、約4年間欅坂46の活動を応援し続けてきた。
彼女が突然、今までのように舞台に立てなくなった理由。きっかけはなんとなく感じているが、理由はいまだに公にはされていないし、今後も語られることはないのだろう。いくつもの要因が絡み合っているのか、はたまた1つの理由があるのか、私たちには知る由もない。推測することしかできないし、私は理由を知ったとしても理解することができないと思う。

「天才の苦悩」
そんな言葉では片付けたくないが、それ以外にどう表現したらいいかもわからないのだ。

そんな、ファンにもメンバーにも(もしかしたら彼女本人にも)はっきりとはわからない何かに、欅坂46は約3年苦しめられることになる。



5.美しさと儚さ

ここまでたくさん欅坂46への愛を語ってきたわけだが、今日、欅坂46はもういない。2020年の10月をもって欅坂46は5年間の歴史に幕を下ろした。

欅坂46の名前を残せなかったのか。すばらしい楽曲たちを歌い続けていくことはできなかったのか。色々考えてしまうが、26名のメンバーの今後の人生を考える上で活動終了は正しい選択だったと思う。


欅坂46のベストアルバムの名前は「永遠より長い一瞬 ~あの頃、確かに存在した私たち~」

このアルバム名が、彼らが欅坂46として過ごした日々を表していると思った。たった5年間で、他のグループとは比べ物にならないほどの物を残してくれた。全てが美しいものではないかもしれないけれど、確かに、確実に、多くの人の心に残った。


ひとつの名前が長く続いていくことの凄さや美しさもあるが、欅坂46は泡沫のような存在であった。


美しいものほど儚い。
そう思わざるを得ない



6.欅から櫻へ

欅坂46は2020年12月に改名し、櫻坂46となった。
1stシングル「Nobody’s fault」で華々しく再スタートを切り、シングルを発売したその月に紅白歌合戦に出場した。


結論を言ってしまうと、私は櫻坂46のファンにはなれなかった。

欅から櫻へ変わったことで、彼らは普通のアイドルになれた。普通の定義なんてどこにもないだろうし、「普通なんかごめんだ」と歌い上げてきた欅から見れば、それは悪いことのように見えるのかもしれないけれど、これは心から喜んで良いことなのだと思う。これからまた新しい歴史を築いていくのだ。


でも、欅坂46だったから。

孤独も愛も、生きる中での葛藤も、彼らが歌ってくれたから。全てをかけて表現してくれたから。
私は、救われたのだ。


ありがとう、欅坂46
彼らの今後に幸あれ。





謙虚、優しさ、絆
キラキラ輝け欅坂46!





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