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2/3 思い切り過ぎたin御嶽山

実家の犬の調子がよろしくないので、武蔵御嶽神社のおいぬさまへ参拝に行ってきた。

前々から行こうと思っていたが、家から遠く時間がかかるのと交通費がかさむ為、保留にしていた神社だ。

節分だから賑わっているかもと迷ったが(人混みがとても苦手)、天気もよいので今日行くことにした。

電車遅延くらったので、これは来るなってことかな……と焦ったが、なんとかたどり着いた。

と思ったがそこからまた歩く。
事前調査で坂があると把握してはいたが、想像の上をいく傾斜だ。

中間ほどでおばあちゃんが下ってきた。登ったのかこの坂を。凄すぎる。

やっとこ登り切ったところで、何件かのお店と、奥に鳥居が見えてきた。
少しの達成感を感じながら手を清めて鳥居をくぐると、ずらーっと続く階段が見えた。まじか、と一瞬引いたが、登らねば目的が達成できない。

またえっちらおっちら登り、参拝をし、丁度節分祭が始まりそうだったので混ざる事にした。
人生初の節分祭。どんなものかよく知らなかった私は、人のパワーに圧倒された。

お守りも頂いたし、さあ戻ろうとした時、「ロックガーデン近道」という看板が目に入った。ロックガーデンだなんて、なんてわくわくする響き……。
近道ならば寄ってみてもいいかと進む事にした。

しばらく行くと道が分かれている。滝かロックガーデンか。行くならロックガーデンだが、一キロと書かれている。一キロがどのくらいなのか正直ピンと来てなかったが少し迷う。
なんとなく進んでみた。

思ったより歩く。道のりもそれなりに石があったり根っこがあったり。
それでも人の手が入っているので、ザ・山 というよりは、ああ、山 という感覚。

景色も綺麗だし、ロックガーデンには天狗岩なるものがあるらしいので、せめてそれは見たいと踏ん張った。

やっとロックガーデンの入り口に着く。
矢印がある。見るとロックガーデン0.8キロの文字。
嘘だろまだあるのか。でも天狗岩見たい。進む。

ここらへんから山感が増した。川が見える。水が清んでる。故郷を思い出しながら歩く。

しかし天狗岩は見えてこない。マップを開こうとしても圏外。いや冷静に考えれば当たり前だ。

休憩場にたどり着いた。地図があったので見てみると、ロックガーデンの入り口あたりに天狗岩がある。

やらかした。思い当たる節がある。入り口で見た奇妙な形の大岩。あれだ。何故気づかなかったんだろう。すげえ形の岩だなあ、と呑気にスルーしてしまった。

ロックガーデンにはまだ先があったが、とっくに目的を達成している事を知ったので戻ることにした。

ここらへんから少ししんどさが出てきた。高校時代の遠足を思い出す。よくわからないまま山登りさせられた。あれはつらかった。

ロックガーデンの入り口に戻り天狗岩をしっかり確認。さて、どのルートで戻ろうか。
滝に行く道もあるみたいだ。と言うことは、そこからさっきの分かれ道に戻れるかも。
と、安易に考えてしまった。ベタな流れだが、これが更なる悲劇をもたらす。

まず道のレベルがさらに上がった。うわあ、山 レベル。
そしてめっちゃ下る。鉄の階段出てきた。それが何個も。

滝に着いた。少年たちがカメラを構えている。邪魔はするまい。というより早く戻りたい。
矢印発見。よかった間違ってなかった。さあ進もう!

それからはお察しの通り、強大な敵が立ち塞がった。階段だ。

平らな所がある、ゴールだ!と力を振り絞って登ったが、見えたのはさらに長く続く階段。
登れども終わりが見えない。景色を楽しむ余裕は失くなっていた。自分の心臓の音がはっきり聞こえる。

しかし進もうが引き返そうが、どちらにせよ登るという選択肢しかなかった。登らねばならぬ。

しんどくても進めば必ずたどり着けるということを、神様が教えてくれてるのだろうか。
心が折れかけたがまた、登らねばならぬと自分に言い聞かせ少しずつ進む。

今度は保育園時代の遠足を思い出した。子供にしては結構な距離を歩いたので、帰ってからほふく前進しか出来なくなった。あれは楽しかった。

そうしてるうちに、今までよりももっと平らな所が見えてきた。あれこそがゴールだ。きっとそうだ。

そう思ったとき、神社の方から太鼓とホラ貝の音が聞こえてきた。節分祭の二回目が始まったのだろうがここは都合良く捉えておこう。よくやったぞってことだな。

ついに登りきった。
久々に汗だくだ。ベンチでしばらくボーッとしていた。
もう一度行くか?と誘われたら、多分遠慮する。
でも、行って良かったと思う。

ただ、今回は何事もなかったから良かったけど、あまりにも軽装だったし、迂闊に入りすぎた。山を舐めてはいけない。

勢いで突っ走り過ぎるのも問題だ。バランスが大事だなと体感した。

しっかり準備して挑めば、登山は自分をスッキリさせられる良い方法だと思う。

空気がうまいって最高だ。

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