完成なんて、一生しない
カタカタと、ブロックを崩すような音が、頭上から聞こえてくる。
夫と息子が2階で遊んでいる。
私はというと、パソコンの前で、紙を広げて、Webサイト修正案を書き出している。膝にはアンパンマンのブランケット。
3月になり春らしくなってきたとはいえ、まだまだ寒い日もある。
もこもこした部屋着を羽織って、カタカタとパソコンのキーボードを打つ。
リビングの窓から差し込む光が明るくて、気持ちいい。
やりながら、進んでいく
私がWebサイトを立ち上げたのはいつだったろうか。
もう、1年は経っている。
最初はブログ形式だった。
今は、サービス内容をまとめるのと、メルマガや各SNSに飛びやすくするために使っている。
当初は「誰も見に来なくていいから、自分の今を形にしよう」というくらいの気持ちで始めていた。誰も見に来ないからこそ、今の自分をそのまま出せる。そんな感じだ。いざとなったら、消せばいい。
Webサイトはひとり起業に必要か
「起業初期に、Webサイトなんていらない」と言う人がいる。
確かに、事業を始めたばかりの個人事業主のWebサイトなんて、はっきり言って電子世界上の孤島(というか、砂漠の一粒の砂?)だ。
いらないと言えばいらないのかもしれない。
集客面での費用(時間)対効果から考えると、ロスなのかも。
でも、私自身に関して言えば、Webサイトで公開することによって(公開する内容を考えることによって)自分を深掘りしたり、どう伝えたら良いかを考える過程で商品を改善したりできていた。
集客というより、自分をどう活かすかの試行錯誤の場として、作っていたのだ。
言ってみれば、自分用のノートを、書きながら全世界に公開しているようなもの。
完成するのは、何十年後でもいい。
一年経って、思う。
Webサイトは3ヶ月おきくらいにガラッと更新したくなる。(実際更新している)
私みたいに、「これをやるぞ!」とガッツリ形を決めてから始めたわけじゃない人は、たぶん、Webサイトを作り込んだって仕方ないのだ。
どちらかというと、やりながら作っていった方がいい。
完成するのは、30年後、40年後。それくらいの感じ。
(※変化していく姿も面白いなと思っていて、全部の履歴をスクリーンショットでとっておけばよかったと後悔してます。)
ここまで書いていたら、
2階から夫と息子が降りてきた。息子の小さな手には、赤いおもちゃのブロック。
組み合わせて、家やお城、滑り台やブランコなどを作れる、アンパンマンのおもちゃ。親戚にもらった、息子の宝物だ。
何度も作って、何度もバラバラにして、「次はあれを作ろう」「次はこれ!」と言う姿が、なんだか自分と重なった。
「あと10分だけ遊んだら、出かけよう」
と言うと、二人とも、2階に戻っていった。
私は、机の上に広げたWebサイトのデザイン案とコピーに視線を落とす。
<思い描いたことを叶えていくグラレコセッション>
なかがみみほのWebサイトはこちら
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