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[GBA:47] Samurai Evolution 桜国ガイストと私。

次は何を遊ぼうかな?
ハードオフを巡る私の目に、とあるソフトが飛び込んできた。
パッケージイラストとタイトルから漂う濃いめの厨二病フレーバー。
なんだこれは。妙に気になる。目が離せない。
気づくと私は店員さんに「これ下さい。」と告げていた。

と言う訳で、今回は「Samurai Evolution 桜国ガイスト」(以下、桜国ガイスト)の感想を綴る。失ったはずの厨二心が歓喜するRPGだ。
煌めく刃に心を重ね、運命すらも超越せよ!!

Samurai Evolution 桜国ガイストとは

2002年9月20日にエニックスが発売したRPGだ。
主人公はエクス(モンスター)を収集・育成しながら世界を救う旅に出る。
誤解を恐れず一言で言ってしまうと「エニックスが作ったポケモン」である。

タイトル通りに桜激推し。

これまでのGBA生活で「ポケモン」のフォロワータイトルを数本遊んだ。
「ドラゴンクエストモンスターズキャラバンハート」
「グランボ」
「宇宙大作戦チョコベーダー ウチュウからの侵略者」
私はそもそも「ポケモン」が大好きなのだが、これらのフォロワータイトル達も「ポケモン」の二番煎じに留まらない魅力と個性溢れるゲームだった。

そして「桜国ガイスト」も個性と魅力に満ちたRPGである。
その魅力とは「厨二的世界観」だ。しかも重め。

厨二的世界観の片鱗に触れろ

「桜国ガイスト」の厨二的世界観を感じてもらうため、まずは下記の文章を読んでほしい。

星戦 The Astral Duel
其は超越の道也!然り!覚醒の刻は今!!
汝の全てを信ずる友の、命を預かる勇気は在るか!?
愛する者を護る為、真実を識る覚悟は在るか!?
然れば其の手で友の覇気、星剣として抜刀せよ!
其れ即ち真なる勇者、『サムライ』の証也!
煌く刃に心を重ね、運命すらも超越せよ!

桜国ガイスト秘密サイトより

はい。

この文章は公式サイトに掲載されているキャッチコピーなのだが、言い回しから漢字の当て方まで「桜国ガイスト」の魅力が詰まった名文である。
細かな設定は置いておいて、この文章で感じた雰囲気が「桜国ガイスト」の世界観そのものと言っても過言ではない。

主人公命名画面。使える漢字のチョイスが熱い。

一応ざっくり言うと、和風テイストの近未来SFである。
しかし、上記のような厨二的世界観により強烈な味付けが施されている。
濃すぎるくらいだ。
かなり人を選ぶのは間違いないが、私は結構好き。

仲間の心を抜刀しバトルせよ

次はバトルシステムについて語らせて欲しい。

6体のエクスでパーティを組むところは「ポケモン」同様。
だが、主人公とエクスの関係性に独自性が活きている。

左が主人公。エクスにより刀の形状は様々。

主人公はエクスに指示を出して戦わせるのではない。
エクスの精神エネルギーを刀に変え、自ら振り回して戦うのだ。
「シャーマンキング」のオーバーソウルや「BLEACH」の斬魄刀を想像して貰えると近い。このエクスを刀として扱う能力が作中におけるサムライの条件である。

ちなみにサムライ同士の戦いを「星戦 Astral Duel」と呼ぶ。
このセンスがたまらない。ゾクゾクする。

必殺技カットインあり。技名は自分で決められる。(要センス)

また、バトル終了条件が
・全エクス戦闘不能
・サムライ本人のHP切れ

と2つある点も面白い。

敵のエクスが強力無比ならば、サムライ本人を倒してしまえばよい。
サムライにダメージが入る貫通攻撃も用意されている。
振るう人間がいなければ、刀だけでは戦えないということだ。
どちらの条件を目指すのか、駆け引きが熱い。

Samurai Evolution 桜国ガイストを終えて

世界観やバトルシステムなど独自の魅力が詰まった「桜国ガイスト」。
唐突なシナリオ展開、急なボスバトルに苦戦しながらも無事にクリアした。
面白かった。

ただ、練り込み不足な面も否めない。
フィールドグラフィックはSFC初期レベル。
技の差別化が不十分で戦略性が足りていない。
専門用語が非常に多く、シナリオが難解な点も評価が割れるところだろう。

それでも独自性の強い世界観を持つ唯一無二のゲームであるのは間違いない。
1作で終わってしまったのが勿体ない作品だ。
最後にお気に入りのエクスを貼って真なる勇者、サムライとしての冒険を締めくくる。

御三家ポジション。
こちらも御三家ポジだが、普通に野生で出てくる。イケメン。
闇将軍と言われると殺駆が頭をよぎる。

さぁ、次のゲームへ行こう。

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