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[GBA:7] ファイアーエムブレム封印の剣と私。

私は昔からシミュレーションRPG(SRPG)が苦手だ。
直接の原因は記憶にないが、なんとなくSRPGを避けてきた。
(SRPG要素のあるゲーム、くらいなら経験あり。サクラ大戦とか。)

しかしGBAを語るなら、傑作と名高い「ファイアーエムブレム」GBA三部作は避けて通れない。
この記事では苦手を払拭すべく挑んだ「ファイアーエムブレム封印の剣」の感想を綴る。(以下、「ファイアーエムブレム」シリーズをサブタイトルで呼称する。)

結論だけ先に言う。
紛れもない名作だ。遊んだ方がいい。

ファイアーエムブレム封印の剣とは

2002年3月29日に発売されたシリーズ第6作。
キャッチコピーは「甦る炎の紋章」。

聞いた話で恐縮だが、前作「トラキア776」から「封印の剣」においてシステムの整理や難易度の見直しが行われたらしい。
売上も第3作「紋章の謎」をピークに右肩下がりだったようで、「封印の剣」は上記の変更を施すことで新規ユーザー獲得とシリーズの復権を狙った作品だったのだろう。
SRPGが苦手な私でもクリアできたので、その目論見は達成したと言えるのではないだろうか。

苦手意識を克服どころか、他作品を遊びたいとすら感じている。
今まで避けてきたジャンルだけに有名タイトルが目白押しだ!
この年齢になって新たな楽しみに目覚めさせてくれた「封印の剣」には感謝しかない。

キャラクターロストの功罪

もう少しシステム面を掘り下げる。

「ファイアーエムブレム」といえば死んだ仲間が生き返らないこと(所謂キャラクターロスト)で有名だ。(最近は救済措置があるらしいが)
そして「封印の剣」には失うことを躊躇わせる魅力的なキャラクターが多数登場する。

頼れる傭兵アニキ、敵側から寝返ってくれる剣士、金髪ツンデレお嬢様、ペガサスナイト三姉妹、塩顔系遊牧民と姫、etc.

イベントや支援会話では彼らの人となりを感じることができ、愛着が湧けば湧くほどキャラクターロストを恐れる気持ちが募る。
そしてこの気持ちが戦闘に緊張感を生んでいるのだ。

このように魅力的なキャラクターが戦闘や物語に彩りを添えているのは事実だ。
しかし、「死んだキャラクターが生き返らない」という仕様が作劇の足を引っ張っているのも否めない。

シナリオ展開が矛盾せぬよう、仲間キャラクターに重要な台詞が用意されているのは生存が確定している初登場時のみ。
その後はメインシナリオに基本絡まず、物言わぬ戦闘ユニットと化してしまう。若干寂しい。
結果的にロイとマリナス(お付きの爺さん)の会話中心で進むことになり、いささか華に欠けるなと感じた。(特に仲間加入が落ち着くシナリオ後半)
爺さんと喋るより、仲間たちとの会話を増やして欲しい。

好きなユニット BEST3

好きなキャラクターが多かったので、たまにはこんな企画をやってみる。

第3位 ミレディ

物語中盤で仲間になるドラゴンナイト姉さん。
ペガサスナイト(シャニー)を活かせていなかった我が軍にとって、待望の実用的飛行ユニット参戦であった。
レベル上げ&クラスチェンジを行った結果、戦場を西へ東へ飛び回る超過労死ユニットへと変貌。獅子奮迅の大活躍をしてくれた。
ちなみに弟のツァイスも仲間になったが、いまいち育てきれず姉弟揃って活躍させることはできなかった。悔やまれる。

第2位 クラリーネ

序盤に加入する動けるヒーラー、トルバドール。
馬に乗っていて機動力が高く、加入後は安定感がグッと増した。
絵に描いたようなツンデレも◎。
クラスチェンジ後は高い回避能力を活かし、ヒーラーでありながら単騎で森に潜伏するゲリラお嬢様へと進化した。
敵軍ターンの削りに味方の回復にと大活躍してくれて感謝しかない。ありがとう。

第1位 ルトガー

常に前線を支え続けた圧倒的エース。
序盤はキルソード、後半はクラス補正により調整ミスレベルのクリティカル率を見せてくれた。これだけでも強いのに回避率も異常。
避けてからのクリティカル一閃で死体の山を築き上げた。
ルトガーが強すぎたせいで次作以降のソードマスターは弱体化されたらしい。
仕方ない。ルトガーはそれくらいされて当然の所業をした。

ファイアーエムブレム封印の剣を終えて

恐る恐る始めた「封印の剣」だったが、本当に最初から最後まで楽しくプレイできた。
クリアまでにかなりのリセットを重ねたが、逆にトライ&エラーでSRPGの基本を学べたと思う。
苦手を克服させてくれた「封印の剣」は私にとっては忘れられない1作となった。
初「ファイアーエムブレム」が「封印の剣」で良かったかもしれない。

さぁ、次のゲームへ行こう。

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