献血が好き【日記】


献血は優しいから好きだ。
 

僕がふらっと立ち寄ると受付のお姉さんが嬉しそうに寄ってくる。
まだ来ただけなのに、「ありがとうございます!」って云ってくれる。
感謝するなんて早いよぉ〜と思いながら嬉しくなる。
 
ジュースが飲み放題なのも優しい。
いっぱい飲んだら迷惑かなって思うけど、お姉さんが事あるごとに
「ジュース飲みました?飲んできていいですよ」って云ってくれるので嬉しくて何度も飲む。
飲みすぎてトイレに行きたいなぁと思ったら、
「トイレ大丈夫ですか?行ってきていいですからね」って云ってくれる。
嬉しい。喜んでトイレに行く。
 
献血が始まると、僕は身動きが取れなくなる。
わー無力だぁーって思いながら、テレビを見ていると、
お姉さんが紙パックのジュースにストローをさしてもってきてくれる。チューチューする。
またしばらくすると「チョコ食べますか?」って聞いてくる。
「食べる!」って答えると
個包装のチョコを剥いた状態で目の前に置いてくれる。2つも。パクリと食べる。もう1つもパクリ。
甘いものを食べてちょっと喉乾いたなぁって思っていると、またジュースを持ってきてくれる。チューチューする。
うー何から何までやってもらえる…。
嬉しい…。
王様みたいだ…。
 
採血が終わったらお土産をくれる。
ビニール袋の中にパンとか洗剤とかレトルトカレーとかがいっぱい詰まっている。
こんなに貰っていいのかな?って思ってると
ここでも「ありがとうございます!」って云ってくれる。もうー分かったってぇ。えへへ。
 
血も抜いてお土産まで渡して、あっちからしたら僕はもう用無し。なのに
「ゆっくりしていってくださいね」
って云ってくれる。嬉しい。
ゆっくりしちゃおうかなぁ。
 
だけど僕もそこまで迷惑かけるのは忍びないし、
次来た時イジワルになってたらやだなぁって思うので、
名残惜しいけどすぐに帰る。
 
献血センターを出る時、後ろから声が聞こえる。
「ありがとうございました!」
 
 
あー優しいなぁ。嬉しいなぁ。優しいなぁ。

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