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bamio0408
北風と太陽 2024年4月Ver.
北風は太陽にある勝負を持ちかけた。
「なぁ、なぁ!あそこにおるショートヘアの女のうっすいダウンをどっちが脱がせれるか勝負しようぜ!」
太陽は以前この勝負に勝っている。
『懲りないな、お前。てか、レディーを“オンナ”って呼ぶなよ。ダウンが薄くても勝負は見えてるさ。』
北風は反論する。
「いやいや、この間は先手必勝とばかりに先攻しちゃったのがいけなかったんだよ!今度は後攻をとるから、もう1回勝負!お願い!」
何だか憎めないんだよな、仕方ない。
太陽は女性に攻撃を仕掛けた。
ほら、暑くなってダウンを脱げ!!
いやぁ、あったかい!
でも予報では強風が吹くって言ってたし、帰り寒いかもしれない………。
女性はダウンの裾をキュッと握った。
『ぬっ、脱がないだと……!』
太陽は打ちのめされた。
「ほらほら!油断してるから〜!!よし!次はオレの番〜!」
北風はこれでもかぁ〜と強風を飛ばした。
うっすいダウンよ、脱げてしまえ!
きゃあーーー!
女性は悲鳴を上げながらじっとダウンを握りしめた。
「えーーー!出力最大にしたのに!」
うわ!めっちゃキレイ!!
女性はそう言った。
北風の力で桜吹雪が女性の周りを駆け巡ったのだ。
今日桜並木歩いていてラッキー!
女性はご機嫌になってスキップしながら去っていった。
北風と太陽はばつが悪そうな顔をした。
しかし、これを機に仲良く過ごすようになりましたとさ。
P.S.最近あったかくなったとは言っても、薄いダウンを家に置いて出かけるのは勇気がいります。
北風と太陽がもし勝負してても引き分けになりそうと思って作りました。
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