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雨の電車を抜けたら

あぁー。
今日も定時で帰れなかった。
いつもピッタリで帰ってるのに、最近こんなのばっかだ。

今日は雨か。折りたたみ傘を広げて駅まで歩く。
残業は仕事ができない証拠。
そう教え込まれたから、残業が続くと落ち込む。
そもそもお客様が雨の中、あんな時間に来なかったら…、次はお客様のせいにする。最低な私。
ネガティブモードまっしぐらで電車に飛び乗った。

SNSを見ても見ても満たされない。
私が求めてるのはこんなんじゃない。
ケータイを見るのまで苦痛になってきた。
窓に反射する姿にまで嫌気が差す。

駅でしばらくの停車。
反対方向のホームは電車が通過する。
濡れている車体、濡れているホーム。
電車の光で反射してキラキラしていた。
物語の世界のようだ。

もしかして雨の中を走っている電車は今、ものすごくキレイなんじゃないのだろうか。
今私はそれに乗っている。窓から見える街灯・車・スーパーの光、キラキラ・キラキラしている。
今私もその中にいる!

雨の電車を抜けたら新しい世界が待っているのかもしれない。思いがけないことが起こるのかもしれない。
そう思えた。

私は雨の日が好きなのかもしれません。

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