【世界遺産検定マイスターへの道 #6】自然遺産の登録基準【9/107】
はじめに
マイスター試験対策の続きをやっていきます。
問1対策でキーワードまとめを実施中です。
今回は以下のキーワードをまとめていこうと思います。
問. 次の語句を簡潔に説明しなさい。(解答は本記事の最後に記載)
・登録基準(vii)
・登録基準(viii)
・登録基準(ix)
・登録基準(x)
※最終的には以前のnoteで列挙したキーワードすべてをまとめた表を作成する予定です。
<再掲>登録基準一覧
●登録基準(vii)
ひときわ優れた自然美や美的重要性を持つ、類い稀な自然現象や地域。
自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産で、世界的に有名な自然遺産の多くがこの登録基準を満たしています。
これといった覚え方は特にないのですが、「奈々(7)さんは美しい」とでも覚えておけばよいでしょうか。
とにかく自然が美しい、景観が美しいものに認められる登録基準であるということです。
また、個人的には「独特な自然現象」を示す点も興味深いと思っています。
ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)は、毎分5億リットルもの水が落下することで水煙が立ち昇る様子や、浸食作用で滝の位置が上流へ変化している点にも言及されています。
遺産例:ヴィクトリアの滝🇿🇲🇿🇼
●登録基準(viii)
生命の進化の記録や地形形成における重要な地質学的過程、または地形学的・自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要段階を示す顕著な見本。
〜的といろいろ書いてありますが、重要なのは「地球の歴史の主要段階を示す」ということです。
地球の歴史を示すものであればこの基準が認められるので、恐竜や古代生物の化石遺跡のような遺産にも登録基準(viii)が認められます。
覚えられればなんでもよいと思うのですが、自分は「太陽系の惑星の数が8」であることから、地球に結びつけて覚えていました。
遺産例:フレーデフォート・ドーム🇿🇦
●登録基準(ix)
陸上や淡水域、沿岸、海洋の生態系、また動植物群集の進化、発展において重要な、現在進行中の生態学的・生物学的過程を代表する顕著な見本。
動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産に認められる登録基準です。
覚え方はこれまた適当で「発展(8-10)…8と10の間だから9」のように覚えていました。
以前、日本のすべての自然遺産にはこの登録基準(ix)が認められていました。
しかし、2021年の世界遺産委員会で登録された『奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島』では登録基準(x)のみが認められ、日本の自然遺産で唯一(ix)が認められない遺産になりました。
『奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島』は2018年に一度推薦書を取り下げられています。
その際にIUCNから(ix)の価値はないと判断されていたようです。
遺産例:ガラパゴス諸島🇪🇨
●登録基準(x)
絶滅の恐れのある、学術上・保全上顕著な普遍的価値を持つ野生種の生息域を含む、生物多様性の保全のために最も重要かつ代表的な自然生息域。
生物多様性を示す遺産、とくに絶滅危惧種の生息域でもある遺産に認められる登録基準です。
登録基準(x)の✖️が絶滅危惧を表しているというように覚えました。
自然環境の変化や開発などの影響を受けやすいので、危機遺産リストに記載されている多くの自然遺産にはこの登録基準が認められています。
遺産例:リオ・プラタノ生物圏保存地域🇭🇳
さいごに
問. 次の語句を簡潔に説明しなさい。(解答は本記事の最後に記載)
・登録基準(vii)
すぐれた自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産に認められる登録基準。
・登録基準(viii)
生命の進化の記録や地形形成において、地球の歴史の主要段階を示す顕著な見本である遺産に認められる登録基準。
・登録基準(ix)
動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産に認められる登録基準。
・登録基準(x)
生物多様性の保全のために最も重要かつ代表的な自然生息域であることを示す登録基準。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
今回は自然遺産に認められている登録基準(vii)〜(x)についてまとめてみました。
今回はここまでです!
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