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リカット/リポリッシュのススメ


宝石ルースを集めている方なら覚えがあると思いますが、
色味や内包物は気に入っているものの、
表面のキズやカケがどうしてもきになる・・・という石と遭遇するのはよくある話だと思います。
選択肢の多い石ならよりキレイなものを改めて探す選択肢もありますが、
大変希少な種類だったりする場合は、仕方なくこの品質で我慢・・・ということもあると思います。

そんなときにもう一つの選択肢として、
リカットやリポリッシュという手段があります。
今回、僕は表面やファセット稜線にキズが目立つ石のリポリッシュを依頼しました。

リカット/リポリッシュとは

リカットとは、石欠けの修復や全く違うシェイプにカットすること、
リポリッシュとは、石表面の細かなキズを磨き直すことです。

今回お願いするのはこのバイカラーグロッシュラーガーネットです。
色味と2ctUPという大きさに満足して購入していましたが、
外キズ、特にファセット稜線に難ありな石です。

りか1

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今回は定評のある㈱ミユキ様にお願いいたしました。
公式サイト→https://www.miyukigroup.com/
Twitter→株式会社ミユキ(@miyukigroup)

前回レポートした2020年東京ミネラルショーに出展されていましたので、
持ち込みご対応いただきました。

みゆき1

ミユキ2

担当者様にその場で石の様子をご確認いただき、
リカット/リポリッシュの可否をご判断いただきました。
内部にクラックもある石ですので、
研磨時の衝撃でクラックが広がるリスクもしっかりご説明いただき、お願いすることにしました。
今回のファセット稜線と表面キズの除去はリポリッシュの範囲で収まるとのことで、リポリッシュ加工代は4000円+税でした。
この加工代は石種や石サイズにより異なるようです。
会場でお預けし、郵送での受け取りを依頼。4週間程で届きました。
年末年始を挟んだので、通常はもう少し早く届くかもしれません。

Before→After

無事リポリッシュから上がってきた結果がこちらです。
動画にしてみましたので、ぜひBeforeAfterを御覧ください。

りか12

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りか14

動画、画像で見る限りでもわかりやすくファセット稜線のキズ、面キズがキレイになっている事がわかります。
4,000円の加工でこれは大変満足です。

リカット/リポリッシュのリスク

今回は大成功でしたが、
リカット/リポリッシュにはリスクもあります。
前述の通り、クラックのある石はクラックが広がり、状態によっては最悪割れる可能性があります。
今回はわかりやすい影響はありませんでしたが、
ほんの僅かにクラックが広がりました。
特に劈開性の強い石は要注意です。
できれば直接お店に持ちこんで担当者の方に状態を見てもらうのが一番です。
また、同様に脆い石種も避けたほうが無難です。

これは避けられないことですが、
磨き落とす部分が存在するため、石目は必ず落ちます。
ギリギリ1ct台の石だったものは、ほんの少し磨いただけでも0.99ct以下に落ちる可能性はあります。
最低限この石目は維持してほしいというリクエストのもとお願いすることも可能ですので、必ずご確認ください。

そして、ジュエリーに留めていた石が欠けてしまったということもあると思いますが、
枠に留めたままリカットやリポリッシュをすることはできませんので、
必ず石を外してもらう加工も必要になります。
そのため、石を外す/リカット/石を留めるという3回のリスクを負うことになることは覚えておいたほうが良いでしょう。

まとめ

今回は㈱ミユキ様にお願いいたしましたが、
リカット/リポリッシュ加工を行っている業者はいくつかあります。
価格や実績を比較して業者選定してみることをおすすめいたします。
やはり直接実物を見てもらうのは重要だと思います。
ミネラルショーに出展されている機会を狙うのも手です。
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上記を読んだ上でもし不安なことや確認したいことがあれば、
わいたろうのTwitter(@YMFleixble)のDMより
遠慮なくご質問ください!
リカット/リポリッシュにかかる加工代ですが、
恐れ入りますが各々オーダーするお店にお見積りいただくようお願いいたします。

わいたろう

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