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いま、MINERAL BOXの活動をはじめる理由

こんにちは、アフリカと日本をつなげるMINERAL BOX代表の佐伯です。今回は私たちが「なぜ、この事業を始めたのか」と「なぜ、いまはじめるのか」を、佐伯の視点からお伝えします。

◾️“アフリカ”のイメージと実態

「アフリカ」という言葉から、どんなイメージが湧きますか。サファリの動物や、未開の文明の民族、紛争、飢餓、感染病...つい5年前まで、私が思いつくのは大体このようなことでした。海外に興味はあれど、アフリカについてはスポッと認識が抜けており。

それが、植田智加子さんという方の著書「手で触れた南アフリカ」を読み、思いもよらない人々の芯の強さや優しさのことを知り、”この人たちに会ってみたい”と感じ、一気に憧れの地になったのです。ここから、アフリカに関する知識や出会いを増やしていくことになりました。私の人生を変えたこの本については、また別の機会に書きたいと思います。

アフリカ大陸の大きさをご存知でしょうか。この大陸はタテヨコの長さがそれぞれが8000kmあり、その距離はなんと、日本からスウェーデンと同じくらいの長さなのです!メルカトル図法では小さく見えてしまうアフリカ大陸ですが、この中に中国、アメリカ、EUが全て入ってしまうほどの大きさなのです。ここに、54もの国があり現在12億人以上の人々が住んでいます。

私はアフリカのことを知るにつれ、「地球上のこんなにも巨大な存在を、たった4文字の”アフリカ”という言葉で片付けていた」ことや、「インターネットで繋がり何でも調べられるはずなのに、その発想すら持たなかったこと」という、自分のマインドについての衝撃をより感じるようになりました。

◾️アフリカと日本の「個と個」をつなげたい

その後様々なご縁があり、南アフリカ、トーゴ、ナイジェリア、ケニアへと行く機会を得ることができました。その間、一貫して「人と社会のあり方」に興味があり、実際に各国の人々に触れていくことでさらに”アフリカのあり方を知ることが、日本の人をもっと元気にするのではないか”という感覚を強めていきました。

そしてそれは、アフリカのビジネス面のポテンシャルとしての視点だけではなく、”個人レベルでのアフリカ”の視点から伝わっていくものではないかとも感じていました。


◾️副業で、事業として始める

上記のような想いを持ち、友人や企業内のイベントなどでアフリカの話をしたり、絵に描いて伝えたりしていました。しかしこれはあくまで「私の個人的な感覚であり、趣味の延長の活動にすぎない」という認識で、自分のまわりの小さな範囲で細々と行っていくべきものであり、何か公的な形や事業にするなど、おおっぴらに人に伝えるものではない、という頭でいました。もどかしい思いはありつつ、私自身の力ではそれが限界だと思っていました。


転機は2020年の1月。別のスタートアップに出向している、私にとってはアフリカの話を気兼ねなくできる友人の1人でもある芝尾が、一緒に副業でビジネスをやらないかと声をかけてくれました。彼が出向先で培った個人事業でのD2Cのノウハウと、私のアフリカへの想いとネットワークを活かして、プロダクトを通じて日本とアフリカの個人をつなげる事業をやってみないかと。副業で。

芝尾はアフリカに行ったことがありません。でも、私がトーゴの友人PassiがデザインしたTシャツをお土産にプレゼントしたことをきっかけに、彼らがインスタグラムで繋がったことに、芝尾はとても深い価値を感じていました。それは、私が想像していた以上に、彼にとって価値のある体験になっていました。

言葉が通じなくても、その国に行ったことがなくても、ストーリーを知りプロダクトを通じて、今なら人と人が繋がることができる。その価値を、もっと多くの人に差し出してみないか。

そのために彼は、身につけたノウハウを惜しみなく提供すると。そうか、1人で思っていたことを、もっと形にして世に出してみてもいいのか。少しでも自分だけのことではないかもしれないと感じたのなら、やってみて問うてみてもいいのか。

スタートアップ界隈に出向する中で、自分よりうんと年下の起業家の方たちが、リスクを取って想いを形にして世に送り出している姿を、まぶしくそして羨ましく見ていました。私ももし今学生だったら、起業も生き方のひとつに考えていたかな。いや、怖がりだから、やっぱり自分には無理だと思うかな。でも、やってみたかったな。

ーーそうか、今からでもやってみたらいいのか。副業という形で。

それから3ヶ月間、週末に集まりひとつひとつ準備を進めました。たくさんのことを考えて決めなくてはいけない大変さがある一方で、事業の立ち上げに必要な機能の、手頃なオンラインサービスがとても充実していることも実感しました。10年前はもちろん、2〜3年前でもこのようにはいかなかっただろうと思います。このあたりについてもまた、別の記事で詳しく書きたいと思います。

◾️コロナ感染拡大のいま、始める理由

1月から、4月末のローンチを目指して準備を進める中、刻一刻とコロナ感染にまつわる問題が深刻化し、諦めなくてはいけないことも出てきました。例えば、当初はPassiと組んでトーゴの日常生活についての動画配信も行う予定でしたが、とても撮影できる状況ではなくなってしまいました。

アフリカの友人達が伝えてくれる状況は深刻である一方、彼らの過ごし方に心温まる面もあります。改めて、1万km以上離れて暮らしている彼らと、日本の私たちは今、同じ危機に向き合っていることを感じさせられます。こうした今だからこそ、同じ地球に住む同じ時代に生まれ落ちた者同士として、知り合って繋がることにより、これからの変化をより広い視点で受け止め、ともに乗り越えていく方法を考えることにつながるのではないかと考えています。

だからこそ、今、私たちはMINERAL BOXの活動を始めます。この活動があなたにとって、アフリカに興味を持ったり、アフリカを含めた世界規模の視点で考えるようなきっかけになれたらとても嬉しいです。

なお、コロナ感染拡大に伴う、現地の実態などの情報共有や、アフリカのアーティストとのディスカッションの場なども、今後コミュニティというクローズドの形で設けていきたいと思います。

また、コラボレーションしたプロダクトの収益の一部をアーティストに還元しています。ストーリーに共感していただいたり、純粋にデザインが気に入ってもらえたら、とても嬉しいです。ぜひ、アーティストのSNSも覗いてフォローしてみて下さい。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。今後も、アフリカやアーティストについて、副業で起業することについて、また私がお世話になったアフリカビジネス関連の方々などを紹介していきます。この場をきっかけに、あなたとアフリカの距離が、1ミリでも近づきますように。

CD: @taiyomochida





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