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キャストを調べてわかった、リブート版『ゴシップガール』の心配点と期待のポイント。

【海外ドラマファンのためのマガジン第99回】

『ゴシップガール』のリブート版が、アメリカでは、2021年7月9日からHBOMaxでスタートしています。

本家『ゴシップガール』は、2007年から2012年まで6シーズン続いた青春ドラマ。日本でもテレビの地上波で放送するなど爆発的にヒットしました。

番組が終了してから9年間で、ドラマの鑑賞方法は激変しましたね。
かつてはDVDで鑑賞していた『ゴシップガール』(2007-2012)は、現在、Hulu、Netflix、U-NEXTの「配信」というかたちに変化し、定額見放題で鑑賞できます。

『ゴシップガール』が世界的にヒットした理由はいくつかありますが、最大の要因は、ドラマの登場人物たちが非常にファッショナブルであることです。

特に主人公の女性ふたり、セリーナとブレアの美しさは魅力的でした。

彼女たちが纏っていたファションは、視聴者たちの憧れの的だったし、クラシックスタイルを好むブレアが愛好していた「カチューシャ」は、ファッションとして日本でも流行したんです。

セリーナ役のブレイク・ライヴリーを世界的な有名人に押し上げた作品でもあります。
「10数年に一度のミューズ」
彼女を始めて見たときにはそんなふうに感じて、写真を飾って眺めるほど夢中でした。芸術級の美しさだったなぁ。

ブレイクが演じた、「セクシーでキュートな若い女性」の決定版のようなセリーナ・ヴァンダーウッドセンは、海外ドラマ史に名を刻む人気キャラクターといえます。

だから、『ゴシップガール』のリブート版を制作するという発表があったときに、少し心配でした。

セリーナのようなゴージャスなキャラクターを、同じシチュエーションで、再びつくれるのだろうかという疑問。

『ゴシップガール』リブート版は、本家が終了してから9年後の世界を描いています。同じニューヨーク、同じ学校、同じアッパークラスのティーンたち。

けれど、時代は変わりました。

本家では、セリーナ、ブレア、チャック、ネイト、ダン、ジェニーなど、おもな出演者は、すべて白人です。
主役級の出演者では、ヴァネッサが唯一の黒人女性でしたね。

2021年のリブート版では、そうはいきません。
人種に配慮したキャスティングは絶対条件です。
どのようなキャスティングになるのか調べてみました。

↑これが、リーブト版のキャストたち。
どこかしら、本家『ゴシップガール』のキャストたちに顔立ちが似ている子もいます。

役柄を調べてみると、本家の登場人物の設定を取り入れてるのかもしれない…….と親密性を感じる部分がありました。簡単にまとめると、

【ジョーダン】 リッチなイットガール(本家のセリーナ)
【ゾヤ】ジョーダンの異母妹 奨学金で通学(本家のジェニーとブレア)
【オードリー】 ジュリアンの親友、不機嫌(本家のブレア)
【オビー】 超リッチ、ジュリアンの元カレ(本家のチャック、ダン)
【マックス】 イケメンのチャラい系パンセクシャル(本家のネイト?)
【アキ】 オードリーの彼氏 バイキュリアス(本家の?)

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まだ、ドラマを見ていないので確信はないのですが、このような感じで本家のキャラクターを匂わせるキャラクター設定にしているようです。
※自分の目でドラマを鑑賞してから、情報が間違ってると思ったら修正させてください。

「リブート版」って難しいですよね。
リブート=再起動なので、続編やスピンオフとは違って、本家のオリジナル・キャストの設定を、ある程度引きずらないといけない。
そこに新たな要素を盛り込むという感じでしょうか。

しかも、本家のファンの熱量というのはどうしても強いので、「思ってたのと違う」というスタンスに囚われがちです。
わたしも、「セリーナのようなキャラクターが作れるのか?」と勝手に心配していたのですが、さっそく反省しました。

本家とリブート版を、比較しすぎてはいけない。

これだけリブート版が多発する世の中になると、これを基本の鉄則にしていかないと、否定的な先入観を持ったままドラマを見ることになってしまいます。

本家をリスペクトした上で、新たな時代の『ゴシップガール』を作っていけばいい。

本家ファンとしての望みはそれだけにしました。

では、リブート版『ゴシップガール』の期待のポイントもご紹介しましょう!

2020年代は、「自分のセクシャリティについて考えてみる」時代だと思っています。

わたしは最近、「ノンバイナリー」という言葉を知ったことをきっかけに、

「自分は社会から女性だと思わされてきたけど、自分自身で納得して女性だと思っているのか?」という本質を、始めて真剣に考えてみました。

年齢を重ねても、自分のセクシャリティが揺らぐことってあると思うのです。
10代の頃なら、なおさら自分のセクシャリティが曖昧な人も多いと思うから、ティーンの物語を描くときにLGBTQについては、ぜひ触れてほしいテーマです。

リブート版『ゴシップガール』の中には、

パンセクシャル→性別に関係なく好きになった人が好き
バイキュリアス→バイセクシャルだとは名言できないが、興味がある人

という人達が登場してきます。

恥ずかしながら、この言葉は今回はじめて知ったのですが、これからの時代、もっとメジャーなスタンスになっていくことでしょう。

リブート版『ゴシップガール』では、人を好きになるうえでの多様なスタンスについて、考えるきっかけを貰えるのでは?と期待しています。

鑑賞する前から期待値があがってしまうリブート版『ゴシップガール』は、日本でも、2021年夏、U-NEXTで配信予定です。


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