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2020年上半期ベスト映画をご紹介します!でも順位はまだ付けられない……

今年は、コロナウィルスのパンデミックのために、3月中旬から映画館に行くのを躊躇しはじめて、外出して映画を見た最後の日は3月25日です。
それから、6月12日に『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』を見に行くまで、約2か月半かかりました。

そんなことで、今年はまだ30本くらいしか新作映画を見ていません。
なので、ベスト10を選ぶことはできないと思い、ベスト4にしました。
ベスト3じゃなくベスト4にしたいのは、どうしても紹介したい映画が4つあるからです(笑)

では、ベスト4をご紹介します。順位は、まだなしです。

『オルジャスの白い馬』1月18日公開

カザフスタンを舞台にした映画ですが、日本人の竹葉リサ監督と、カザフスタン人のエルラン・ヌルムハンベトフ監督が、共同監督という形をとって作っているちょっと異色の映画です。

しかも、森山未來さんが、海外映画初主演(意外ですよね!)という記念すべき映画でもあります。森山さんは、全編カザフスタン語をしゃべっているカザフスタン人の役です。

カザフスタン語をしゃべるなんて難しそうですが、その上演技もしなくてはならず、という状況で、素晴らしい存在感を残しています。
改めて、「いい役者さんだなぁ」と感嘆しました。

映画の内容は、カザフスタンの草原に住む少年の物語なのですが、「少年が成長していく」というテーマは、万国共通で、切ないノスタルジーを感じさせますよね。大好きなパターンです。

「スーホの白い馬」という絵本をご存じでしょうか?

子供の頃、国語の教科書に載っていた物語なのですが、この世界観が好きで「草原に暮らす」というライフスタイルに憧れを抱いたことがありました。

「スーホの白い馬」は、モンゴルのお話なのですが、映画『オルジャスの白い馬』も「草原に暮らす」という風景が同じで、切なさという意味でも同じ雰囲気を内包しています。

子供時代に抱いた憧れを思い出させてくれるという、自分自身のノスタルジーまで感じさせくれた映画でした。

この作品の詳しいレビューは、よかったらこちらでどうぞ↓

『劇場版 ごん - GON, THE LITTLE FOX』2月28日公開

新美南吉の童話「ごんぎつね」を映画化したものですが、まず上の↑予告をぜひ、ご覧ください。

驚くべきクオリティの高さです!

これ、1カットずつ撮影していくコマ撮りで撮影されています。
それなのに、動きのスムーズさ、水たまりの水滴の感じとか、凄い技術ですよね。

さらに、ごんや兵十は、木彫りで作られた手作りの人形なのですが、芸術品レベルの美しさで、映画館に展示されていた本物を15分くらい立ち尽くして見続けてしまいました。

上映時間は、30分しかないのですが、どんなに長い映画でも、この心の癒され度に勝てるものはないでしょう。

日常生活を飛び越えてみる人を物語の世界にひき込むのが映画の魅力です。

劇場版ごん - GON, THE LITTLE FOX』の場合は、自分の中の悪しき心を浄化してくれるようなレベルの高い癒しを体感できる映画になっています。

『レ・ミゼラブル』2月28日公開

2020年上半期、一番衝撃を受けた映画は、これです。
ユーゴーの小説「レ・ミゼラブル」とは直接関係はないのですが、間接的に関係があります。

小説の中に登場するティナルディエ夫妻の宿屋があったところ、パリ近郊のモンフェルメイユ地区が舞台となっています。
映画の詳しいレビューはこちらに任せるとして↓

この映画を見てものすごく戸惑いました。
この衝撃をどうやって消化すればよいのかと。
現実に起こった出来事を、その場にいたラジ・リ監督が映画化しているということで、ドキュメンタリーのような臨場感で、貧しい地区で起きている日常を暴露していくのですが、とにかく救いがない。

5月にアメリカで起こった#Black Lives Matter は、黒人VS警察という側面がありますが、この『レ・ミゼラブル』では、地区VS警察を描いています。

世界中で、このような問題が表面化しているようにも見えますが、今年ヒットしている書籍
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』

では、「世界が分断されているというのは思いこみ」と言っているし……。

データだけがすべてではないと思うのですが、下半期もこの「分断」については考えていきたいです。

『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』6月12日公開

オルコットの小説「若草物語」「続若草物語」を、女性監督のグレタ・ガーウィグ監督が映画化。

マーチ家の四姉妹は、メグ(エマ・ワトソン)、ジョー(シアーシャ・ローナン)、ベス(エリザ・スカンレン)、エイミー(フローレンス・ピュー)という魅力的な女優たちが演じています。

大好きな小説を大好きな監督が演じて、大好きな女優たちが登場する。
これでつまらなかったら、これほど悲惨なことはありませんが、そんな心配も吹っ飛ぶほど、素晴らしい映画でした。

詳しいレビューはこちらに描いたので↑↓、割愛させていただきます。

以上、ベスト4でした。

上半期に見られなかった映画が、配信&レンタルされ始めているので、この夏中には追い付いていきたいです。





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