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最終話サプライズから感じる渾身の『スター・ウォーズ』リスペクト『マンダロリアン』シーズン2

【海外ドラマファンのためのマガジン第102回】

映画『スターウォーズ』シリーズを見たことがないという人でも、ヨーダの存在は知っているのではないでしょうか?

ヨーダは、プロフィールによると身長66センチということなので、人間でいえば1歳児ほどの大きさしかありません。

けれど、彼は偉大なるジェダイ・マスターであり、フォースを自在に操れる銀河系最強の剣士でもあります。

ヨーダは『スター・ウォーズ』の中でも、R2-D2やC3-POと共に人気の高いキャラクターですが、その種族や経歴などは、謎に包まれているのです。

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Disney+のドラマ『マンダロリアン』には、「ザ・チャイルド」と呼ばれるヨーダと同じ種族の子どもが登場します。

『スター・ウォーズ』シリーズ初の実写ドラマ『マンダロリアン』では、ジョージ・ルーカスが作り出した『スター・ウォーズ』の世界を舞台にしたアナザー・ストーリーを展開していきます。

映画『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1986)から5年後の世界で、映画にも登場するキャラクターや設定などがドラマに登場しつつ、主要な登場人物たちとは別のサイドから見た物語を描いていくのです。

クリエイターは、映画『アイアンマン』(2008)を監督したジョン・ファヴロー。

ショーランナーを務めるファヴローは、『スター・ウォーズ』独特の世界に渾身のリスペクトを示しつつ、自身の映画『エルフ~サンタの国からやってきた』(2003)や、『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2014)でも見せたハートフル・コメディな雰囲気を『マンダロリアン』でも表現することに成功しています。

特に、シーズン2では、『スター・ウォーズ』ファンの期待値を上げる「しかけ」が数多く作られていて、視聴者を惹きつける要素が満載です。

まず、タイトルの『マンダロリアン』の由来ともいえる映画の中の人気キャラクター、ボバ・フェットのアーマーが登場し、「本人が登場するのか?」という期待値を上げていきます。

また、主人公のマンダロリアン(ペドロ・パスカル)が「ザ・チャイルドをジェダイの元へ連れて行く」というミッションも加わり、「ジェダイが登場するかもしれない」「だれが登場するのか」というファンの期待と願いを分かってるなぁと思わせる展開になっていきます。

さらに、シーズン2では、保安官のコブ・ヴァンス(ティモシー・オリファント)や、フロッグ・レディなどの魅力的な新キャラクターが登場し、本家『スター・ウォーズ』にも負けないクリエイション力を魅せているのが特徴的です。

極めつけは、最終話。
世界中のスター・ウォーズファンがあっと驚いた「ある人物」が登場し、度肝を抜かれました。

最先端の視覚効果技術を駆使した映像を楽しめるのも、このドラマの魅力のひとつです。

インターネットでネタバレを目にしてしまう前に、お早めに鑑賞してください!

Disney+『マンダロリアン』

第73回エミー賞 【ドラマ部門】24ノミネート
主要部門


作品賞
助演男優賞 助演男優賞 ジャンカルロ・エスポジート
ゲスト男優賞 カール・ウェザース(グリーフ・カルガ役)
ゲスト男優賞 ティモシー・オリファント(コブ・ヴァンス役)
監督賞 第1話「保安官」Chapter 9 ジョン・ファヴロー
脚本賞 第5話「ジェダイ」デイブ・フィローニ
脚本賞 第8話「救出」ジョン・ファヴロー

エミー賞ーノミネート作紹介、次回は21ノミネートの『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』をご紹介します。⇛

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