稗田阿礼

日本最古の古典である古事記は稗田阿礼が暗唱したのを太安万呂が編纂しました。
柳田國男が稗田阿礼は女性で猿女君の末裔という説を述べているのを目にして、これまで古事記の内容について考えたことはあっても、この物語を語る稗田阿礼自身については考えたことがなかったので、新鮮な気持ちで読みました。
猿女君の祖先はアメノウズメで、天岩戸神話では神懸かりして神楽を舞った場面は有名です。
そういえば、アメノウズメがナマコの口を切る話なんかは他の話とつながりがなく、唐突に入ってくる印象だったので、アメノウズメの末裔の物語だと考えると納得いきます。


それにしてもあれだけの話を暗唱するなんて、当時の人の記憶力はスゴイ‼️
おそらく、記憶力だけでなく、私達が文字を持たなかった時代は踊りや歌で自分たちの伝説を伝えていったのだと思います。
稗田阿礼の阿礼は御阿礼(みあれ=神の誕生)、阿礼少女(あれおとめ=賀茂神社の斎院)の阿礼と同義で、宮廷に使えた巫女の名だそうです。
それだけ当時は巫女の地位が高かったんですね。
今でも、宮中や物部神社の鎮魂祭では天岩戸神話でアメノウズメが舞ったとされる舞が舞われてるので、猿女君の伝統が現代にも続いてるところに神道の魅力を感じます✨

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