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一言主(ひとことぬし)

神話に出てくる神様で好きな神様は?と聞かれたら迷わず「一言主!」と言います。
一言主は古事記の下巻に出てくる神様で、雄略天皇が狩りに行った時に一言主一行に出会い、天皇が名を聞いた所「吾は悪事も一言、善事も一言、言い離つ神。葛城の一言主の大神なり」と言い、「ははー、一言主さまでしたか!」と天皇が弓矢と着ているものを差し出したのです。


天皇がひれ伏すってヤバない!?!?!?


「悪事も一言、善事も一言、言い離つ神」の記述から、この神様は託宣の神であることが伺えます。
つまりは、神懸かりして託宣するシャーマンですね。
当時は天皇と互角、あるいは天皇以上のシャーマンが居たということです。
この一言主のくだりは時代と共に地位が低下していき、古事記から100年後の日本霊異記では役行者に使役されるまでになっています。


この一言主、土佐国一之宮である土佐神社の主祭神でもあります。
土佐(=高知県)といえば、当時は島流しの地。そういった場所で祀られるということは、それだけ一言主を氏神とする一族(賀茂氏の一族)が零落していったということでしょう。
高知といえば、神道いざなぎ流という陰陽道の民間信仰があり、元をたどると大化の改新で敗れた物部氏の一部が高知に移ったことから始まっているそうで。現代でも未だに呪詛を請け負ってるとかなんとかごにょごにょごにょ・・・。
なんといざなぎ流の太夫が多く住む香美市では町おこしで、いざなぎ流体験ができるそうなので、時間をつくってぜひ体験してみたいと思います。


・・・・って一言主から脱線してしまいましたね💦
ちなみに総本社である奈良県の葛城一言主神社は地元では「いちごんさん」と呼ばれ、一言の願いであれば何でも聞き届ける「無言まいり」の神として信仰されています。ぜひとも参拝したいですね!!!!

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