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ひとり時間よりも①

育児が辛かった頃、
かごの鳥の気持ちになった。
ひとりぼっち。
不自由。
何かしたくても、
どこかへ行きたくても、
さっとできない。
気ままには行けない。
それは、産後はじめて一人で美容室に行った時に感じた。

ひとりになっても
ひとりではない。
頭のどこかで、
子のことが気になっていて。

ひとりではないけど、
ひとりぼっち。
通常通り動いている社会から
閉ざされた場所にいるような感覚。

だから、そういう感覚から抜け出すために
ひとりの時間が欲しいと思っていた。
だけど、その苦しい感覚は
ひとりになってもついてくるから、
ひとりの時間を作っても
解決はしなかった。

だから、子育てが辛かった。
こうしなければならないと
考えないようにしようと思っていた。
理想の子育ては、
子どもを尊重して、
自主性を育むこと
だったのに。
いつの間にか
わたしの思うような反応を示すように
子どもを動かしている。
「急いで」
「散らかさないで」
「片付けて」

夫は協力的で、
育児から離れる時間を
積極的にわたしにくれた。
だから、
「ひとりの時間」を
割と過ごしたけど、
問題は解決しない。
「ひとりの時間」は、
母である時間からの逃避だったから。


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