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小学5年生が理解する「誤り訂正符号」(デジタル社会を支えるテクノロジー:誤り訂正符号って何?その30)

私:「次は、(X +(α ^3))(X +(α ^12))=(X^2) +(α ^3)X +(α ^12)X +(α ^15)=(X^2) +((α ^3)+(α ^12))X +1となる。ここで、(α ^3)+(α ^12)はどうなるかな?」

息子:「(α ^12)=(α ^3)+(α ^2) +α+1だから(α ^3)+(α ^12)=(α ^3)+(α ^3)+(α ^2) +α+1=(α ^2) +α+1=(α ^10)。」

私:「良いね。(X +(α ^3))(X +(α ^12))=(X^2) +(α ^10)X +1となる。では次は(X +(α ^6))(X +(α ^9))=(X^2) +((α ^6) +(α ^9))X +(α ^15)=(X^2) +((α ^6) +(α ^9))X +1となる。ここで、(α ^6) +(α ^9)はどうなる?」

息子:「(α ^6)=(α ^3) +(α ^2)、(α ^9) =(α ^3)+αだから、(α ^6) +(α ^9)=(α ^2) +α=(α ^5)だね。だから(X +(α ^6))(X +(α ^9))=(X^2) +(α ^5) X +1

私:「そうだね。そして、今度は(X +(α ^3))(X +(α ^12) )(X+(α ^6))(X +(α ^9))=((X^2) +(α ^10)X +1)((X^2) +(α ^5)X +1)=(X^4) +(α ^10)(X^3) +(α ^5)(X^3) +(X^2) +(X^2) +(α^15)(X^2)+(α ^5)X +(α ^10)X +1=(X^4) +((α ^10) +(α ^5))(X ^3)+(X^2)+((α ^5) +(α ^10))X +1となる。この後の計算はタクムに任せる。」

息子:「(α ^5) +(α^10)=(α ^2)+α +(α ^2) +α +1=1だから(X^3)とXのところはどちらも1だね。だから、(X +(α ^3))(X +(α ^6) )(X+(α ^9))(X +(α ^12))=(X^4) +(X ^3) +(X^2) +X +1だね。」

私:「正解。ということで、『既約多項式』(X^4)  +(X^3) +(X^2)+X +1の零点が(α ^3)、(α ^6)、(α ^9)、(α ^12)であることも分かった。」

息子:「何か不思議だけど、うまくいくんだね。」

私:「そうだね。美しい数学体系なんだよね。美しいけどひとりで勉強するのは難しいから、諦めてしまう人が多いんだ。」

息子:「確かにパパがいたから安心してできたけど、自分で教科書読んでやる気にはなかなかならないかも。」

私:「パパも大学4年生の時に入った研究室で、初めて先生から教わった時に使えるようにはなったけど、理解できたのは6年経ってから、1年空いたから足掛け7年経ってから博士後期課程3年になってからだったよ。」

息子:「そうなの?じゃあタクムは大学4年生位で習うことができたことになるんだ!やったー!!」

私:「そうなるね!」


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