変な事聞いていい?

頭がクラクラし出して、私はソファに横になった。

何が何だか分からなくなっていた。

夫が誰なのかも、自分が誰なのかも。

生きている理由もわからなかった。

このまま、何も分からないまま生きていくのかと思うとただただ消えたかった。

何がいけなかったのだろうか?

一生懸命、善良に生きてきたつもりだったのに、何がいけないというのだろうか?

なぜこんな目に遭わないといけないのか?

この家に何か悪霊でもいるのだろうか?

お祓をした方がいいのだろうか?

そんな思考がグルグルと頭を離れなかった。

居た堪れなくなって、親友のMにLINEをしてみた。
彼女なら何かわかるのかも知れない。

Mは気がわかる体質で、気の悪いところにいくと、いつも頭が痛くなったり体調が悪くなったりしていた。

先週、うちに来た時、何か感じていたのだろうか?

「M子、変な事聞いていい?
我が家に来ていただいた時、何か感じたりした?

なんか、彼の霊的なものでも、そうじゃないものでも、いいものも悪いものも、なんでも感じたことがあれば教えてくださいm_ _m」

頭がおかしくなったと思われない様に、オブラートに包みながら曖昧な質問を打っては消して、しばらく眺めた。

意を決して、紙飛行機のボタンを押した。

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