環境負荷の少ないクリスマスツリーの選び方
私が住むドイツでは毎年、生のもみの木かプラスチックのツリーか、どちらが環境負荷が少ないか議論になるそうです。後者は葉がおちず、長持ちする。だけどクリスマスの香りに欠ける。しかし重要なのは、どの選択肢が環境にとってベストなのか、ということです。日本でもIKEAが生もみの木を売り出したりと、クリスマスを祝う習慣が一般化している昨今。日本人のわたしたちも無視できない問題となってくるでしょう。
そこで今回はプラスチックと生のもみの木、それぞれの特徴を洗い出したいと思います。
プラスチックツリーの利点と欠点
利点
・葉が落ちないため手入れが楽
・長く使えば本物のもみの木より環境負荷が少ない
欠点
・ほとんどが中国産と自国製造でないため、輸送の際CO2が排出される
・材料のプラスチックを製造する過程でCO2が排出される
・生分解性でない
生のもみの木の利点と欠点
利点
・植林されている間、CO2を吸収することができる
・香りが良い
・コンポストや二次利用ができる
欠点
・栽培時、肥料や農薬が使用されている場合が多い
・外国産の場合、栽培方法が 定かでない
・数週間後にごみと化す
ツリーをレンタル?
近年ではもみの木をレンタルするという選択肢も出てきたようだ。根っこ付きで鉢の状態で届き、クリスマス後に返却。返却されたもみの木は再び植林されるシステム。この方法は、ちゃんと植林に成功すれば、どうしてもクリスマスツリーを飾りたい人には良いシステムだと思う。暖かい部屋で過ごした木を再び植林で切るかは不明だが、成功する木も多くあるとすれば数週間後に生ごみになってしまうよりマシだと考える。
最終的に私が選ぶクリスマスツリーは
以上を踏まえ、プラスチック製の製造時や運搬時(ほとんどが外国産)のCO2排出量や捨てられた後のデメリットを考慮すると、遥かに生のもみの方がマシに思える。しかし、生のもみ木にも農薬や肥料で環境汚染を推し進める可能性だってある。さらにいうと、日本で売ってる生のもみの木はほぼ外国産ということで、生のもみの木を選択肢に入れるわけにはいかない。
ということで、私は今後プラスチックのツリーも、生のもみの木も購入することはないだろう。枝にオーナメントを吊るしたり、他の方法でクリスマスを楽しもうと思う。
どうしても飾りたい人は、日本産のモミの木がいいのではないだろうか。