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私の研究テーマ@大学院

こんにちは!みなつきです。

今日は、私がこの4月に入学した武蔵野美術大学大学院 造形構想研究科 クリエイティブリーダーシップコースの授業、「Creative Leadership特論」の初回講義の振り返りと、私の研究テーマについて書いてみます。

■Creative Leadership特論とは?

この講義は全14回にわたって、毎回異なる分野の”クリエイティブリーダー”をお呼びして、その活動内容を伺うという内容です。

”クリエイティブリーダー”とは何か?は、まだ自分の中で確固たるイメージがあるわけではないですが、今は、

”正解がない問いに対して、先頭に立って、答えを作っている人”

なのではと考えています。

初回講義の登壇者は、林業アーティスト 足立 成亮さんと、林業建築家 陣内 雄さん。林業界の”クリエイティブリーダー”です。

■林業の在り方を変革する2人

足立さんと陣内さんは、”フリーランスの木こり”として、outwoodsという屋号を掲げ、北海道で森と対話しながら、山と人の境界線である”森林道”を整備しています。また、森林の中で音楽イベントを企画したり、子供と遊べるツリーテラスを作るなど、山と人の在り方を再定義する活動をされています。

従来の林業は、「人優先」でした。「人」に必要な材木を調達するために、「人」に便利なまっすぐの山道を開拓するため、何百年と生きてきた森林を傷つけることが当たり前になっていました。

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そこで、足立さんと陣内さんは、永らく誰もが”見ないふり”をしてきたこの問題に向き合い、「森優先」で林業を行うため、山道を引く際に綿密にその森林と向き合い、最低限の開拓で済むように、曲がりくねった道を敷く手法を導入しました。

二人がこうした活動を始めたのは、20年以上前。今でこそ、環境問題が話題にあがる世の中になっていますが、当時から、個人的な問題意識をベースに、森林と人の共存に長期的に向き合ってこられた活動は、まさに、まだ答えがない問題に対して答えを作っていく、”クリエイティブリーダー”だと感じました。

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お話を伺ってる中で、まだ誰もやったことがない活動に対して、どうしてこんなに周囲の人を巻き込めるのかが不思議に思えました。

そう思って直接質問してみたところ、

「興味がない人には、やっぱり響かない。そういう時は、”自分”の魅力で引っ張ってきてる」

と教えていただきました。

確かにな!と。

人間的な魅力がないと、誰もついてこないですよね。

そういえば、ふと、昔見たこの動画(by Derek Sivers)を思い出しました。

ライブ会場で音楽にあわせて1人が踊り出します。やがて、そこに、思い切ってJump inする人が出てきて、だんだんと輪が大きくなり、最後に周囲を全員巻き込んだMovementになるという印象的な動画。

たった1人だと”Crazy”に思われることも、「なんか面白そう!」って思わせて、1人ずつ輪の中に巻き込んでいけば、やがて全てを変えるようなMassiveなパワーになります。

お二人の活動も、最初は小さなところから始まって、こんな風に大きくなってきたのかなと想像しました。

>お二人の詳しい活動内容はこちらの記事によくまとまっています

■今考えてる研究テーマ

森林と人の共存ということにも関係していますが、話は変わり、個人的な問題意識と今考えている研究テーマについて。

私は、いま大学院で「人の心が動くメカニズム」について研究しようと考えています。そう思ったきっかけは、Netflixで地球温暖化の原因について迫ったドキュメンタリーCowspiracyを見たことです。

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地球環境に興味がある人の界隈では、かなり有名な映像作品。内容を簡単に紹介すると、作者のKip Andersenが地球温暖化について問題意識を持ち、「なぜ地球温暖化が起きているか?」を自分で調べていくと、とてつもない陰謀に行き着くという内容です。

それは、

「畜産業」こそが地球温暖化の最大の原因であるにもかかわらず、農業や食品業界の巨大企業がその事実が知られないように、その強大な力を利用して、様々な場所に圧力をかけている

ということです。

その結果、本来、この事実を伝えるべき環境保全団体は、Kip Andersenが直撃取材を繰り返しても、この事実に対してノーコメントを貫くほど。

(なぜなら、彼らは食品業界から多額の献金を受けたり、そもそも食品業界の傘下組織であるということが、映像の中で明らかにされています)

この異様な様子は、表面的な地球温暖化の議論には全く出てこない深い闇の存在を示唆しています。

私がなぜこの映像に心が動かされたかというと、「真実だと信じていたことが、全く真実ではないということ」に衝撃を受けたからです。

私が嫌いなことが、「自由を奪われること」です。「肉食」は地球環境(そして人の健康)にとって良いことであり、「地球温暖化」の原因は運輸業界が排出するCO2であると、私は、子供の頃から信じ込まされ、「肉食」をやめる自由選択肢はありませんでした。

だから、真実を知って、腹が立ちました。そして、私のように一人でも多くの人が、このドキュメンタリーをみて、真実を知って、行動するようになって欲しいと思いました。

そこで、「このドキュメンタリーを見ることは、人の環境意識や行動を変えるのか?」を、研究テーマにしようと考えています。

ただ、これだけだと問題の本質的な解決にならないという気もしていて、別のアプローチも検討したいと思っています。自分でドキュメンタリー映像作ってみるとか、そもそも、肉食をしないで生活するためにビーガンのあり方について研究するとか。

まだまだ明確な方向性が見えず、毎日思考があっちこっちに行ってしまっていますが、「環境問題」や「食」と関連した問題意識をもとに、何かの研究できればいいなと今は思っています。

■これからの地球に向き合う姿勢

地球と人は、今のままで、果たして共存できるでしょうか?

Stockholm Universityの研究によると、過去250年の間に、600種の植物が絶滅し、その速度は人が存在しなかった頃の自然な絶滅速度より500倍早く、動物に関しては1000倍早くなっていると述べています。

植物は、全ての食物連鎖の土台に当たる部分であり、地球のエコシステムにとって最重要な存在です。私たち人間は、その土台を、畜産や水産業に伴う環境破壊により、毎日物凄いスピードで壊しながら生きているのです。

2020年はコロナにより環境が激変し、人間がこの地球の傲慢な支配者であるべきでないということを、突きつけられた1年になりました。また、振り返れば、近年は10年ごとに人類の歴史に大きな変化(インターネットの登場、スマートフォン普及、テロや自然災害等)があり、そのたびに、私たちを取り巻く環境が劇的に変化してきたと思います。

このコロナで変わるべきことがあるとするなら、「私たち人間が地球に向き合う姿勢」なのではないか?そんな気がしています。

今日はこのへんで。思ったより、真面目な回になってしまいました(笑)

ではまた!

みなつき


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