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【無料】基礎から分かる水産用語<208> 食料自給率とは

みなと新聞で毎週火曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。
みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。


食料自給率とは

 国で消費される食料のうち、どれだけを自国生産で賄っているかを示す指標のこと。農林水産省によると、重量で計算する品目別自給率、食料全体で単位をそろえて計算する総合食料自給率がある。

 総合食料自給率にはカロリーベース(熱量換算)と生産額ベース(金額換算)がある。同省によると、2022年度の日本の食料自給率はカロリーベース38%、生産額ベース58%となった。

 同省が20年に策定した「食料・農業・農村基本計画」では、30年度の自給率としてカロリーベース45%、生産額ベース75%を目標に掲げる。達成に向け、30年度の魚介類の食料消費の見通しは1人1年当たり25キロ、国内消費仕向け量は711万トン(うち食用553万トン)、30年度の生産努力目標は536万トン(同474万トン)―と定める。

 目標達成のために克服すべき課題として、①最大持続生産量(MSY)達成に向けた数量管理を基本とする新たな資源管理システム導入による水産資源の増大②養殖業の成長産業化の推進③生産から加工・流通、販売・輸出の各段階の取り組みを強化した消費・輸出拡大を挙げる。

 24年、改正食料・農業・農村基本法が施行された。同省は「改正法のもと、新しい『食料・農業・農村基本計画』の策定に向け自給率目標を議論検討していく」と話す。

みなと新聞本紙2024年6月11日付の記事を掲載