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【無料】基礎から分かる水産用語<121> さかなの日とは

みなと新聞で毎週火・金曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。

みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。

さかなの日とは

 水産物の消費拡大に向けた官民の取り組みを推進するため水産庁が昨年10月に制定した日。毎月3~7日を「さかなの日」とし、特に11月3~7日を「いいさかなの日」として活動を強化する。

 制定の背景には国内の水産物の消費が長期的に減少していることがある。水産物の消費機運を高める方策の検討のため官民協働の推進委員会が立ち上がるなどして制定が決まった。

 コンセプトは「さかな×サステナ」。水産資源は元来持続可能な資源とし、適切な水産資源の管理や持続可能な養殖生産を推進しているため、魚を食べることは持続可能な消費行動につながるとPR。水産物はタンパク質の重要な摂取源である点もアピールする。

 制定の趣旨に賛同した企業・団体などのメンバーは5月末現在で741を数え同庁は随時賛同メンバーを募集している。参加しているのは大手水産会社や食品メーカー、水産団体、量販店やコンビニなどの小売、外食、行政、メディアなど多岐にわたる。各事業者は期間中に水産物の販売強化やレシピ、新商品開発、料理教室など魚食普及に関する取り組みを展開している。

 水産庁漁政部加工流通課認証推進班は「始まったばかりだが賛同メンバーは毎月増えており心強い。さらに認知度を向上させ、消費拡大につなげたい」と期待を寄せる。

みなと新聞本紙2023年6月9日付の記事を掲載