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【無料】基礎から分かる水産用語<42> PFIとは

みなと新聞で毎週火・金曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。
みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。

PFIとは

 公共事業を実施する方法の一つ。民間事業者が地方公共団体の発注を受け、公共施設などの設計や建設から維持管理、運営まで実施する。内閣府はPFIに期待できる効果として、コストの削減や民間のノウハウを生かした質の高い公共サービスの提供、民間の事業機会の創出による経済活性化などを挙げている。

 水産関係では、2004年から行っている神戸市中央卸売市場本場の再整備に活用。ダイヤモンドリース(現三菱HCキャピタル)が代表企業として受託した。PFIの導入により従来の方式と比べて総事業費を削減できる割合は「15・6%」(同市)だったという。仲卸から仕入れた料理教室の運営やホームページの作成など特色ある事業も行われている。

 その他の事例では、同市の垂水漁港内の施設や宮城県女川町の水産加工団地の排水処理施設を整備する事業などがある。

 PFIとは、英語のプライベート・ファイナンス・イニシアティブの頭文字を取った略称。日本語では民間資金等活用事業という。内閣府は6月、新しい中期目標を盛り込む「PPP/PFI推進アクションプラン(令和4年改定版)」を決定した。2022~31年度の10年間で30兆円の事業規模の達成を目指す。特に、22年度からの当初の5年間は「重点実行期間」とし、支援策の拡充・重点投入を実施するという。

みなと新聞本紙2022年8月12日付の記事を掲載