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【無料】基礎から分かる水産用語<117> 海の駅とは

みなと新聞で毎週火・金曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。
みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。

海の駅とは

 国民が海に親しむことなどを目的に国土交通省によって登録された、一般利用者に開放された船舶係留施設。同省は「いつでも、誰でも、気軽に、安心して立ち寄り、憩うことのできる場所」としている。マリンレジャー目的以外にも、観光や宿泊施設を併設した場所もある。水産業に関する体験など地域観光拠点としても活用され、2023年5月現在、177駅が設置されている。

 基本的には海から来た人でも利用できるトイレと船舶係留設備がある。施設によっては給油や給水、給電、応急処置など船舶に関する基本的設備を整え、釣りやクルージングなどの拠点として利用できる。また、シャワーや宿泊施設、売店、飲食店といった施設や海産物の販売、漁業体験がある場合もあり、陸から来た利用者も楽しめるようになっている。

 始まりは、00年に瀬戸内海の豊かな自然や歴史、文化などを観光客に発信し地域活性化や産業振興、人々に癒やしと安らぎを与えることを目的に設立した「ゆたか海の駅」。その後、海の駅のさらなる活性化や利便性の向上のため地方自治体や民間事業者と国が連携した「海の駅ネットワーク」が作られた。それにより現在は北海道から沖縄まで全国各地に開設されている。

みなと新聞本紙2023年5月26日付の記事を掲載