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【無料】基礎から分かる水産用語<164> ソバーキュリアスとは

みなと新聞で毎週火・金曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。
みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。


ソバーキュリアスとは

 「酒は飲めるけど、あえて飲まない」というライフスタイルを指す。sober(シラフ)とcurious(好奇心)が組み合わさった造語。欧米では2019年ごろから広がり、日本では21年ごろからMZ世代の若者を中心に広がり、注目されるようになった。

 禁酒や断酒と違うのは「あえて飲まない」という点。「趣味の時間に没頭する」「健康な生活を送る」など、前向きな考え方が特徴といえる。

 アサヒビールが20~50歳の男女1万人に行った飲酒習慣に関する調査によると、「飲まない派」が45%を占めた。若い人ほど割合が高く、20代では過半数に上った。「飲まない派」のうち、飲めるけど飲まないという人は1割弱だった。ソバーキュリアスという言葉の認知は低いものの、考え方には8割が賛同した。

 サントリーの調査では21年のノンアルコール飲料市場は前年比15%増の4009万ケースだった。健康や飲みやすさを理由にノンアルコールビールテイスト飲料などに触れる機会が増えている。

 ノンアルコール飲料の中でもソバーキュリアスに訴求する商品が増えてきた。イオンは23年9月からソバーキュリアスに注目したドリンク「トップバリュ クラフテル」を東京、神奈川、千葉、山梨のグループ店舗で先行発売した。水産でも“ソバキュリ”に対応した商品が重要になりそうだ。

みなと新聞本紙2023年11月17日付の記事を掲載