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【無料】基礎から分かる水産用語<176> 子ども食堂とは

みなと新聞で毎週火・金曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。
みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。


子ども食堂とは

 主に子どもを対象に、地域住民や企業などが無料または安価で栄養のある食事を提供する取り組みのこと。さまざまな事情から、家族や友人と一緒に食事をする「共食」が難しい子どもに対し、共食の場を提供するといった側面も持つ。

 農水省は、食育の推進という観点から子ども食堂の活動を支援している。2021~25年度を期間とする「第4次食育推進基本計画」内では、子どもの食事・栄養状態の確保、食育の推進に関する支援を行うこと、ひとり親家庭の子どもに対して放課後児童クラブなどの終了後に学習支援・食事を提供できる居場所づくりを行うことなどを明記している。農水省は子ども食堂の意義として、親子で参加する場合も含めて①子どもにとって貴重な共食の機会を確保する②地域コミュニティーの中で子どもの居場所を提供することを挙げる。

 企業による取り組み事例としては、ファミリーマートは一部店舗のイートインスペースを使い、「ファミマこども食堂」を展開している。安価に食事を提供する他、レジ体験などができる。企業や団体による食材提供の取り組みも進む。

 子ども食堂は農水省以外にも、厚労省や消費者庁などさまざまな省庁が関係し、各省庁による重層的な支援が展開されている。厚労省は子ども食堂における衛生管理のポイントを公開している。

みなと新聞本紙2024年1月12日付の記事を掲載