見出し画像

アラフォー会社員が「久米島産チビ車海老の素揚げ」に挑戦した話

これはなに

普段炒め物以外の料理をほとんどしないアラフォー会社員(男)が、ほぼ人生で初めて一人で揚げ物をした備忘録

記事にするほどのことなのか?

自問自答で恐縮だが、大いにあると思っている。というのは、今回お恥ずかしながらほぼ事前知識「0」の状態から調理するにあたり、様々な情報を調べたが、私のような素人が「この記事だけ見て作れば大丈夫!」というレシピ的な情報が見つからなかった。

つまり、この記事が「初めてチビ車海老を調理する人」または、「初めて海老を揚げる人」と巡り合えたとき、「あー、こんなやり方でも一応食べるまでにいきつくのか」と思っていただける点に価値がありそう。

素揚げを作るに至った経緯から、下調べ・下ごしらえ・揚げ工程・実食・後片付けの順を追って書いていきたい。

久米島産チビ車海老をもらう

前職の友人が沖縄県の離島、久米島で働いており、コロナの影響で車海老の売り先に困っている漁協を助ける一環で、自宅にチビ車海老を送ってくれた。漁協のホームページやfacebookを見るに、どうやら調理方法が簡単で、且つお酒と一緒に楽しめる調理方法は素揚げらしい。

せっかくいただいた豪華素材なので、人任せにせず一人で最初から最後まで調理し食したいと思い、ほぼ人生初のワンオペ揚げ物料理にチャレンジすることにした。

※ちなみに、車海老はまだまだ買い手を求め絶賛発売中の模様。通常よりもお買い得に購入できるとあってか、近頃サイトがパンクするほどの反響があったようだ。

下調べをする

さて、もう恥を捨てて書いていくが、今回、色々なことが初体験のため、事前の調査は欠かせなかった。必要と思い調べたポイントは以下の3つ。
 ①海老の解凍方法
 ②下ごしらえ
 ③調理方法(揚げる工程)
冒頭にも書いた通り、それぞれの内容に特化したコンテンツ(web記事やyoutubeなどの動画)は見つかるのだが、「久米島産チビ車海老を素揚げにするための方法」そのものズバリが書かれた記事は私が探す限り見つからなかった。そのため、散らばっている情報を組み合わせながら、調理にトライすることにした。

下ごしらえをする

結論から言ってしまうと、この工程が一番大変だった。とはいえ、思ったよりスムーズに進めることができたため、普段料理をしない方にも簡単にできるのではないか。

(1)解凍する
チビ車海老は小分けの袋詰めになっており、塊で凍った状態で冷凍保存している。まずはこれを解凍するところからスタートする。
「流水解凍」なる言葉をご存じだろうか。いや、知らなかったのは私くらいのものだろう。一般的な、冷蔵庫に入れて時間を掛けて解凍する方法と異なり、流水(ここでは水道水)で流しながら塊になっている海老を一尾一尾にほぐしていく。海老が入っているポリ袋に水道水をダイレクトに注ぎ込んでいくことで手間が省けた。料理初心者は、海老に触れる際、触覚などの先端部分が手に刺さらないよう注意が必要。

(2)額角(がっかく)と尾扇(びせん)を取り除く

後々口に入れたときに刺さる(リスクのある)箇所を予め切って取り除く工程。アツアツの海老をビールで流し込もうというときに、口の中が傷だらけになってしまっては悲しすぎる。事前情報として、海老を送ってくれた友人からも「切っといた方がいい」と言われていたが、実物を見るまではイマイチ実感がなかった。ただ、結論から言うと部位の名前など知っている必要は全く無い。見れば分かる。明らかに口の中を狙ってきそうな「ツノ」と「尻尾(の尖った部分)」の2か所を調理バサミでチョキンと切ればOK。

(3)背ワタを取る

背ワタという、海老の「腸管」を取り除く作業。取り除いておかないと食べるときに臭みを感じるらしい。海老の背中の部分、殻と殻の間から覗く身につまようじや竹串などを垂直に刺し込み、黒く縦に伸びている「線のようなモノ」をすくいあげ、海老の体と平行にに指で引き抜く。途中で背ワタが切れてしまうことを心配していたが、特にそういったこともなく順調に作業できた。慣れてくると楽しい。

(4)水気を取る&片栗粉をまぶす
海老は水分を多く含んでいるため、揚げた際にびっくりするくらい油が跳ねる。(と書いてあった。)そのため、海老の体を丁寧にキッチンペーパーできれいにし、両面に片栗粉をまぶした。片栗粉無しでそのまま豪快に揚げていくパターンの動画なども目にしたが、何となく粉がまぶされていた方が水分が吸収され、油跳ねが減るのでは?と思い今回はそのようにした。(実際、あとあと食感という意味では、片栗粉があってよかった気がする。要はサクサクのレベルがグンと上がったイメージ。)

揚げ工程

あとは揚げるだけなのであるが、もちろんここでも素人っぷりを発揮。揚げるのに最適な温度と油の様子がよくわからない。とりあえず、油がパチパチと音を立てた頃合いを見計らって、菜箸を使い海老を投入。

フライパンへ投入した瞬間から大きな音を立てて海老が赤く変化していくのが分かる。裏表まんべんなく2~3分ほど揚げた。水分を取り切れていなかったのだろうか、案の定、油はそこそこ跳ねたので注意が必要。初心者は、「フライパンのフタを盾」にし、少しでも跳ねた油が掛からないようにする注意が必要かもしれない。揚げ工程も無事何とか乗り切った。

ちなみに、本来適さないことは重々承知だが、今回は設備の関係で、やや小さめで深め(具体的な数字なし)のフライパンを使用。「正しいか正しくないか」で言ったら大間違いなのだろうが、「できるかできないか」で言ったら何の問題もない。

実食

味付けは塩のみ。気分を盛り上げるためにオリオンビールと共に実食。

結論からいこう。「今まで食べてきたどの海老よりもウマい」のである。例えるなら「レベル5億点のかっぱえびせん」だ。カリっと上がった頭部の香ばしさ、噛んだ瞬間に分かる揚げ物特有の心地よい食感、引き締まった身の甘み。非の打ち所がない。ビールとの相性も申し分ない。おそらく、「自分で作った」という味付けも手伝ってであろうが、自然の恵みと素材の良さを心底実感した。堪能させてもらった。本当にご馳走様でした。

後片付け

「家に帰るまでが遠足」であるならば、「後片付けまでが料理」であろう。男性諸氏に多いだろうが、「作って満足し、後片付けは家族にお願いする。そして怒られる。」私も典型的なこのタイプなので、今回ばかりは轍を踏むまいと準備は完璧。油を固めるためのパウダーも投入済み。下ごしらえに使ったまな板やお皿も全部洗った・・・はずだったが、大きな落とし穴が。

コンロ周辺にあった、他のフライパンや鍋に思いっきり油が跳ねていた。おかげでしばらく周囲が油臭く、鍋に入っていた食材もだめにしてしまった。やっぱり怒られた・・・と、オチがついたところで一通りの工程が完了。

まとめ

・沖縄県久米島産の車海老は本当においしい
・素揚げは、下ごしらえから調理まで、初心者にも簡単にできる料理
・後片付けまでが料理&揚げ物の際には油跳ねに細心の注意を

いただいた海老はまだあと3袋あるので、もう1回は必ず素揚げにしよう。あとは焼く、か、アヒージョ・・・なんかも上手に作れるといいのだが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?