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三陸・岩手県宮古市の水産事情

宮古のエース、イカ王子がバイヤーとなって、この秋にオープンするECサイト、【三陸・宮古 港の百貨店】の、皆様の食卓へのスタート地点となるのが、岩手県の宮古市です。

宮古市内の美味しい海産物や水産加工品がラインナップされたこのショッピングサイトでは、スルメイカやトラウトサーモン、うにやいくら等の宮古プライドが目白押しになります。

そんな海の幸に恵まれた岩手県宮古市がどんなところで、そこの水産業事情や、他の港町とどう違うのかなど、これから「宮古水産」についてたっぷり語っていこうと思います。

ECサイトから届く「おいしい」のルーツを、ぜひ見つけてください。


岩手県宮古市とは

岩手県でいちばんの面積を占める宮古市は、本州最東端に位置する三陸沿岸の港町です。



本州最東端の地には、美しい海と緑豊かな山に囲まれる魹ヶ埼灯台があります。


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(写真:魹ヶ埼灯台)​

宮古市は三陸の海の幸に恵まれていることから、水産の町と言われてきました。

また、宮古市では魹ヶ埼灯台の他にも、景勝地である浄土ヶ浜も観光地として有名です。

東日本大震災の時には、一番高い津波の観測地になったように、大きな被害を受けましたが、この9年間で建物や人の活気においても復興が進んできており、宮古の方々の心の強さを感じます。

宮古の方は温かく、そして芯が強いことがとても魅力的だなと宮古に訪れるたびに実感させてもらえます。

そんな宮古の方々が築き上げてきた、水産についてこのあとご紹介していきますので、ぜひお楽しみください。


宮古市の水産動向

宮古市の「漁協組合員数(漁業者数)」、「水揚量」、「水揚げされた魚介類の港で取引される金額(浜値)」の過去13年間の推移をグラフに表してみました。(※「水揚量」とは、漁港に持ち帰られた漁獲量のことを指します。)


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このグラフでは、平成19年の各項目の値を100%として、実線の折れ線グラフが水揚げ量を、破線の折れ線グラフが漁協組合員数、棒グラフが金額の推移を表しています。そして、左の軸が水揚量と漁協組合員数、右の軸が金額の割合を示しています。


グラフから見ると、一目瞭然なのですが、漁師さんの数も魚の獲れる量も右肩下がりです。

13年前に比べて漁師さんの数は30%ほど減少し、水揚げ量は13年前のなんと40%程にまで縮小してしまいました。

魚の量の減少を受けて、金額(浜値)は高騰しています。

平成19年から、10年後には2.2倍に、現在では少し落ち着いて、それでも平成19年の1.5倍の値段で取引されています。

今後金額が上がり続けていったら、それこそ私たちの食卓から魚が消えていくのではないかと危機感を覚えますね。

実際に、宮古の魚市場は魚の数も出入りしている人の数も減ってきているのが現状です。

この浜値の高騰は魚介類の資源量の減少を受けて全国的に起こっていることで、それによって魚の需要が下がってしまうのは想像しやすいことであると思いますし、実際今日本では魚離れが問題として取り上げられています。


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水産加工会社の役割

この年々積み重なっていく、資源量の減少や浜値の増加に対して、宮古市の水産加工会社(共和水産株式会社)の専務であるイカ王子は、水産業における水産加工会社の役割をこう語っています。

水産業の現状が確実に年々変化しているこの時代の中で、生産者が苦労して獲ってきた魚介類に付加価値をつけてさらに魅力的にし、消費者に届けることが水産加工会社の使命であると。

そのままの魚で売るよりも、食べられる状態まで加工されていることの方が求められている昨今、加工会社がもう食べられる状態にして、水産加工品が売られているということはとても大きなニーズがあるはずです。

それを実現できる水産加工というもの自体にとても夢がありますよね。

また、イカ王子自身は自分の強みである、産地のことや産地の人たちの想いや現場の状況に精通していることを活かして、宮古の水産のこだわりを喋っていく、発信していくことが、宮古の漁業がたとえ衰退していたとしても、水産業の成長に繋がっていくと信じています。

だからこそ、今回彼は【三陸・宮古 港の百貨店】のバイヤーを始めたいと思ったのです。

魚離れと言われている日本ですが、水産加工会社はその問題を解決する重要な役割と可能性を秘めているのでしょう。


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宮古水産の魅力

宮古が位置する三陸は地形的な要因に恵まれ、ノルウェー沖、カナダ・ニューファンドランド島沖と並んで、世界三大漁場の1つであると言われています。

宮古の水産物が美味しい魅力の1つに魚市場への水揚げが1日に、なんと2回も行われるということがあります。

宮古にとっては当たり前のことかもしれませんが、他地域からしたら当たり前でないこの光景が、宮古と他の地域と比べての強みであるはずです。

一般的な魚市場の光景である朝6・7時の競りに加えて、トロール船の時期には船が寄港した後の午後2・3時にも競りが行われます。

そして驚くことに、午後3時に水揚げされた魚介類が午後6時には地元の居酒屋などで提供されているのです。

この鮮度は産地だからこそ提供できる魅力です。


さらに、東日本大震災において驚きの再生をした宮古市内の重茂漁港の話があります。

2011年3月11日に発生した大地震によって、その漁港は船が全て流されてしまいました。

しかし、なんと2ヶ月後の5月には漁を再開したのです。

船や漁具を集めなければならなかったり、地震や津波によってダメージを受けた家屋等の復旧ももちろんあります。

そんな状態の中で、2ヶ月で漁を再開することができたというのは、とても驚くべきことですし、また漁師さんや漁協等の結束力の強さも早期再操業の要因の1つであったはずです。


そして、イカ王子のようにポリシーを持った水産加工会社の人間が、こだわりを持って宮古の水産加工品を売っているということも宮古水産の魅力の1つではないでしょうか。

彼の興味深いこだわりの1つに、「スーパーやコンビニでは売らない」というものがあります。

それは、例えばもし共和水産の主力商品である「いかそうめん」をスーパーに売るとしましょう。

そうすると、スーパーやコンビニではすでに解凍された今日の夜すぐに食べられる商品が求められるため、冷凍することで鮮度や品質を保って美味しく食べられる、いかそうめんは、何日か解凍された状態でも品質を保証するために、添加物を加えなければならなくなります。

ただ、添加物を加えると、味がどうしても落ちます。

イカ王子はその売り方をしたくないのです。

なぜなら、一番美味しい状態で消費者に食べてもらいたいからです。

その売り方を水産にプライドのある宮古や共和水産がして良いのか?という、フィロソフィーの問題で、スーパーやコンビニでなく宅配ベースで消費者に冷凍の状態で届く販売先に商品を出荷して、こだわりを貫いています。

また、共和水産はOEM生産を一切しておらず、全て自社NB品のみで販売しております。東日本大震災後に自社で開発した商品を自分たちの声で発信したい。三陸・宮古のリアルを少しでも届けたい。そんな想いでNB品のみで勝負しています。

この特別感もまた付加価値なのでしょう。


宮古の水産はきっと、ただ魚介類そのものが「おいしい」のはもちろんのこと、それだけではなく、そこに関わる人々の想いやバックグラウンドがさらにハーモニーを奏で、とても魅力的なものになっているのだと思います。

この魅力をもっとたくさんの方々に知ってもらい、日本の誇りに思ってもらうという夢や可能性を宮古の水産は秘めているはずです。


おわりに

宮古の水産や水産関係者の想いに触れられたでしょうか。

宮古の水産の魅力はもちろん今日ご紹介した他にもたくさんあるので、また別の記事でも紹介していく予定です。

是非楽しみにしていてください。

ECサイト【三陸・宮古 港の百貨店】は、こういった水産の魅力あふれる港町・宮古の「おいしい」をお届けします。

しかも、この記事からも伝わる通り、宮古の水産に対するこだわりあふれるイカ王子がバイヤーになっているので、宮古の「おいしい」を安心して楽しめること間違いないはずです。

ぜひ、一度宮古の水産物の魅力に触れてみてください。

ご来店お待ちしております。

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