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今年はコミュニティ運営しながら8本もゲームをリリースしてたらしい【2023年活動まとめ】

https://adventar.org/calendars/8973
この記事はunity1week Team-Up!! アドカレ25日目の記事となります。

個人ゲーム開発者の湊あおいです。最近自分がプロデューサーという立ち位置の活動が多いことに気づきました。プロデュース…してたんだ…。

もうすっかり年末なので今年やってたことをまとめてみようと思います。

unity1week Team-Up!!立ち上げ

ゲームを通して色んなジャンルのクリエイターを繋ぐ架け橋となるコミュニティ「unity1week Team-Up!!(以後u1wTU)」を立ち上げました。

以前からもう1人の主催のMetaFormerさんと「ゲーム作りたいうちのこ勢とアートに飢えてるu1w勢をマッチングさせたい」という話を聞いていて、僕も「素敵なビジュアルのゲームが増えてほしいし、チーム制作の経験は大事だからぜひ協力させて」と返しました。

それから主にコミュニティ周りのマネジメントやプロモーション、サイトの制作などをほんともう色々とやりました。当初は10人程度だったコミュニティも今や170人。170人!?ありがたい…。

元々u1wに参加していた人やうちのこ勢だけでなく、学生やDTMerなど幅広い人が集まっていて、やる気のある人にとってとても良いコミュニティになったと思います。
当初はUnity1週間ゲームジャム(以後unity1week)開催時だけ活発化していればいいと思ってましたが、オリジナルプロダクトの発足や有志のチーム募集(土日でゲーム一緒に作りませんか?など)もあることが嬉しいです。

性DEC運営

サウンドクリエイターであるくらびすたさん主催の成人向け同人ゲーム制作者のための講演会「性DEC」の運営をしました。運営って書くと偉そうに見えますがくらびすたさんの相談に乗ったり宣伝したり現地で受付したりとその程度です。

u1wTUと似た経緯で以前からくらびすたさんの「やりたい」に対して僕が「手伝いますよ」と返した結果運営をやっています。良いゲームが増える手伝いがしたい。

参加した人の多くが「講演の内容が想像してたよりずっと真面目でびっくりした」とおっしゃってました。そう、すっごく真面目な講演会だったんです。たとえば「見下ろし型アクションゲームってキャラを大きく表示できないけどどう魅力的にみせればいいの?」「寄り道がどうしても多くなる成人向けゲームでどうやってプレイヤーをクリアさせるか」など成人向け同人ゲームならではの悩みに答える等身大の講演会でとても為になりました。この等身大ってやつが僕らには大事なんですけど結構少ないんですよね(もしあったら教えてください)。気になる方はざっくりとしたレポートと一部公開されている講演資料をぜひ見てみてください!

年間8本ゲームリリース

unity1weekゲームジャム、おためしゲームジャム、仕事で合計8本のゲームをリリースしました。琉奈と悪夢の館(以後るなめあ)のリリース予定日を延期してしまっているので大きな声で言えないのですが、この数は結構多いんじゃないでしょうか。

リリースタイトルについてそれぞれもうちょっと細かく語っていきます。

アリサとリーゼの謎の手紙

u1wTUのテストケースとしてプログラマーが僕、アートが凪沙ハヤテさんというチームで制作したゲーム。

この時はまだ外部には発表されておらず、興味ありそうな人を誘った10人程度のコミュニティでした。第0回を開催するという発表を内部で発表後に見知った中であるハヤテさんをお誘いしました。

リソースの共有はDiscordのDMで行い、すべてテキストチャットでやり取りしました。

僕は君に振られたい!?

プログラマーは僕、アートがコトバッチさん、サウンドがFALLさんというチームで制作したゲーム。

この時はまだ直接アプローチが原則NGというu1wTUのルールがなかったので、以前より大ファンだったコトバッチさんに突撃した気がします。その後、サウンドの人も増えてきたし誘いたいなぁとDigっていたらFALLさんに出会いました。誘ったあとで知ったんですけど多数のBMSイベントを運営しているすごい人だったらしい。聴いたその日にファンになり今では自分の配信で楽曲を使わせてもらっています。感謝。

リソースの共有はGoogle Driveで行い、すべてテキストチャットでやり取りしました。詳しい制作風景は記事にしているのでぜひご覧ください。

ひよちゃんの10秒クッキング

プログラマーがふらさん、アートが僕というチームで6時間で制作したゲーム。

はじめてのアート側での参加。確かu1wTUのDiscord内で募集をしてふらさんが反応をくれた…はず。

どちらもメインはプログラマーなのでスムーズにやりとりができました。リソースの共有はUnity Version Controlを利用し、Unityへの組み込みやアニメーションの作成も含めてキャラクターアートはすべて担当しました。しかし、制作時間が6時間しかないのでヒイヒイ言ってた記憶があります。

ノゾミさんのプラモ道

プログラマーが僕、アートがガタスさんというチームで制作したゲーム。

コミケで「u1wTUに入ってますよね?あと少ししたらゲームジャムやるんですけど…」みたいなことを話したのがきっかけだった気がする。

リソースの共有はGoogle Driveで行い、テキストチャットだけでなくボイスチャットも合わせてやり取りしました。このあたりのバランスは人によって違うので色々試したほうがいいでしょうね。

即席発進ビートレクス

ノゾミさんのプラモ道に引き続きのチーム+サウンドが天沼孝行さんというチームで制作したゲーム。

反省点として、企画段階で元々趣味が合う僕とガタスさんで盛り上がりすぎて天沼さんを置いていってしまったことと、僕のスキルを考慮せずに構想が膨れ上がってしまったことがあります。結果的に間に合いましたがかなりの仕様がオミットされました。悔しさもありますが作り慣れていないアクションゲームを作ったことでそのあたりの経験は積めたので良かったです。次こそは勝つ。

リソースの共有はGoogle Driveで行い、テキストチャットだけでなくボイスチャットも合わせてやり取りしました。これはあとで気づいたことですが、ガタスさんとはもっとボイスチャットの頻度を増やしても良さそうでした。

ユピテルちゃんのケチャップアート

プログラマーが僕、アートが大江さんというチームで制作したゲーム。

大江さんからの希望でUnity Version Controlを利用したリソース共有方法やゲーム内に画像を配置する方法をボイスチャットや画面共有を使いレクチャーしながら作りました。少しでも為になってたらいいなぁ。

ゲームジャムについて

上のタイトルはすべてゲームジャムで制作されたものですが、今後はるなめあリリースまでゲームジャムに参加せず裏方の仕事に徹しようと思います。

ではなぜゲームジャムに参加していたのか。u1wTUの主催をしている以上積極的に参加したいとか、一緒に制作したい人がいるとか色々理由がありますが、短期間で効率的に経験値が手に入ることが一番の理由でした。そこで培った知識やリソースは他のゲーム開発でも利用できます
ゲームジャムではありませんが、てゅるラボとるなめあは当たり判定処理やキャラクターの移動処理をはじめ、相互にリソースを利用し合っていました。

るなめあリリース延期の言い訳みたいになってしまいますが、こういった積み重ねでゲームは作られていくのでムダではないんだということを理解していただけると嬉しいです。

DLsite版、Steam版てゅるくちゃんとエッチなラボラトリー

※リンク先は成人向けコンテンツのためログインが必要です
https://store.steampowered.com/app/2520890/_/

えくらんさんのうちのこ「てゅるくちゃん」が主人公の成人向けゲーム「てゅるくちゃんとエッチなラボラトリー」をリリースしました。

イラストやステージ制作、アニメーション組み込みはえくらんさんが担当し、プログラムや制作進行は僕が担当しました。企画立ち上げから1年でリリースできたのは2人とも相当頑張ったんじゃないかと。ほぼ毎日作業通話をし尻を叩き合った甲斐がありました。

色んなプロジェクトと並行して制作することになるのでまとまった時間が取れないことを考え、レベニューシェアでも固定給でもなく時給で制作費を貰っていました。るなめあ制作中は貯金を切り崩して生活しているのでこういう受託開発はありがたいです。世に出てほしいタイトルを手伝いながらお金も貰える環境は神…。

DLsite版リリース後、072 Projectというパブリッシャーさんに声をかけていただきSteam版をリリースすることになりました。それに合わせて多言語対応や実積対応を行うのですが今までのゲーム制作で慣れていたのでとくに問題なく進行しリリースすることができました。072 Projectさんはまだ生まれたばかりのパブリッシャーさんですが日本語でやり取りできて対応も丁寧なのでオススメです。

Nintendo Switch版ホーンテッド・ガールズ

ひとさじさん制作のノベルゲーム「ホーンテッド・ガールズ」のNintendo Switch版を移植し、わくわくゲームズさんからリリースしました。

本作は元々ティラノスクリプトというゲームエンジンで制作されており、Nintendo Switchでリリースするのが不可能でした。そこで、Unity内で利用できるノベルゲームエンジン「宴」を使い慣れていた僕にノベルゲーム移植のテストケースとしての白羽の矢が立ったわけです。詳しくはこちら。

本作はシンプルでテキスト量も多くないため移植作業は順調に進み1.5か月で移植作業を終えることができました。可能な限りの忠実移植でしたが、今思い返すとシステム面での改善もやるべきだったなと思いました。

モン娘ぐらでぃえーた大型アップデートリリース

2021年にリリースしたゲーム「モン娘ぐらでぃえーた(以後モンぐら)」の大型アップデートをリリースしました。10タイトル以上とのインディーゲームとコラボしました。

10タイトル以上とのコラボを同時に進めるとなると各所への連絡がすっごく大変でした。連絡先が統一されているならまだしも人によってはTwitterだったりDiscordだったり…。るなめあでも多数のゲストイラストを描いてもらうために同じことをしていたんですが、Twitterは凍結するとメッセージログを追うのが難しいので、今後はEメールか凍結しにくいサービスを利用することにします。何かいいやり方があれば教えてください。

こうした定期的なアップデートのおかげか2年前のタイトルにかかわらずセールの度にしっかり売れてくれて、累計販売数は20,000本を達成しました。ありがたい…。リリース前はNintendo Switch版はおろか、50本売れたら嬉しいなーと思ってたので…人生って何があるかわからないですね。

琉奈と悪夢の館開発中

イラストレーターのつきのせさんと共同制作中のるなめあは引き続き制作中です。

発表時は年内リリース予定だったんですけど1年にこれだけ多くのことをやっていれば延期も当然ですね…。予定から遅れていますが制作は進んでおり、展示会にプレイアブルデモを展示しプレイヤーの反応を見て遊び心地を改善しつつ、日々ギミックの実装やマップの制作を進めています。

未発表プロジェクト受託開発中

まだ未発表のプロジェクトですが受託開発の案件をいただいています。

「るなめあがあるのに!?」と思うかもしれませんが生活費や開発費の確保は大事なんです。嫌々やってるわけではなく僕が手伝いたいプロジェクトなのでありがたく引き受けさせていただきました。発表までしばらくお待ちください。

PC版RPGツクールを触った

マップ制作という小規模な仕事をもらいまして、はじめてPC版のRPGツクールを触りました。

CS版RPGツクールは結構触ったことがあるんですが、それもPS~PS2の時代のものだったので進化を感じました。CS移植を常に狙っているので僕主導で作るなら今後もUnityなどを使うと思いますが、ゲーム制作のスタートラインとしてはハードルが低くて良いですね。

定期配信活動

去年から週3日くらいのペースで「みんなとおえべん」というゆるい絵の勉強をする企画をTwitchの配信でやっていました。

やっぱり(ちゃんと考えて)描く頻度は大事で、構図の引き出しが増えたり納得がいく絵を出せる確率が上がりました。ゲーム制作ばかりしていると絵を描く頻度ががくっと減るので半強制的にできる定期配信には助かっています。

勉強会への参加

Unity UI 完全に理解した勉強会やIDC 2023に参加しゲーム制作への知見を得ました。コロナが収まってきて勉強会も増えてきましたね。

性DECの運営にも活かせると思うので、来年以降にもこういうものには積極的に参加したいですね。もくもく会にも興味あり。

最近外に出かけるのが楽しい

あれだけ出不精だった僕が最近は出かけるのが楽しくなっています。

コロナの情勢的にオフラインのイベントが多くなったのもありますが、モンスターハンターNowの影響が大きいかもしれません。わざわざ歩くための靴を買って、買いもしないマックの前まで歩いて帰ったりするんです。まぁ、今はもうやってないんですけど。出かけることに前向きになれたのは非常に良いことですね。

ゲテモノ食べるのにハマる

変なものを食べるのが趣味になりつつあります。

発端は去年のDLsite忘年会の2次会でブルーチーズをはじめて食べて「最近新しいことに挑戦するのに前向きなんですよね~」って言ったら矢印キーのよーはさんが「じゃあ虫を一緒に食べてみませんか?」と。それからはグソクムシやスズメやタガメやザリガニなど色々と食べました。今度はカブトムシを食べてみたいです。オススメは見た目と味のギャップがすごいタガメ。

RTAをはじめる

モンぐらのRTAをはじめました。はい、自作ゲームです。

元々RTAを見るのが結構好きで、らいじんぐノラカムという登山ゲームでは世界2位の記録も持っていました。でもまさか自分の作品でRTAされるとは思いませんでした。見てるうちに自分でもやってみたいという気持ちが膨らんできて今に至ります。

ゲーム制作者って自分のゲームを知り尽くしてるしテストプレイしまくって飽きてるんですよね。だけどRTAは早くクリアするっていう通常とは違う遊び方なので制作者でも新鮮な気持ちで遊べるので自作ゲームに飽きた制作者はぜひやってみてほしいです。

RTAイベントやRTA走者の麻雀大会にも出たりと、ここでしかできない体験をさせてもらいました。今は忙しくてできてないけどまたいっぱい走りたいなぁ。

コミケ初参戦

まだやってませんが今年の冬コミにサークル側で初参加します。

去年の冬にはじめてコミケに行って面白かったのでサークル参加してみたくなりました。コミティアで余った同人誌と今回のために作ったペーパーを持っていきます。ゲームも展示するけど電源が無いので結構不安ですね。

また、kumaoさんが冬コミで出すu1wTU合同誌に1ページ寄稿しました。今まで携わったu1wTUのゲームキャラクターをいっぱい描いたのでぜひ手に取ってください。電子版の献本をもらいましたが他の参加者のページも最高なので早く実物がほしい!

来年の活動

来年はまずるなめあのリリースが最優先目標です。マイルストーンを設定しているのでちゃんと達成できるように頑張ります。

それ以外にもう1本のゲームをリリースすると思います。こちらはまだ未発表タイトルですが、僕の作業はあまりないはずなのでるなめあのリリースにはそこまで影響が出ないはずです…。

また、モンぐらもるなめあリリース前にもう一度アップデートがあります。こちらも情報発表までお待ちください。

ゲーム制作以外では性DECとu1wTUの運営は引き続き行っていきますが、さらに別の勉強会の手伝いをこそっとやっています。無事開催できることを祈っています。

来年も素敵なゲームを作る手伝いをさせていただきながらフリーランスを継続できますように。あと健康になりますように。

来年もよろしくお願いします。

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