水底

読書、美術、ホラーが好きです

水底

読書、美術、ホラーが好きです

マガジン

  • 読書感想

    読んだ本の感想まとめです。

  • 展覧会感想

    美術館や博物館などの展覧会に行った感想まとめです。

最近の記事

【愛するということ】 愛は自分にはまだ早いかも… 【読書感想】

「愛するということ」を読む 先日、X(旧Twitter)でフロムの「愛するということ」とフランクルの「夜と霧」という本を紹介するポストがバズっているのを見かけた。 どちらも聞いたことがないタイトルだったが、「20代のうちに読んでおいた方が良い」「暇な時や疲れた時にいつでも心のポケットから取り出して思考できるモノが得られる」というような文章に惹かれてどちらも読んでみることにした。 まずは「愛するということ」を読むことにした。いまだに愛がよくわからない私にとってはちょうど

    • 【アーティゾン美術館 『空間と作品』展】 作品と自分との間の空気感を味わえる 【感想】

      アーティゾン美術館へアーティゾン美術館で開かれている「空間と作品 作品が見てきた景色をさぐる」という展覧会を鑑賞してきた。 アーティゾン美術館はブリヂストン美術館を前身とし、2020年1月に東京の京橋に新たに開館した美術館である。なんと学生はチケットが無料であり、自分も何度も利用させていただいている。浮いたお金でミュージアムショップの缶バッジやピンバッジを買うことができるので非常にありがたい…。 今回の「空間と作品 作品が見てきた景色をさぐる」は、美術品が生まれたとき

      • 【東京都写真美術館】 人それぞれのまなざし 【感想】

        東京都写真美術館を訪れて 先日、恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館を訪れた。 現在は3つの展覧会が開催されている。 前回見に行った「TOPコレクション メメント・モリと写真」がとても良かったので楽しみにしていた。 「TOPコレクション 見ることの重奏」 このTOPコレクションでは約37,000 点の収蔵作品の中からテーマに沿って選んだものを定期的に紹介しているそうだ。今回のテーマは「見ることの重奏」。一つの作品でも、作者や批評家、鑑賞者など立場によって多様な

        • 【デ・キリコ展】 キリコの世界にどっぷり 【感想】

          デ・キリコ展へ 上野の東京都美術館で開催されている、「デ・キリコ展」を見た。 ジョルジュ・デ・キリコは後に「形而上絵画」と呼ばれる不思議な絵を描く20世紀の画家だ。サルバドール・ダリやルネ・マグリットなど様々な芸術家に影響を与えている。 私は好きな芸術家であるハンス・ベルメールがキリコに影響を受けていたというのを知って今回の展覧会に興味を持った。 1 自画像・肖像画 展示は5つのセクションに分かれており、初めは自画像だった。展示室に入ると部屋自体もデ・キリコの世界観に

        【愛するということ】 愛は自分にはまだ早いかも… 【読書感想】

        • 【アーティゾン美術館 『空間と作品』展】 作品と自分との間の空気感を味わえる 【感想】

        • 【東京都写真美術館】 人それぞれのまなざし 【感想】

        • 【デ・キリコ展】 キリコの世界にどっぷり 【感想】

        マガジン

        • 読書感想
          4本
        • 展覧会感想
          4本

        記事

          【国立科学博物館】 常設展だけで情報量が多すぎる…! 【感想】

          上野の国立科学博物館へ 上野にある国立科学博物館、通称かはくの常設展を見に行った。会場は日本館と地球館の2つのエリアがあり、常設展だけでもかなりのボリュームがある。 その中でも特に良かった展示や印象に残ったことを書き残そうと思う。 日本館 まずは日本館。一階の「自然を見る技」エリアにあった沢山の時計がどれもレトロでおしゃれな見た目で良かった。懐中時計は知っていたけど印籠時計なんて物もあったんだな…。 ちなみに時計は地球館の「科学と技術の歩み」エリアにもあるので本当に沢山

          【国立科学博物館】 常設展だけで情報量が多すぎる…! 【感想】

          【おいしいごはんが食べられますように】 主人公が一番共感できないかも 【読書感想】

          高瀬隼子による『おいしいごはんが食べられますように』を読んだ。この本は第167回芥川賞龍之介賞の受賞作である。 表紙デザインについて表紙のイラストが本当に好きだ。序盤、不快な展開から一度読むのを中断しようと本を閉じたが、見えた表紙が良すぎて読むのを再開した。中身のドロドロした感じと表紙の雰囲気は全く違うのでずるい。それもこの本の魅力の一つだと思う。 登場人物について 主要の登場人物3人にそれぞれ共感できるところもあれば共感できないところもある。 芦屋さんについて 私も

          【おいしいごはんが食べられますように】 主人公が一番共感できないかも 【読書感想】

          【コンビニ人間】 ホラー小説より恐怖を感じた 【読書感想】

          村田沙耶香の『コンビニ人間』は第155回(2016年)芥川龍之介賞受賞作だ。 読み終えてすぐ、今まで読んだどんなホラー小説より怖いと感じた。何度か途中で本を閉じたくなった。特にラストシーンは個人的にとても恐怖を感じた。 ここまでではなくても自分も古倉さんと似通ったところがあるので、友達や妹から責められている場面では胸を抉られた。なんなら古倉さんは周りの人の行動をコピーしてある程度擬態できている(最後の方にはボロが剥がれていたが)分自分より凄い。ただ自分にあって古倉さんにな

          【コンビニ人間】 ホラー小説より恐怖を感じた 【読書感想】

          本当にドグラ・マグラを読むと精神に異常をきたすのか【読書感想】

          『ドグラ・マグラ』を読む 夢野久作の『ドグラ・マグラ』をなんとか最後まで読みきった。 私が読んだのは角川文庫の上下巻に分かれている物だ。 青空文庫で無料で読めることも知っていたが、艶めかしいカバーイラストに惹かれて是非家の本棚に置いておきたいと思ったので購入した。 (余談だが、買ったタイミングはよく通っていた本屋が今月で閉店してしまうことを知った時だ。たまたま閉店のことを知り今までのお礼に何か買わなくてはと慌てて売り場を回った。前から気になっていたドグラ・マグラの表

          本当にドグラ・マグラを読むと精神に異常をきたすのか【読書感想】

          自己紹介 | はじめてのnote

          自己紹介  はじめまして。水底(みなそこ)です。 名前はそのうち気分で変えるかもしれません。 インターネットにおいて性別や年齢はあまり関係ないと思うので書かないでおきます。 好きなものはイラスト、美術、読書、ホラーなどです。 文章を書く練習中。 noteを始めた理由 昔から本を読むことは好きでしたが、ここ最近はnoteをはじめとしたネット上の文章にも興味を持ち始めました。そのため、自分でも何か文章を書いてみたいと思うようになりました。  チラシの裏に書いてもよかったの

          自己紹介 | はじめてのnote