すっくと狐

皆様いかがお過ごしでしょうか。

水瀬は絶妙なタイミングで宅配を受け取りそこねたり、買ってきた牛乳の消費期限が本日だということを夕刻に気付くなど絶妙な間の悪さを感じていましたが視点を変えて見れば逆にこれで良かったのかもと思う部分もあり良いも悪いも捉え方次第だよなと身をもって体感しています。

今日は水瀬が読んで面白かったお話を勝手に紹介していく日にしようと思い立ち、とりあえず手元にある本を撮影してみましたが撮影スキルをもっと身につけなければ…と実感しております。もっとかっこよく写真撮りたい。

こちらの｢すっくと狐｣という漫画。
神様のお話が好きな方はきっとお気に召すのではないかなと思いましたので今日はこちらを紹介したいと思います。

｢すっくと狐｣はジャンルで言うとどちらかと言えば少女漫画寄りのホラー作品です。
作者は吉川うたた先生。

一応分類はホラー漫画なのですが、お化け怖い系ホラーではなくて妖怪メインのもの。
吉川先生はかなり妖怪や陰陽五行説などについて調べて書かれているので勉強になる部分もあります。

ただえぐめの描写というかホラー漫画らしいなという場面もあるので本当にそういうの無理ですという方は購入は試し読みしてからのほうがいいかもしれません。

お話の本筋としては、お化けとか見えないスポーツ得意で男勝りな主人公の女の子がひょんなことから稲荷神社の狐さんに気に入られ妖怪の巻き起こす事件に巻き込まれたりしていくホラー要素ありのファンタジーです。
いわゆる異類婚姻譚が好きな方は刺さると思います。

ここにきてあまりネタバレすると面白くないので簡単な説明しか出来ないことに気がつきました。どうしよう。
ひとまず水瀬的な好きポイントを語ることにします。

主人公の実花（じっか）ちゃんの友達に弓弦（ゆづる）ちゃんという女の子がいます。
その子は幼い頃から人ならざる者が見えてしまう所謂見鬼（けんき）の才を持った女の子です。
しかし弓弦ちゃんはその能力のせいで幼い頃に悲しい思いをした経験があり一時期は周りからも孤立していました。
ですが実花ちゃんの言葉によって救われ、妖怪事件に巻き込まれた実花ちゃんの手助けをしたり天狐や妖怪と関わる中で悩む実花ちゃんを支えてくれる唯一無二の親友として作中で活躍しています。

私は主人公の実花ちゃんも好きなのですがこの弓弦ちゃんの芯の強さというか、実花ちゃんへの信頼や彼女の幸せを願う親友としての愛のブレなさがとても好きです。
ちょっとCLAMP先生の｢カードキャプターさくら｣の知世ちゃんのようなイメージがあります。

あと妖怪がかわいい妖怪とかではなくおどろおどろしい感じで描かれているのもリアルで良いなと思いました。
天狐だと与さんとその姉の小刑部姫がかわいいなと思います。

もっとポップでかわいい妖怪を求める方は藤原ここあ先生の｢妖狐×僕SS｣（いぬぼくシークレットサービス）という漫画もオススメです。
今度こちらもご紹介したいなと思います。

すっくと狐のお話に戻りますが、出てくる天狐さん達がそれぞれ魅力的で、妖怪達も色々な存在がいて必ずしも人に害を与える存在では無いという描かれ方も好きな所です。
妖怪や悪魔達って天使や神様よりもマイナスなイメージを抱かれがちな気がするのですが、水瀬が非物質の方々と関わって感じたのは非物質の方々に良いも悪いもなく関わる人間が勝手に良いとか悪いとか決めつけているんじゃないかなということでした。
要は捉え方次第というか…。

そもそも善悪の概念って難しくないですか？
水瀬はその人の立場や視点によって何が善で何が悪なのかって変わる気がするんです。
この辺の概念の話って色んな意見があると思いますし全部正しいというかそれぞれの解釈があって良いと思う派なので説明が難しいんですが…。

まぁその辺の難しい話はさておきファンタジーなお話としてこの｢すっくと狐｣面白いなと思ったので気になった方は是非お手に取ってみられてください。
水瀬の好きなエピソードは文庫4巻収録の｢弓弦｣です。

文庫版は全7巻あります。
続編も出ているようですがまだチェック出来ていません…。

少し調べてみましたが試し読み出来るサイトさんもあるようです。
気になった方や見かけた方は是非読んでみてください。

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます。

今日も皆様が幸せでありますように。

また次の記事でお会いしましょう。