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へなちょこバンド愛【1】

「見えないものを見ようと」するバンドでお馴染み(?)、BUMP OF CHICKEN。

BUMP OF CHICKENは、1996年に結成されたロックバンドで、メンバー全員が1979年生まれ、千葉県佐倉市育ち、同じ幼稚園、中学校に通っていた幼馴染4人組バンドである。

私はBUMP OF CHICKENが心底好きである。
好きの大きさを表現するのは難しいけれど、BUMPを語っていると最終的に涙が出るくらいには好きだ。自分でもおかしいと思う。
今後BUMP以上に好きなものは現れない、と断言できるほど好きである。

藤原基央の「厳しさ」

BUMP OF CHICKENの魅力といえば、なんといっても藤原基央(Vo.Gt.)の書く詞である。本当は「藤原さん」と呼ぶべき人生の大先輩だが、今回は親しみを込めて、メンバーやファンが呼ぶ愛称「藤くん」を使わせていただこう…。
藤くんの歌詞は一言で表すなら「超現実的」。
めちゃくちゃ厳しいことを言ってくるし、痛いところをついてくる。

例えばこの曲。

恵まれなかったから
才能とチャンス それさえあったら

イノセント/BUMP OF CHICKEN

できなかったことや諦めたことを、「才能がなかっただけ」とか「チャンスがあればな〜」って肯定したくなるときあるよね〜。わかるわかる。
しかしそんな呑気な私たちに、「そんなのはお前の甘えだよ」とでも言うように、2番で藤くんはこう歌う。

恵まれていたとしても
才能とチャンス 生かせただろうか

イノセント/BUMP OF CHICKEN

恵まれていようが、才能やチャンスがあろうがなかろうが、できない奴はできないし、諦める奴は諦めるんだよ。
全部自分次第なんだよ。

「そんなこと言わないでくれよ…」と言いたくなるほどの鋭さ。あんな穏やかな顔で歌いながら、見ないふりをしていた自分の甘えに向かって豪速球を投げつけてくる。めり込んでとれない。
ひえ〜、怖。

そして、私がBUMP史上1番厳しいと思う曲がコチラ。

自分で選んできたのに
選ばされたと思いたい
一歩も動いちゃいないのに
ここがどこかさえ怪しい

(please)forgive/BUMP OF CHICKEN

ク〜、藤くんはなんでもお見通しです。
みんな「自由」が1番だと思って求めるけど、その「自由」がどれだけ恐ろしいものか。
家や学校であれやれこれやれと指示されて、何も考えずそれに従うだけだった人間が、狭い枠組みを出て「自由にやっていいよ」って社会に放り出されて何ができるか。
何もできないんだよな〜これが。
実は「不自由」は誰かに守ってもらってるってことで、何も考えなくていいから1番楽。

そんな曲のタイトルが「許す(許してください)」なの…これってさァ…
爽やかな、フワフワ浮かんでるような優しいメロディーにのせて、惨いことを言ってくるよねッ…。

藤原基央の「優しさ」

さて、ここまで藤くんの詞がどれだけ厳しくて現実的か、という話をしてきた。
しかし!!藤原基央は、弱点を突かれて立ち上がれない私たちを背に、そのまま去っていくような無情な男ではない。

厳しいながらも、優しさがある。

飛べない君は 歩いていこう
絶望と出会えたら 手をつなごう
哀しい夜を越えて
笑おうとするなら 歌ってやるよ ルララ

Stage of the ground/BUMP OF CHICKEN

翼がなくたって、飛べなくたっていい。
希望が見つけられなくて、絶望したっていい。

そのままでいいから、なんとか自分で立ち上がり
たいと思うなら、見ててやるよ。
手は伸ばさないし、背中も押さないけど、隣にいてやるよ。

そんな不器用な優しさがある。

藤くんは「頑張れ」とか、「明けない夜はない」「止まない雨はない」「出口のないトンネルはない」とか、ありがちな応援フレーズで救ってくれたりはしない。
一緒に現実を真正面から見つめながら、「まあみんなこんなもんよ」「どうにかこうにかやっていこうぜ〜」って後ろから声をかけてくれる。

そんな藤くんの厳しさと優しさに救われてきた。
BUMPが好きな人はそういう人が多いと思う。

終わりに

今回この投稿でBUMP愛を全て語ろうと思っていたが、もう1500字を超えてしまった。
シリーズ化します。今決めました。
誰得でもない、自己満足です。
だってまだまだBUMP OF CHICKENのバの字も語ってない。好きな歌詞だってまだいくらでもあります。

今回書いたことは全部私自身の個人的な見解で、勝手な考えです。歌詞から受け取ることって人それぞれだから、「こんな捉え方もあるんだな〜」程度で読んでほしいです。

最後にメジャーデビュー曲「ダイヤモンド」の最後の歌詞をお届けしてお別れ。

上手に唄えなくていいさ
いつか旅に出るその時は
迷わずこの唄をリュックに 詰めて行ってくれ

ダイヤモンド/BUMP OF CHICKEN

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