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華流ドラマに捧ぐ三首 #推し短歌

重力や 
その他もろもろ 
断ち切りて 
女侠空飛ぶ 
剣を片手に

「女侠」#推し短歌(一)

中華時代劇の女侠じょきょうが好き。
彼女たちは片手に剣を持ち、男たちと互角に渡り合い、そして華麗に宙を舞う。

最近観た時代劇ドラマでは、「且試天下」(日本語タイトル:黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~)が推しだ。

趙露思さん演じる女侠・白風夕が、自由奔放ながら情に厚く、武功の達人でありながら教養も深く、とにかく魅力的。

白風夕の剣戟シーンはスピード感に溢れ、火を吹くほど激しく、それでいて舞のように美しくて、思わずうっとりしてしまう。

「軽功」というらしいが、どう見ても単に「身が軽い」というレベルの話ではない。明らかに飛んでいる。

片手に持った剣で、重力の鎖を断ち切ったのだろうか。いや、断ち切ったのはそれだけではないのかも……

ああ、わたしも女侠になりたい!


二周目か 
三周目かと 
話しおり 
トラック競技? 
いいえ推しドラ

「何周目?」#推し短歌(二)

わたしの中で神作となっているのが、劉亦菲さん、李現さん主演の中国現代ドラマ「去有風的地方」

北京のホテルで管理職を務めていた主人公の女性・許紅豆(劉亦菲)が、親友の死をきっかけに北京を離れ、元々親友と一緒に旅行に行くはずだった雲南省の村に暫く滞在することにする。その生活の中で、謝之遙(李現)を始め、さまざまな人と出会い、自分の人生を見つめ直していくというストーリー。

WOWOWでも放送された時代劇ドラマ「夢華録」などで知られる劉亦菲さんが、初めて現代ドラマの主演を務めるということで、配信前から大きな話題となっていたこの作品。

等身大の現代女性・許紅豆を演じた劉亦菲さんが、時代劇の時とは一味違った自然な魅力に溢れていて、すばらしいの一言。

また、エリートとして北京で働いた後、あえて生まれ故郷である雲南省の村に戻り、地域の発展のために尽くしている青年・謝之遙を演じた李現さんの、男性的なやさしさが本当に素敵。劉亦菲さんとの息もぴったり!

俳優、脚本、音楽、雲南省の息を呑むほど美しい自然――全てがあまりに好きすぎて、既に三周目。もしかしたら四周目もあるかも……。

同好の士とふたり、そんな話で盛り上がっていたら、横から誰かが「トラック競技の話ですか?」
「「いいえ、推しドラの話です!!」」


なつかしき 
知己に会いたる 
心地して 
推しのドラマは 
今三周目

「忘れ得ぬ人」#推し短歌(三)

同じく「去有風的地方」の話。

まるで自分がかつてこの場所で暮らし、同じ光や風の中で、この人たちと一緒の「時間」を過ごしたことがあるかのような錯覚におちいってしまう――いや、そんな錯覚を味わいたいからこそ、またここに戻ってくるのだ。

そんな推しドラ、今三周目!


※見出し画像は、「みんなのフォトギャラリー」の「kaeruco」さんの素敵な作品を使用させていただきました。

#推し短歌 #好きな番組